保育園選びで後悔しないための、「保育料」のキホン
保育園選びで後悔しないための、「保育料」のキホン
公開日 2019/01/16
更新日 2019/01/16

保育園選びで後悔しないための、「保育料」のキホン

認可保育所、認定こども園、認可外保育所など、子どもを預ける保育施設はさまざまですが、やはり気になるのは毎月の「保育料」。施設の特徴や住んでいる地域、子どもの年齢などによって金額は大きく変わってくることもあります。今回は、保育料を計算するための基本的なポイントを解説。ぜひ、保育園選びの参考にしてください。

監修:山口京子(ファイナンシャルプランナー) 文:太田陽介(京田クリエーション)

保育施設の種類って、どんなものがあるの?

  • 働くママ&パパをサポートしてくれる保育施設。ひと口に保育園といっても、行政では各種の条件によって保育園を認可・認可外などに分類しています。まずは、どんな種類があり、それぞれどんな特徴があるのか解説します。

  • 「認可保育所」

    定員20人以上で国が定める設置基準(広さ、保育者数、設備、管理面で満たすべき基準)を満たし、認可されている施設。保育の必要がある0歳~5歳児を対象。

  • 公立市区町村立。保育士は公務員なので、異動がある。公立の中には、運営を民間委託した、公設民営園もある。
    私立社会福祉法人、NPO法人、学校法人、企業などさまざまな団体が運営している。

  •  

    「認定こども園」

    幼児教育・保育を一体的に行う、幼稚園と保育所の両方の機能をもっている施設。

  • 「地域型保育事業」

    保育所よりも少人数で、保育の必要がある0歳~2歳児の保育の受け皿のような保育事業。地域の多様なニーズにきめ細かく対応することを目的としている。

  • 「認可外保育所(無認可保育所)」

    国の児童福祉法に基づく認可を受けていない保育園のこと。国の認可は受けていないが、自治体が基準を設けて補助金を出している自治体助成施設や、企業などによる従業員向けの事業所内保育施設、または補助金などを一切受けていないベビーホテルなどがある。

認可保育所の保育料「基本のキ」

  • 認可保育所の保育料はどのように決定するのでしょうか。保育料が決まる5つのポイントを紹介します。

  • 1、世帯所得

    世帯所得とは、夫婦の収入を合算した世帯年収をもとに「住民税の一部である所得割課税額」にあてはめて算出されます。世帯年収が低い家庭ほど保育料の自己負担額が少なく、年収が上がるほど、自己負担額が増える仕組みになっています。

  • 2、自治体

    国が定める基準を上限に、各自治体が設定しても良いというルールになっています。そのため、同じ世帯所得でも住む街が変われば、保育料も違ってくるのです。

  • 3、子どもの年齢

    保育料は、3歳未満の子どもの方が、3歳以上の子どもよりも高く設定している自治体が多い傾向です。国の基準として、0歳児は概ね子ども3人に保育士1人~、1・2歳児は、子ども6人に対して保育士1人~、3歳児は子ども20人に対して保育士1人といったように、年齢が小さいほど保育士の数が必要になる決まりのため、保育料が高くなります。

  • 4、子どもの人数

    同じ世帯から、同時期に2人以上の子どもが保育所に入っている場合は、2人目から割引になります。自治体によっては、3人目以降は無償になるケースも多くあります。

  • 5、保育時間

    フルタイムの労働を想定した「保育標準時間」(最長11時間)と、主にパートタイムの労働を想定した「保育短時間」(最長8時間)、預ける時間によって保育料が変わってきます。しかし、保育時間が終了した夜間などは、別途、その自治体が定めた延長保育料がかかります。

  • ちなみに、「認可外保育所(無認可保育所)」の保育料は?

  • 認可外保育所は世帯の所得とは関係なく、施設ごとに保育料が決められています。子どもの年齢にもよりますが、月額で5万円から8万円くらいの保育料を設定している施設が多いようです。

    認可保育所に比べると割高な施設が多いですが、自治体からの保育料助成制度もあるので、住んでいる自治体にどういった補助があるのか事前に調べてみましょう。

2019年10月から実施される「幼児教育・保育無償化」とは?

  • 少子化対策などを目的に、政府が2019年10月から実施予定の制度です。所得に関係なく、保育所、認定こども園に通う3歳~5歳の全ての子どもと、保育所に通う0歳~2歳の住民税非課税世帯の子どもの利用料が対象になります。

    ただし、認可、認可外などの保育所の形態や家庭の状況(共働き世帯・ひとり親世帯、専業主婦)によって、無償化の条件は異なります。

  • (例)

    1.共働き・ひとり親世帯の場合

    認可保育所:無償

    認定こども園:無償

    認可外保育所:月3.7万円まで補助

    幼稚園:月2.57万円まで補助

  • 2.専業主婦(夫)がいる世帯の場合

    認定こども園:無償

    幼稚園:月2.57万円まで補助

この自治体の、この制度がすごい!

  • 自治体には、「幼児教育・保育無償化」の決定に先行して、保育料を無償化していたり、自治体が独自に助成する保育施設など、自治体ごとにさまざまな制度を定めています。最後に、全国各地の自治体の中から、いくつか目立ったものをご紹介します。

  • ○子どもの数に関係なく保育料が全面無償

    <北海道:上ノ国町>

    世帯所得に関係なく、町内2箇所の月額保育料(1歳~2歳)、(3歳~5歳)が何人でも完全無料。

    ※入所には審査が必要になるため、役所より申請が必要。

  • ○第1子の保育料が無償

    <秋田県:秋田市>

    第1子の保育料が完全無料。

    ※平成30年4月2日以降に生まれた子が対象

    ※所得制限あり。役所より申請が必要

  • ○第2子以降の保育料が無償

    <兵庫県:明石市>

    世帯所得や第1子の年齢に関係なく、第2子以降の保育料が無料。国が定めた基準を満たす施設である認可保育所、幼稚園などの認可施設が対象となります。

  • ○認可外保育所の保育料を補助

    <大阪府:大阪市>

    認可外保育施設を利用する4歳から5歳を対象に、一定の要件を満たす場合、保育料の半額(教育費相当額)を補助。ただし、年額上限あり。

  • ○自治体が独自に助成する保育施設

    <東京都:23区>「認証保育所」

    認可保育所に入れなかった子ども(基本型は0歳~5歳児を対象、小規模・家庭保育型は0歳~2歳児を対象)などを対象とした、認可外の保育施設。運営は、認可外保育所と同様に各民間施設で行われる。保育料は、収入に関係なく一律だが上限があり、区によっては一部助成金が支給される。

  • <神奈川県:横浜市>「横浜保育室」

    横浜市が運営費を助成している、認可外保育施設。施設によって受け入れ年齢は異なるが、主に0歳~3歳児が対象。保育料の上限が5万8100円(基本保育時間)と決められていたり、兄弟が認可保育所、認可外保育所を利用している場合、保育料が3歳児未満は月額1万8000円、3歳児は月額9450円が減額される。

  • ここで紹介した保育料の仕組みは、あくまで基本的な事例です。基礎知識を踏まえた上で、お住いの自治体の公式サイトを確認したり、直接問い合わせたりするなど、正確な情報収集をすることが大切。保育料の計算だけでなく、子どもが成長するうえで大事な時間を過ごす場所なので、早めにリサーチしておきたいですね。

  • ※掲載内容は、2019年1月10日時点の情報です。

  • ファイナンシャルプランナー 山口京子さん

    プロフィール ファイナンシャルプランナー 山口京子さん
    フリーアナウンサーを経て、2000年にファイナンシャルプランナーの資格を取得。お金のプロとしての活動をスタートする。保険に精通しており、生命保険・損害保険・小額短期保険募集人資格も所持。セミナーやテレビ・ラジオ出演、執筆、個別相談など幅広く活躍。『お金に泣かされないための100の法則』(主婦と生活社)をはじめ、著書多数。

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