住民税非課税世帯とは年収いくらの家庭?条件や制度までわかりやすく解説
住民税非課税世帯とは年収いくらの家庭?条件や制度までわかりやすく解説
公開日 2019/01/30
更新日 2021/02/24

住民税非課税世帯とは年収いくらの家庭?条件や制度までわかりやすく解説

「住民税非課税世帯」とはどんな世帯のことかを税理士でファイナンシャルプランナー(FP)の筆者がわかりやすく解説します。
日本国内に住所がある人全員に納税の義務がある住民税ですが、住民税は一定の条件に該当すると、非課税になります。

この記事では住民税の計算方法から、「住民税非課税世帯」に該当する条件や年収の目安、優遇制度などを見ていきましょう。

執筆:大矢亜希子(税理士・ファイナンシャルプランナー)

住民税非課税世帯とは?

  • 住民税非課税世帯とは、世帯全員が住民税を負担していない世帯のことをいいます。「世帯」とは家計を共にしている家族だけでなく、独立している単身者も「世帯」となります。

  • 住民税は、1人当たり同額が課される「均等割」と所得に応じて税額が決まる「所得割」の合計額です。「所得割」が非課税でも、「均等割」は課税という人が世帯に1人でもいると、その世帯は「住民税非課税世帯」には該当しません。

  • 世帯全員が均等割及び所得割ともに非課税、つまり住民税非課税対象者となると、その世帯は「住民税非課税世帯」に該当します。

住民税非課税となる対象者の条件

  • そもそも住民税とは?

    都道府県に支払う県民税と市区町村に支払う市民税、この2つの税金の総称が住民税です。

  • 住民税はどのように計算される?

    住民税は「均等割」と「所得割」の合計額です。

  • ◇「均等割」

    所得にかかわらず、定額。令和5年(2023年)までは、県民税1,500円及び市民税3,500円の合計額5,000円が標準税率となります。

  • ◇「所得割」

    課税年度の前年1月1日から12月31日までの所得に応じて計算されます。

    標準税率は10%です。

  • 住民税が非課税になる条件

    下記のいずれかの条件を満たすと、住民税の「均等割」「所得割」ともに非課税に該当するため、住民税非課税対象者となります。

  • <1>生活保護を受けている

  • <2>障がい者、未成年者、寡婦(夫)または単身児童扶養者で前年の合計所得金額が135万円以下(給与収入のみの場合、目安の給与収入額は204万4000円未満)の場合

  • <3>「均等割」「所得割」ともに前年の合計所得金額が非課税基準額(下図)の範囲内だった場合

  • <均等割及び所得割の非課税基準額

    お住まいの地域が東京都23区や指定都市の場合

    単身者控除対象配偶者や扶養家族がいる人
    均等割45万円(35万円 ×世帯人数)+31万円
    所得割45万円(35万円 ×世帯人数)+42万円

    *令和3年(2021年)度(2020年1月1日から2020年12月31日の間)に得た収入からの非課税基準額

  • 自治体によって違う均等割の非課税基準額

    均等割には各地域における生活様式や物価水準、最低生活保障をおこなう生活保護基準に合わせて、地域ごとに非課税基準額が設定されています。

  • 地域の等級は1級地、2級地、3級地に区分されています。級地ごとに非課税基準額は変わり、2級地、3級地と非課税基準額は下がっていきます。

  • ◇1級地(東京23区、指定都市など)

    ◇2級地(県庁所在市、一部の市町など)

    ◇3級地(一般市・町村など)

  • 自分の住居地が何級地なのかは、厚生労働省ホームページ 生活保護制度「お住まいの地域の級地を確認」で確認しましょう。

  • 合計所得金額とは?

    「合計所得金額」とは、所得の合計金額です。

  • 前述の住民税が非課税になる条件<2>もしくは<3>に自分が合致しているかどうか判断するためには、前年度の「合計所得金額」がいくらだったのか、確認する必要があります。

  • 「合計所得金額」の確認方法

    収入を10種類(利子・配当・不動産・事業・給与・退職・山林・譲渡・一時・雑所得)に区別し、その区別した収入ごとに認められる経費を差し引き、利益(所得)をそれぞれ計算します。

  • 収入の種類ごとに計算した利益(所得)を、税務上定められた順番により合算することで、「合計所得金額」を算出します。

  • 収入の種類が多い人は計算が複雑になりますが、たとえば収入が給与のみの人は源泉徴収票から前年度の「合計所得金額」を確認することができます。

  • ◇前年度の「合計所得金額」の確認方法(収入が給与のみの場合)

  • 年間の額面給与合計金額 ― 給与所得控除額 = 合計所得金額*

    *源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」と一致します。

住民税非課税世帯の年収の目安

  • 1級地(東京23区、指定都市など)に住み、収入が給与のみの場合、住民税が非課税になる年収の目安は下記の通りです。

  • ■世帯人数1人(一人暮らし)

    →年収100万円以下(2級地は96.5万円以下/3級地は93万円以下)

  • ■世帯人数2人(本人+配偶者/本人+子/本人+老親など)

    →年収156万円以下(2級地は146.9万円以下/3級地は137.8万円以下)

  • ■世帯人数3人(本人+配偶者+子/本人+配偶者+老親など)

    →年収205万円以下(2級地は187.9万円以下/3級地は168.3万円以下)

  • ■世帯人数4人(本人+配偶者+子2人など)

    →年収255万円以下(2級地は232.7万円以下/3級地は209.9万円以下)

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住民税非課税世帯への制度や給付

  • 住民税非課税世帯を対象とした制度や給付において代表的なものはこちらです。

  • 子育て・教育関係の制度や給付

    ・0歳から2歳の幼児に対する「幼児教育・保育の無償化」の対象となる

     参考:内閣府「幼児教育・保育の無償化はじまります」

  • ・「高等教育の修学支援新制度」(大学等の授業料減免及び給付型奨学金)の対象となる

     参考:政府広告「知って欲しい!高等教育の無償化のこと」

  • これらの制度や給付は住民税非課税世帯であれば自動的に適用されるものばかりでなく、支援を受けるために申請が必要なものもあります。住民税非課税世帯の家計の負担を軽減するためにある制度や給付について、正しく理解し、必要に応じて活用しましょう。

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  • ※本ページに記載されている情報は2021年1月29日時点のものです

  • 大矢亜希子(税理士・ファイナンシャルプランナー)

    執筆者プロフィール 大矢亜希子(税理士・ファイナンシャルプランナー)
    税理士としての知識や経験を生かしながら、ファイナンシャルプランナーとして個人のお客様に対する家計管理や資産運用のアドバイスを行っている。海外での生活体験から海外駐在前後のご家族に関係する税務・ファイナンシャルサポートを得意としている。株式会社FPフローリスト 所属ファイナンシャルプランナー・オーキッドFP税理士事務所 代表

    監修:株式会社FPフローリスト

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