国立?私立?大学の学費、我が家の場合は実際いくらかかる?
国立?私立?大学の学費、我が家の場合は実際いくらかかる?
公開日 2020/03/04
更新日 2020/03/04

国立?私立?大学の学費、我が家の場合は実際いくらかかる?

子どもが生まれたら、必ず必要になる教育資金。国立大学に進学するのか、私立大学に進学するのか、自宅から通学するのか、下宿をするのか。選択肢によって、必要な教育資金は変わってきます。
子どもがどんな大学を選んでも応援してあげたいですよね。
それぞれのパターン別に必要な金額を知って、今すぐ準備を始めましょう。

執筆:安部 智香(ファイナンシャルプランナー)

国立大学VS私立大学

  • 日本の大学は「国公立大学」と「私立大学」というように分けられることが多いです。正確には、現在日本には「国立大学」「公立大学」「私立大学」の3種類があります。

  • 国立大学の学費は?

    国立大学は、国立大学法人が運営しています。

  • 一般的に国立大学の学費は、私立の大学に比べると安いと言われています。具体的に数字を見ていきましょう。

    国立大学の授業料と入学金は、文部科学省が標準額を定めていて、2019年現在の1年間の授業料は53万5,800円、入学金は28万2,000円になっています。

    そして、この標準額の20%プラスを上限に各大学が定めることになっています。これは、学部によって異なることはないので、医学部も同じです。

    国立大学に4年間通った場合の入学金と授業料の合計は242万5,200円です。ただし、医歯薬学部は6年間通うことになるので、入学金と授業料の合計は349万6,800円になります。

  • また、2020年4月入学者より千葉大学が1年間の授業料を64万2,960円とすることを発表しています。他にも、芸術系の国立大学は、授業料が高くなっている大学もあります。

    それでも、国立大学は授業料の上限が決まっているので、教育資金の準備はしやすいですね。

  • 私立大学の学費は?

    私立大学は「学校法人」が設立し運営している大学です。

    私立大学は国立大学に比べると学費が高いイメージがありますが、だいたいどれくらいかかるのでしょうか。

  • 文部科学省の『私立大学等の平成29年度入学者に係る学生納付金等調査』によると、私立大学の入学料の平均額は25万2,030円、1年間の授業料の平均額は90万93円、施設設備費の平均額は18万1,294円になっています。初年度必要になる合計金額の平均は133万3,418円となります。

  • また、国立大学では医学部も他の学部と同じ授業料ですが、私立大学の医学部はかなり高額になります。『私立大学医学部学費一覧』(出典:河合塾 医進塾 2019年6月26日掲載)によると、6年間の総費用は一番安い大学で約1,910万円、高い大学になると約4,726万円と、かなりの差があります。

  • やはり私立大学を希望する場合は、医学部ならもちろんのこと、他の学部であってもかなりの費用が必要となることがわかりますね。

自宅通学VS下宿

  • ここまでは、国立大学と私立大学のそれぞれの授業料をみてきました。

    もし、自宅から通学するのであれば、必要な費用は学費と交通費で済みそうですね。でも、もし子どもが希望する大学や希望する学部が、自宅からでは通えない場所にあったとしたら……。

    やはり、親としたら子どもの希望は叶えてあげたいですね。そこで、下宿した場合にどの程度お金がかかるのかをみていきましょう。

  • 下宿したら仕送りいくら?

    大学生の中で自宅を離れて通学している学生はどのくらいいるのでしょうか。

  • 下の表は、2018年4月に、日本学生支援機構が発表した『平成28年度学生生活調査』の結果です。

  • 居住形態別学生数の割合(大学昼間部)  

    居住形態自宅学寮、下宿、アパート、その他
    国立31.9%68.1%
    公立40.1%59.9%
    私立64.7%35.3%

    出展:日本学生支援機構『平成28年度学生生活調査』

  • この表を見てみると、私立大学に通う学生の約3割が自宅外通学をしているのに対して、国立大学に通う学生の約7割が自宅外通学をしていることがわかります。

    先ほど見てきたように、国立大学は学費が安いというメリットがありますが、自宅外通学をしている学生が多いということから、学費以外に仕送りなどの費用がかかる可能性があるということですね。

  • では、その仕送りの費用はいくらくらいかかるのでしょうか。

  • 2019年2月25日に全国大学生活協同組合連合会が発表した『第54回学生生活実態調査』によると、2018年の下宿生に対する「仕送り」は7万1,500円で、前年の2017年から1,480円減少しています。また、仕送りが0円の下宿生が全体の7.0%いることがわかりました。

    下宿生の支出の中で一番大きいものはやはり住居費で、同じく2018年の下宿生の住居費は52,560円となっており、前年から260円減少しているものの、5万円を超える支出は下宿生にとってやはり大きな負担となりそうですね。

  • 2018年の下宿生の収入は12万7,280円で、収入の内訳は仕送りとアルバイトに加えて奨学金が2万530円になっています。下宿をしなければならない大学を希望する場合は、奨学金を上手に利用することを考えてもいいでしょう。

教育資金、賢い準備の仕方

  • 国立大学と私立大学の学費、下宿をする場合の仕送りの費用の予想ができたでしょうか。

    今はまだ、子どもがどこの大学に通うのか予想もできないと思う人も多いと思いますが、教育費は少しでも早くコツコツ貯めていくことが大切です。

  • 児童手当は全額貯めて

    子どもが生まれたら、中学卒業まで児童手当が支給されます。この児童手当を全額貯金すると、中学を卒業するまでに、所得制限限度内の場合で約200万円を貯めることができます。

    この金額は、先ほど見てきた国立大学の学費の大部分に充当することができます。

    まずは、児童手当を全額貯めることから始めていきましょう。

  • 学資保険とは

    もし、子どもが他府県の国立大学や私立大学を希望した場合に備えて、プラスアルファの方法で、並行して積み立てていきたいですね。

  • 学費を準備する方法の一つとして学資保険があります。

    学資保険は、親が契約者となって保険料を積み立てていき、あらかじめ設定した満期の年齢になったら満期保険金を受け取ることができます。

    学資保険の特徴の一つに、親が死亡した場合それ以降の保険料の支払いが不要となり保障はそのまま継続されるという点があります。

    また育英年金や子どもの入院保障をつけることもできますが、保障が多いほど保険料が高くなるので、本当に必要な保障をよく考えて、学費の準備に利用してくださいね。

  • つみたてNISAで利回り期待

    初心者向けの投資方法としておすすめの「つみたてNISA」は、投資信託を利用して、1年間40万円までを最大20年間運用しながら積み立てしていくことができます。運用で得た利益に対して税金がかからないので、おトクに積み立てていくことが期待できます。

    ただし、投資信託は元本保証ではないので、学費として利用しようとした時に元本を下回っている場合もあるということに注意が必要です。

高等教育の無償化制度も知っておいて

  • このように、教育資金は長期間コツコツと準備をしていくことが基本ですが、利用できる制度を知っておくと安心です。

    2020年4月からは、住民税非課税世帯を対象に「高等教育の就学支援新制度」が始まります。

  • 授業料減免制度

    授業料等減免は、各大学等がそれぞれの上限額まで授業料等の減免を行います。この減免に必要な費用は公費から支出されます。

    気になる減免の上限は、国立大学が入学金約28万円、1年間の授業料は約54万円です。私立大学の場合、入学金約26万円、1年間の授業料は約70万円が減免されます。

  • 給付型奨学金の支給の拡充

    給付型奨学金は、日本学生支援機構が各学生に支給します。

    国立大学の場合は、自宅生は約35万円、自宅外生は約80万円が支給されます。私立大学生の場合は、自宅生は約46万円、自宅外生は約91万円が支給されます。

  • 住民税非課税世帯に準ずる世帯の学生に対しては、年収の目安が約300万円までの世帯は住民税非課税世帯の学生の3分の2、年収の目安が約380万円までの世帯は住民税非課税世帯の学生の3分の1の支援が行われます。

  • このような制度を知っておくことで、下宿は厳しいな……とか、私立大学はムリかな……と思っていた家庭も、選択肢の一つとして考えることができますね。

  • 子どもが大学生になるのはまだまだ先のこと、と後回しにせず、「我が家の場合はどうなのか」ということを考えて、少しでも早いうちから教育資金の準備をしていきましょう。

  • ※ 本ページに記載されている情報は2020年2月28日時点のものです

  • 安部 智香(ファイナンシャルプランナー)

    執筆者プロフィール 安部 智香(ファイナンシャルプランナー)
    女性のためのお金の総合クリニック「エフピーウーマン」認定ライター
    安部智香ファイナンシャルプランニングオフィス代表、
    ファイナンシャル・プランニング技能士2級、AFP(日本FP協会認定)、一種外務員資格
    短大卒業後、証券会社に勤務。在職中は資産運用のアドバイスを担当。結婚退職後は「もっとお金のこと、家計のこと、資産運用のことを伝えたい」という思いで個人事務所を立ち上げ、個別相談、執筆業務、マネーセミナー講師として活動中。著書は『幸せなお金持ちになるマネーレッスン♪』 (パブラボ)

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