高等学校就学支援金で授業料が無料に。知っておきたい国の制度とは?
高等学校就学支援金で授業料が無料に。知っておきたい国の制度とは?
公開日 2020/08/21
更新日 2020/08/21

高等学校就学支援金で授業料が無料に。知っておきたい国の制度とは?

子どもの高校進学に活用することができる「高等学校就学支援金制度」をご存知でしょうか。今回は、制度の対象条件や支援金額、申請方法など、具体的な内容について、一緒に確認していきましょう。さらに、「高等学校就学支援金制度」以外に、活用することができる奨学金などについてもご紹介します。

執筆:下中英恵(ファイナンシャルプランナー)

高等学校就学支援金ってどんな制度?

  • 高校は、小学校や中学校と違い、義務教育ではないので、各家庭で学費を用意する必要があります。特に私立高校の場合、親が負担しなければならない学費が高く、経済的な理由から、私立高校への進学を諦めてしまっている子どもたちもいるかもしれません。

  • もしも、子どもの高校進学の学費のやりくりで悩んでいる場合は、「高等学校就学支援金制度」を活用してみましょう。これは、高校進学の経済的負担を軽減し、教育の実質的な機会均等を目指すことを目的として作られた国の制度です。いくつかの条件を満たせば、高校の学費を援助してもらうことができます。

  • 特に、2020年4月には、私立高校への支援金額が大幅にアップしました。これから子どもの高校進学を控えている場合は、「高等学校就学支援金制度」の概要をしっかりとチェックしていきましょう。

支援金はいくら?対象者は?制度を詳しく解説

  • ・支援金の対象はどんな人?所得制限はある?

    まずは、支援金の対象者を判断するための、3つのポイントを確認していきます。

  • 1.在学要件

    高校の国立・公立・私立は問いません。全日制、定時制、通信制の高校や、特別支援学校の高等部、指定された外国人学校が対象となります。

    ただし、高校を卒業した場合や、高校の在学期間が3年を超えてしまった、いわゆる留年をしてしまった場合などは対象外です。

  • 2.在住要件

    日本国内に住所がある方が対象です。

  • 3.所得要件

    両親、高校生、中学生の4人家族で、両親の一方が働いているケースでは、年収約910万円未満の世帯の生徒が対象です。

    ただし、家族の人数や年齢、働いている人の人数などで、実際に対象となる年収は変わります。具体的な所得要件の計算方法は、文部科学省のホームページをチェックしてみましょう。

  • ・支援金はどのくらいもらえるの?

    受け取ることができる支援金の金額は、公立高校の場合、全日制は年間11万8800円で、授業料の負担が実質0円となります。

  • 一方、私立高校では、所得に応じて支給額が変わり、全日制の私立高校は、最大39万6000円が支給されることになります。

  • ただし、就学支援金は、生徒や保護者が直接受け取るものではありません。

  • 都道府県や学校法人など、高校の設置者が、生徒本人に代わって国からお金を受け取り、授業料に充てる仕組みとなっています。国公立高校は授業料負担が実質0円ですが、私立高校の場合、授業料と就学支援金との差額がある場合、家庭で負担する必要があります。

  • ・支援金を申請するにはどうしたらいい?

    新入生の場合、入学時の4月などに、必要な手続きについて学校から案内をもらいます。また、すでに高校に通っている在学生の場合は、7月頃に学校から案内があるでしょう。

  • 申請には、収入状況がわかる書類や、マイナンバーカードの写しなどが必要となることがあるので、速やかに手続きを行いましょう。

「就学支援金」以外の制度も活用しよう

  • 高校に進学する場合、学費だけではなく、教科書代や学用品費など、そのほか必要なお金が発生します。授業料以外にかかるお金が心配という人は、「高校生等奨学給付金」をチェックしてみましょう。

  • この給付金は、返還の必要がなく、学校生活に必要なものを買うために充てることができます。ただし、所得制限が設けられており、先ほど紹介した「就学支援金」とは別に、申し込み手続きを行う必要があります。

  • さらに、都道府県や市区町村などが独自に行っている奨学金もあります。自分が住んでいる自治体のホームページや、JASSO(日本学生支援機構)のホームページなどから、高校進学に活用できる支援金や奨学金を調べてみましょう。

  • 今回ご紹介した内容を参考にしながら、子どもが経済的な理由で希望する進学を諦めてしまうことがないように、さまざまな国の制度を活用してみてはいかがでしょうか。

  • ※本ページに記載されている情報は2020年7月20日時点のものです。

  • 下中英恵(1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者)

    執筆者プロフィール 下中英恵(1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者)
    東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。 富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています。

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