現役ママ医師が経験から語る!1歳児の成長と働くママの復職への心構え
現役ママ医師が経験から語る!1歳児の成長と働くママの復職への心構え
公開日 2020/06/23
更新日 2020/06/23

現役ママ医師が経験から語る!1歳児の成長と働くママの復職への心構え

わが子が1歳を迎えたとき、「あっという間の1年だった」と感じる人も多いのではないでしょうか。抱っこされてただ眠っているだけだった赤ちゃんが、たった1年で一人歩きしたり、意味のある単語を発したりと、驚くべき成長を見せてくれます。

これから1歳児は、幼児期に向かってさらに大きく発達します。準備はできていますか? ここでは、1歳児の成長と生活上の注意点について解説していきます。働くママの復職についても筆者の経験を踏まえてアドバイスするので、ぜひ参考にしてください。

執筆・監修 成田亜希子(内科医)

幼児への階段を昇る、1歳児の成長の様子とは?

  • 誕生から1歳を迎えるまでの赤ちゃんの目覚ましい成長は神秘的ですらあり、感動する場面も多かったはずです。一方で、1歳を過ぎて幼児に向かって成長していく段階ではどんどん「人らしさ」が増していき、それまでとは別の神秘性を感じられるかもしれません。

  • まずは、1歳児の具体的な成長の様子をみていきましょう。

  • 体重は出生時の約3倍になる

    厚生労働省の「乳幼児身体発育調査(平成22年)」1)によれば、1歳の誕生日を迎えたころの赤ちゃんの平均的な体重は、男の子で9.28kg、女の子で8.71kgとのこと。出生時の体重に比べると、約3倍も成長しています。

  • また、平均的な身長は、男の子で74.9cm、女の子で73.3cm。体重ほど急激に伸びはしないものの、1年間で20cm以上も大きくなります。

  • 毎日わが子と触れ合っているママやパパには身体の成長は実感しにくいかもしれませんが、生まれたばかりのころの肌着を取り出してみたら、きっと「こんなに小さかったの!」と驚くはず。

  • ここまで健やかに大きく成長したのは、ママとパパの努力があってこそです。育児に悩んでくじけそうになったら、赤ちゃん時代の写真や肌着などを見返して、これまでの努力をねぎらい合いましょう。

  • 一人歩きできる子が増えてくる

    1歳の誕生日を迎えるころには、一人歩きできる子がかなり増えてきます。もちろん、発達のスピードには個人差があるので、1歳になって歩けていなくても問題はありません。

  • 前出の厚生労働省の調査1)によれば、1歳0~1か月で一人歩きをマスターする子は約半数、1歳1~2か月では約7割の子が一人歩きできるようになります。ちょっと前にはできなかったことでも、コツをつかんであっという間にできるようになるのです。

  • 1歳4~5か月までにはほぼすべての子が一人歩きをマスターするので、焦らず赤ちゃんのペースに合わせて見守ってあげてください。

  • 道具が使えるようになる

    これまでは興味のあるものを握ったり、おもちゃを振って音を鳴らしたりと、ものの機能を意識した使い方はしてこなかった赤ちゃんですが、1歳ごろになると少しずつものの機能を理解し、それを発揮するような使い方ができるようになってきます。

  • 例えば、太鼓のおもちゃをバチでたたく、スプーンを使って離乳食を食べるといったことです。おもちゃを使った遊びの幅も、どんどん広がっていきます。

  • また、赤ちゃんは生後9か月ごろから親指と人差し指を巧みに使ってものをつまむことができるようになりますが、1歳ごろにはますます指先の機能が発達。離乳食をつまんで遊ぶ子や、床のホコリをつまんで口に入れようとする子も出てくるでしょう。

  • とはいえ、指先の機能を鍛えることは、今後の発達のためにも非常に重要です。小さめの積み木など、指先を使って遊ぶおもちゃを用意してあげるといいですね。

  • 話せなくても言葉を理解するようになる

    1歳ごろには、約6割の赤ちゃんが「ママ」や「パパ」など意味のある単語を口にするようになります。裏を返せば、まだ約4割は意味のある単語を口にできないということです。

  • そのため、「まだ言葉は理解できないのだろう」と考えているママやパパも多いでしょう。しかし、1歳ごろになれば、赤ちゃんは言葉を口にしなくても少しずつママやパパの言葉を理解するようになります。「もっとちょうだい」「どうぞ」と言葉に合わせたジェスチャーをしながら、ママやパパと「会話」をする子も出てきます。

  • 赤ちゃんはママやパパの言葉を聞きながら、自らも言葉を使えるようになっていきます。特に1歳ごろは、言葉の習得に向けて耳も脳も外から入ってくる言葉に敏感になっている時期です。

  • 親が思っている以上に言葉を理解しているので、これまで以上に積極的な語りかけを大切にしてあげてください。赤ちゃんが興味を持つ絵本を読み聞かせてあげることもお勧めです。

育休明けは不安がいっぱい!どんなことに気をつければいい?

  • 厚生労働省の「平成30年度雇用均等基本調査(確報)」2)によれば、育児休業を取得した女性は全体の82.2%で、取得期間は10~12か月未満が最多(31.3%)でした。

  • 働く女性の多くは育児休業を取得して、子が1歳を迎える前後で復職していることが分かります。

  • 赤ちゃんとの生活に専念していた毎日から一転しての仕事復帰、そして育児や家事との両立に不安を抱えるママは多いはずです。

  • 二度出産し、その後に復職したことがある筆者の経験から、復職にあたって知っておいたほうがよいことをご紹介します。

  • 卒乳できていなくても保育園に預けられる?

    初めて保育園に子どもを預けようとするママたちは、「卒乳できていないのに預けてもいいの?」と不安に思う人も多いでしょう。しかし、1歳前後であれば卒乳できていなくても問題ありません。

  • 保育園では赤ちゃんの段階に合った離乳食を用意してもらえますし、足りない分はミルクで補うことができます。冷凍母乳を使ってくれる保育園も少なくありません。

  • 筆者が初めて保育園に子どもを預けたのは生後9か月のころでした。

  • もちろん離乳食は完了しておらず、おっぱいが大好きな子だったので、とても不安に感じた記憶があります。実際、預け始めて数日のうちは哺乳瓶を拒否し、ミルクをほとんど飲まなかったとか……。

  • しかし、子どもの適応能力は驚くほど高いもの。数日は嫌がって泣いていても、自然に哺乳瓶を使うようになります。不安なことも多いと思いますが、保育園には保育のプロがいます。安心してお任せしましょう。

  • ただし、これまで母乳育児をしていたママは乳腺炎を発症しやすくなります。母乳の分泌量は自然と減っていくものですが、胸が張ったときは搾乳をして乗り切ってください。

  • 保育園で病気をもらってくるのが心配……

    保育園に預け始めたころに起こりやすいトラブルといえば、突然の発熱です。これまで生活の大部分を自宅で過ごし、外出するにも限られた場所しか行かなかった赤ちゃんは、ウイルスや細菌に対する免疫ができていません。

  • そのため、集団生活を始めた途端、かぜなどの病気をもらってしまうことが多いのです。急な発熱で保育園から呼び出されたり、朝から仕事に行けなくなったりといったことは、働くママであれば一度は経験するものです。

  • そうした事態に備えて、わが子が体調を崩したときのお迎えや預け先について、事前に家族でよく話し合っておきましょう。

  • 成田亜希子

    執筆者プロフィール 成田亜希子
    2011年に医師免許取得後、臨床研修を経て一般内科医として勤務。その後、国立保健医療科学院や結核研究所での研修を修了し、保健所勤務の経験もあり。公衆衛生や感染症を中心として、介護行政、母子保健、精神福祉など幅広い分野に詳しい。日本内科学会、日本感染症学会、日本公衆衛生学会に所属。

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