【現役ママ医師監修】生後7か月の赤ちゃん。夜泣き、怒りっぽいのはなぜ?
【現役ママ医師監修】生後7か月の赤ちゃん。夜泣き、怒りっぽいのはなぜ?
公開日 2020/06/18
更新日 2020/06/18

【現役ママ医師監修】生後7か月の赤ちゃん。夜泣き、怒りっぽいのはなぜ?

お座りをマスターし、ますます活発になっていく生後7か月の赤ちゃん。
身体の成長はひと段落するものの、目線が変わることで新しい世界が見えるようになり、情緒が爆発的に発達していく時期です。

それと同時に、自分の意思にそぐわないことがあると癇癪(かんしゃく)を起こすようになる時期でもあります。
大声で泣きわめく赤ちゃんの対応に悩まされるママやパパも少なくないでしょう。

ここでは、生後7か月の赤ちゃんの成長と生活上の注意点について解説していきます。

執筆・監修 成田亜希子(内科医)

生後7か月の赤ちゃんはどう成長する?

  • 分からないことばかりだった赤ちゃんとの生活も落ち着きを見せる7か月目。新生児期に比べて赤ちゃんの成長スピードも緩やかになります。

  • そのため、変化を実感しにくい時期ではありますが、赤ちゃんはこれから始まるハイハイやつかまり立ち、そして言葉の習得に向けて少しずつ準備を始めています。まずは、生後7か月の赤ちゃんがどんな成長を見せてくれるのかを確認していきましょう。

  • お座りをマスター!

    生後7か月ごろの大きな成長といえば、支えなしでお座りできるようになること。お座りは、首から腰にかけての筋肉と神経が十分に発達しなければ成功しません。

  • ここまで赤ちゃんが首の座りや寝返りなど段階を追って首から腰の筋肉と神経を発達させてきた成果が、お座りとして結実するのです。

  • お座りができるようになると、両手を使って一人遊びをするようになるだけでなく、目線が高くなり、これまでとは違った世界が見えるようになります。すると、赤ちゃんは様々なものごとに興味を持ち、好奇心がどんどん旺盛になっていきます。

  • 気になったものがあれば、片っ端から手に取ろうとするでしょう。赤ちゃんの行動範囲や手が伸ばせる範囲は、大人が思う以上に広いものです。誤飲するようなもの、花瓶などの割れものは、赤ちゃんがいるスペースには置かないようにしてください。

  • お座りを始める時期に個人差はないの?

    厚生労働省の「乳幼児身体発育調査(平成22年)」1)によれば、生後7~8か月でお座りをマスターする子は約7割とのこと。


    ただし、この調査では、両手をついたり、何かに寄りかかったりせずに、1分間以上自力で座っていられることをマスターとみなしています。


    両手をつきながらであればお座りを続けられる子もいるので、実質的には生後7か月にはほとんどの赤ちゃんが「お座りポーズ」を始めると考えられます。


    とはいえ、発達のスピードに個人差があるのも事実。なかなか「お座りポーズ」を始めない子に対しては、補助椅子などを使ってお座りのコツを教えてあげましょう。

  • 手を巧みに使って遊ぶように!おもちゃを投げることも?

    生後7か月を迎えると、赤ちゃんの手の動きはどんどん活発になっていきます。これまでは気になるものを力いっぱいつかんだり、引っ張ったりするだけだったのに、おもちゃを右手から左手に持ち替えたり、指先をうまく使って音を鳴らしたりすることができるようになります。

  • 支えなしでお座りができると両手が自由になるので、両手を使って様々な遊びをしながら指先の細かい動きを練習していきます。

  • おもちゃを投げたり、たたいたりすることもこの時期の特徴です。おもちゃを床に投げていたら、ついつい叱ってしまいそうですが、それも赤ちゃんが手や指を発達させるために必要な過程の一つなのです。床にはマットを敷くなどしてダメージを和らげつつ、できるだけ赤ちゃんの好きなように遊ばせてあげましょう。

  • 視力が発達して立体視できるようになる

    生まれてしばらくは0.01程度の視力しかなく、色の識別ができなかった赤ちゃんの目も、日々発達していきます。

  • 特に生後7か月ごろの発達は目覚ましく、視力は0.1程度にまでアップ。少しずつ立体視もできるようになり、自分とおもちゃとの間の距離感などもある程度は測ることが可能に。そして、目から得た情報と手の動きが協調するようになります。

  • 赤ちゃんの視力はいろいろなものを眺めることで発達していくので、赤ちゃんが興味を持つ赤や青、緑などはっきりした色のおもちゃや絵本などで遊びながら、視力の発達を促してあげましょう。

生後7か月の心の発達―自己主張が強くなる?

  • 世界がグンと広がる生後7か月ごろ、赤ちゃんの情緒も急速に発達していきます。そして、やりたいことや嫌いなことなど自分の気持ちや好みを少しずつ表現するようになります。

  • これまでは気に入らないことがあってぐずっても、あやせばすぐご機嫌になったのに、何をしても泣き続けて手が付けられないこともあるでしょう。いわゆる癇癪を起こした状態です。

  • 「かまってほしくて泣いている」ときはどうする?

    生後7か月は、まだ後追いが始まる時期ではありません。しかし、視力が発達してしっかりとママやパパを認識できるようになると、これまで以上に「かまってほしい!」「抱っこしてほしい!」という欲求が生まれてくるようになります。

  • そして、その欲求にこたえてもらえないと、大きな声で泣いたり、物を投げたりすることで怒りを表現するのです。

  • 赤ちゃんの「かまって欲求」は、家事などで手が離せないタイミングで突然生じることも少なくありません。「泣いている赤ちゃんにかまってあげたいけれど、どうしても今は無理……」ということもあるでしょう。そうしたときは、手が離せるまでの間、赤ちゃんを泣かせたままにしておくのも一つのやり過ごし方です。

  • 赤ちゃんが泣いたからといって、どんなときでもすぐに対応しなければならないわけではありません。もちろん、赤ちゃんの心を安定させ、信頼関係を築いていくためには、赤ちゃんの要求にできるだけこたえてあげることが大切です。

  • とはいえ、ちょっとの間くらい泣いたままにしておいても、その後に十分なスキンシップをすればまったく問題ありません。また、手が離せなくなる家事を始めようとするときは、赤ちゃんが興味を持つようなおもちゃや絵本を渡して一人遊びを促しておくのもいいでしょう。

  • 泣いている理由が分からない!そんなときは……

    この時期の赤ちゃんは、「泣いている理由が分からない」「何をしても泣きやまない」という状態になることがよくあります。夜間にこのような状態になることを「夜泣き」と呼びますが、赤ちゃんが泣いている時間はママやパパにとって永遠とも思えるほど長い時間に感じられるでしょう。

  • はっきりと分からない理由で泣いているときは、とにかくとことん付き合ってあげることが大切です。自分の気持ちを言葉で伝えられない赤ちゃんは、ちょっと気分を損ねたり、不快なことがあったりすると、泣いてママやパパに伝えるしかすべがありません。

  • 大変だとは思いますが、抱っこしてあげたり、好きなおもちゃで遊んであげたりと、家族で協力しながら赤ちゃんが泣き疲れるまで付き合ってあげましょう。

  • 最近は「赤ちゃんが泣きやむ曲」をインターネットの動画サイトで手軽に聴くこともできます。先輩ママ・パパの口コミを参考に、このような育児を助けてくれる動画をうまく取り入れてみるのもお勧めです。

ママの体調もしっかりケアを!

  • 産後7か月にもなると、妊娠・出産のために増えた体重や骨盤の開きは徐々に元に戻ってきます。しかし、この時期は、慌ただしい育児生活を夢中で駆け抜けてきたママたちに心身の不調が現れやすいのです。

  • この時期のママによくみられる症状には次のようなものがあります。

  • ・不眠

    ・気分の落ち込み

    ・便秘

    ・生理不順

    ・性交痛

  • 症状が長引くときは、できるだけ早く産婦人科などに相談してください。

  • 成田亜希子

    執筆者プロフィール 成田亜希子
    2011年に医師免許取得後、臨床研修を経て一般内科医として勤務。その後、国立保健医療科学院や結核研究所での研修を修了し、保健所勤務の経験もあり。公衆衛生や感染症を中心として、介護行政、母子保健、精神福祉など幅広い分野に詳しい。日本内科学会、日本感染症学会、日本公衆衛生学会に所属。

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