【医師監修】妊娠すると基礎体温はどう変化する?高温期が続いたら
【医師監修】妊娠すると基礎体温はどう変化する?高温期が続いたら

2019/07/12

【医師監修】妊娠すると基礎体温はどう変化する?高温期が続いたら

妊娠を希望しているなら把握しておきたい基礎体温。毎朝欠かさず基礎体温を測っている人は、どのくらいいるのでしょうか?
特に意識したいのは、基礎体温のなかでも高温期の期間です。
高温期には、妊娠を継続させるために必要なホルモンが分泌されています。そのため、高温期の期間によって妊娠しているかどうかが把握しやすくなるのです。

ただ、毎朝基礎体温を測るのは面倒だと感じる人もいるでしょう。
確かに、毎朝同じ時間に起床して測って記録するというのは大変なこと。
それでも基礎体温が大切だと述べるのは、高温期の長さは妊娠だけではなくあなたの体調の変化にも関わってくるからです。

今回は、基礎体温の変化や高温期の長さなどについてお伝えします。

監修:成城松村クリニック院長 松村圭子

高温期とは?

  • 女性は、生理周期によって基礎体温が変化します。基礎体温は高温期と低温期から成り、高温期とは、排卵後から生理開始直前までの期間のこと。低温期は、生理開始日から排卵前までの期間です。

  • 高温期と低温期は生理周期に合わせて、約2週間ごとのサイクルで繰り返されています。そのため、排卵日や生理開始日の目安として、基礎体温表を付けて管理している女性も多いです。

  • そして、この高温期は妊娠のためにもとても大切な時期となります。排卵が起こると高温期に入り、妊娠に欠かせない黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌。

  • 黄体ホルモンは、受精卵を着床しやすくするため、子宮内膜を厚くふかふかの状態に変化させます。受精・着床が行われないと、厚くなった子宮内膜が必要なくなり、剥がれ落ちて生理が始まります。

  • つまり、高温期は妊娠をするためにとても大切な期間ということ。妊娠を望んでいる場合は、高温期になる前の排卵のタイミングを逃すと来月まで待つことになるので、ぜひ基礎体温表を付けて把握しておきましょう。

  • 次に、高温期とは具体的にどのくらい体温が上がるものなのか、見ていきましょう。

高温期は基礎体温が何度くらい上がる?

  • 体温には個人差があるので、一概に〇℃以上が高温期という判断はできませんが、低温期と比べて約0.3℃以上体温が上がっていれば高温期だと判断しましょう。

    低温期と高温期は、排卵境にはっきりと分かれます。基礎体温表を付けていればすぐに分かるという人は少なくないでしょう。

    日常的に基礎体温を測り、変化を見極めることが大切です。

  • 体温は、その日の気温・室温・体調・冷え・基礎代謝などでも多少変わるもの。そのため、わずかな体温の差を気にしたりすることはありません。全体的な体温変化を見て判断することが大切です。

  • 基礎体温を測るためには、一般的な体温計ではなく婦人体温計を用意しましょう。一般的な体温計よりも、より精密に体温を測ることができます。ドラッグストアなどで購入できるので、妊娠を希望している、基礎体温を知りたいという人は用意しておきましょう。

  • 測り方は、毎朝同じ時間に布団の中で横になった状態で行います。このとき起き上がると体温が変化してしまうので、寝たまま舌の下に婦人体温計を入れて体温を測りましょう。〇〇,〇〇℃と、小数点第2位までの体温を測れるので、ほんの少しの体温変化も把握できます。基礎体温を測る女性の多くが、枕元に婦人体温計を置いて就寝しているようです。

    検温後は、基礎体温表などに記録を。体調が悪い日や性交があった日など、いつもと違うことがあったときは、それも基礎体温表にメモしましょう。

  • グラフがガタガタでも、全体を見たときにしっかり低温期と高温期に分かれていれば題ありません。ただ、高温期に入ったからといって安心するのは少し早いかもしれません。高温期がどのくらい続いているのかも重要です。

高温期の期間がどのくらい続くと妊娠している?

  • 高温期が2週間以上続くと、妊娠の継続には欠かせない黄体ホルモンが分泌されているため妊娠の可能性が高くなります。通常、生理が始まると低温期に移行します。生理が来ない、高温期が2週間以上続いている場合は妊娠の可能性が高いでしょう。

  • 実際に妊娠をしているかを調べるには、ドラックストアなどで購入できる妊娠検査薬を使用すれば、自宅で簡単に調べられます。もちろん、婦人科に行って調べてもらうことも可能です。

  • ただし、検査薬は違ったタイミングで使用すると正確な結果が得られないということもあるので注意しましょう。

  • 妊娠検査薬を使うタイミングは?

    妊娠検査薬は、生理予定日1週間後から使用可能です。

  • 妊娠すると赤ちゃんを育てるために体が変化を始めます。その1つに挙げられるのが、hCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)の分泌です。このhCGは、生理予定日頃の妊娠4週目から分泌が始まり、妊娠2~3カ月目をピークとして出産するまで継続します。このhCGは、妊娠している体からしか分泌されません。

  • 妊娠検査薬は、このhCGが尿に含まれているかで妊娠を判定するという仕組みです。生理予定日付近に妊娠検査薬を使用しても、まだhCGが少ないので正しい結果が出ない場合がありますが、最近では生理予定日頃でも判定できる、感度の高いものもあります。

妊娠していなくても高温期が続くケース

  • 妊娠していなくても高温期が続くケースもあります。このような場合には、ストレス・婦人科系の病気などが関係している可能性も。

  • 高温期が2週間以上続き、生理も来ないことから妊娠検査薬を使用したが、判定は陰性だったという声は少なくありません。これは、検査薬使用のタイミングの問題や生理不順などが考えられます。ストレスなどからホルモンバランスが乱れることも多く、しばらくしたら生理が来たという人も。

  • そして、もう1つの可能性が黄体依存症です。妊娠していないのに高温期のままだという人は、黄体ホルモンが過剰に分泌されている可能性があります。本来、黄体ホルモンは、妊娠していなければ必要のないホルモンです。しかし、何かしらの原因で黄体ホルモンが過剰に分泌されていると、体は妊娠状態と勘違いして高温期が継続します。

  • 高温期が長く続く場合は専門医を受診しましょう。自律神経の乱れ・甲状腺機能の異常などが関係しているかもしれません。

  • 黄体依存症は一種のホルモンバランスの乱れです。ストレスや生活習慣などでホルモンバランスは乱れがち。高温期が続いていると感じたら、一度ゆっくり休む時間を作ってみるのも良いでしょう。

  • 女性の体は、妊娠するために生理周期のなかで基礎体温が変化します。妊娠を望む人や生理不順の人も、まずは基礎体温を測ることを習慣にしてみましょう。基礎体温を測ることで、排卵していれば低温期と高温期がはっきりと分かり体調管理などがしやすくなります。

  • 妊娠を望んでいるなら、特に高温期を知ることは大切です。自分の高温期周期を把握していれば、妊娠に早く気付ける可能性もあります。

  • もし、妊娠していないのに高温期が続いている場合は、ホルモンバランスの乱れなどが原因かもしれません。しかし、何か病気が隠れている可能性もあるので、早く診察を受けられるように日頃から基礎体温を把握しておきたいものです。

  • ぜひこの機会に、基礎体温を測ることを始め、高温期の体の変化などを気にかけてみてくださいね。

  • 成城松村クリニック院長 松村圭子

    監修者プロフィール 成城松村クリニック院長 松村圭子
    専門分野は婦人科。日本産科婦人科学会専門医。2010年、成城松村クリニックを開院。婦人科疾患のみならず、女性のトータルケアをサポートする。月経トラブル、性感染症、更年期障害など女性のあらゆる不調に対応するために、西洋医学だけでなく漢方薬やサプリメント、オゾン療法、高濃度ビタミンC点滴療法なども積極的に治療に取り入れている。また女性の美と健康に関する知見を活かし、さまざまなメディアで活躍。著書に『「女性ホルモン力」を高める簡単ごはん』(芸文社)、『女性ホルモンがつくる、キレイの秘密』(永岡書店)、『女30代からのなんだかわからない体の不調を治す本』(東京書店)、『40歳からの女性の不調にやさしく効く漢方の本』(日東書院)など。

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