

共働きの世帯数はどのくらいいるの?年代別・地域別
「共働きと専業主婦はどちらのほうがいいんだろう」、「他の人はどうしているのだろう」と考えたことはありませんか?
家計や将来を考えたときに、共働きにするか専業主婦になるかはとても大事な問題です。
昔は専業主婦が主流でしたが、現在は共働きを選ぶ女性を多く見かけるようになりました。
実際に多くの調査結果からも分かるように、共働きの世帯数は増加しています。
今回は、共働き世帯の世帯数、メリット・デメリットなどを紹介していきます。
共働きの世帯数の推移
まずは、共働き世帯の世帯数がどのくらいあるのか、その推移を見ていきましょう。内閣府男女共同参画局の男女共同参画白書 平成30年版によると共働きの世帯数は以下のようになっています。
共働き 専業主婦 昭和55年 614万世帯 1,114万世帯 平成3年 877万世帯 888万世帯 平成4年 914万世帯 903万世帯 平成6年 943万世帯 930万世帯 平成7年 908万世帯 955万世帯 平成8年 927万世帯 937万世帯 平成9年 949万世帯 921万世帯 平成24年 1,054万世帯 787万世帯 平成25年 1,065万世帯 745万世帯 平成26年 1,077万世帯 720万世帯 平成27年 1,114万世帯 687万世帯 平成28年 1,129万世帯 664万世帯 平成29年 1,188万世帯 641万世帯 平成30年 1,219万世帯 606万世帯 昭和55年から平成2年までは専業主婦の世帯数の方が多いですが、徐々に共働き世帯が増加していき、平成3年には共働きと専業主婦の世帯数はほぼ同数になります。
その後も共働き世帯は増加していき、平成7年と平成8年に専業主婦の世帯を少し下回りますが、平成9年に共働き世帯が専業主婦の世帯を上回った以降は共働き世帯が下回ることなく増加し続けています。
今後も共働き世帯の数は増加することが予想され、専業主婦の世帯が共働き世帯の数を上回る可能性はかなり少ないと言えるでしょう。
【年代別】共働きの世帯数
総務省統計局の労働力調査(平成29年)から共働きの妻の年代別の世帯数を見てみましょう。
共働き世帯数 総世帯数 割合(%) 25~34歳 193万世帯 299万世帯 65% 35~44歳 417万世帯 598万世帯 70% 45~54歳 449万世帯 594万世帯 76% 55~64歳 281万世帯 430万世帯 65% 25~64歳の間ではどの年代でも6割以上の女性が共働きを選んでいます。
35~44歳で世帯数が増加しているのは、子育てが落ち着いたから働きに出るという人や、結婚後に生活費や教育費を稼ぎたいという人が多くなるためだと考えられます。
45~54歳の世帯数が最も高いのも子どもに手がかからなくなったから、老後の貯蓄を蓄えるためでしょう。
つまり、共働きを選ぶタイミングには「子育て」が関わってくることが多いといえます。
地域によって共働きの割合は違う
地域によっても共働きの割合は異なります。都道府県別統計とランキングで見る県民性の共働き率による共働き率の高い県と低い県をランキングで見てみましょう。
「共働き率の高い県」
1位 山形県 71.15% 2位 福井県 70.50% 3位 島根県 70.22% 4位 富山県 69.08% 5位 新潟県 68.67%
「共働き率の低い県」
1位 東京都 49.98% 2位 大阪府 50.55% 3位 神奈川県 51.33% 4位 奈良県 52.08% 5位 兵庫県 53.38% 共働き率が高いのは地方に集中しており、反対に共働き率が低いのは都市部に集中していることが分かります。
同ランキング調査の2014年子育て世帯年収ランキングによると、年収が最も高いのは東京都で2位に福井県がランクイン。その他の県についても共働き率と年収の高さは関係ないようでした。
つまり、共働き率の違いは、収入ではなく夫婦共に働きやすい環境かどうかという点。さらに、都市部での待機児童問題や核家族化も共働き率を低くしている原因だと考えられます。この結果と共働き夫婦が全体の6割以上だったことを合わせて考えると、共働きしたいけど出来ないという夫婦も多いのではないかと想定されます。
共働きのメリットは?
共働きのメリットは「収入が多くなる」「母親の子育ての息抜きになる」という点があります。
単純に収入が2人分になるため、貯金がしやすくなり、子育てにかかるお金にも余裕が持てます。
また、子育ては親にとって喜びだけではなくストレスの原因になることも多く、育児ノイローゼなども問題となっているのが現状。そんなときに社会に出ることで少しでも子どもと離れることは息抜きにもなります。
共働きのデメリットは?
共働きのデメリットは「家事の時間が減るため負担になる」「子どもと離れることになる」という点です。
仕事と家事を両立することは体力的にも時間的にも大きな負担になることがあります。
また、仕事に行っている間は子どもと離れることになり、子どもに寂しい思いをさせてしまう可能性も。しかし、親と子どもが離れて過ごすことで子どもの社会性を伸ばすことができるというメリットもあります。
共働きの世帯数は年々増加傾向にあり、今後も右肩上がりに増えていくでしょう。子どもがいる家庭では、共働きをする上で「子育て」という問題は切っても切れないものです。また、どんな雇用形態で働くかも重要な問題です。
共働きだからといって焦る必要は全くありません。共働きも専業主婦もそれぞれにメリット・デメリットが存在します。配偶者や周りの人とどのように子育てと仕事を両立していくのかをよく話し合い、家事などは上手に分担することが重要です。