帝王切開の出産費用の目安とは?自然分娩との違いを説明
帝王切開の出産費用の目安とは?自然分娩との違いを説明

2018/06/15

帝王切開の出産費用の目安とは?自然分娩との違いを説明

妊婦検診で「分娩は帝王切開になるかも」と言われて、びっくりしてしまったママもいるかもしれません。
帝王切開は高額なイメージがあり、費用がかさむのではないかと心配な人もいることでしょう。
また、お産の進み方が自然分娩とどう違うのかも気になりますよね。
自然分娩を予定している妊婦さんも、分娩中に帝王切開へ切り替わる場合があります。
そこで、出産本番前に、帝王切開の費用や分娩の流れについて知っておきましょう。

監修者:大塚真紀(医師、医学博士)

帝王切開とは?適応される2つのパターン

  • 帝王切開とは、子宮を切開して赤ちゃんを取り出す方法です。何らかの理由で自然分娩が難しいと判断されたママに対して、帝王切開が適応になります。帝王切開を適応するにあたっては、次の2つのパターンが存在します。

  • ・予定帝王切開

    一般的には36週までの妊婦健診の結果から自然分娩が難しいと判断された時に、あらかじめ計画して行う帝王切開のことです。妊娠38週前後に、赤ちゃんの健康状態等を考慮したうえで分娩日を決定します。

  • ・緊急帝王切開

    ママあるいは赤ちゃんの健康状態が危険に瀕している場合、緊急処置として帝王切開を行う場合があります。妊娠週数に関わらず、ママと赤ちゃんの健康状態を優先して行います。自然分娩中でも、ママや赤ちゃんの状態が良くない時などに緊急帝王切開に切り替わることもあります。

  • 緊急帝王切開まで含めれば、全てのママに適応の可能性があるということになります。帝王切開について理解し、心の準備をしておくことが大切です。

帝王切開の分娩の進み方

  • 陣痛や破水を機に分娩がはじまる自然分娩に対して、帝王切開は麻酔をかけた後にお腹と子宮を切って胎児を取り出します。

    具体的には次のような手順で行われます。

  • (1)事前処置

    ママの血圧を計ったり、下着を脱いで専用の衣服に着替えます。

    (2)麻酔

    背中から麻酔薬を入れます。局所麻酔なので意識はある状態です。(状況によって全身麻酔になることもあります。)

    (3)開腹

    お腹の下の方を切って、子宮が見えたら切開します。

    (4)赤ちゃんを取り出す

    誕生の瞬間です。子宮から赤ちゃんを取り出します。赤ちゃんの後に胎盤も取り出したら、お産は終了になります。

    (5)閉腹

    切開した子宮とお腹の部分を縫合します。

    (6)術後ケア

    帝王切開の後は安静に過ごします。血圧や子宮の収縮、出血量などが定期的に確認されます。手術の後には傷の痛みや子宮が収縮する痛みがありますが、背中から挿入されているチューブから痛みどめを適宜入れてもらうことができます。他にも座薬や内服薬の痛みどめを使用できるので、痛い場合には我慢せず相談するようにしましょう。

帝王切開の費用

  • 帝王切開の費用は分娩施設・治療内容によってケースバイケースですが、自然分娩よりは高くなります。ただし、帝王切開は異常分娩の一種として分類されるので健康保険が適用されます。また、1か月分の医療費が一定の限度額を超えた場合には高額療養費制度の対象にもなり自己負担額が抑えられる可能性があります。

  • 帝王切開の費用は50万円~100万円と幅がある

    帝王切開にかかる費用は、出産育児一時金などを引かない状態で50万円~100万円程度と、バラつきがあります。自然分娩との金額の差は5~10万円程度が多いようです。ただし、帝王切開の場合には手術や薬、処置、検査代などは保険適用となります。入院中の食事代や差額ベッド代、分娩介助料などは全額自己負担になります。そのため、差額ベッド代などの費用設定が高額な医療機関では、帝王切開にかかる出費も高くなる可能性があります。

    実際にどれくらいの費用がかかるか事前に問い合わせておくと安心です。なお、万が一、緊急帝王切開になった場合は症状によって治療費が追加になることがあります。

  • 負担を軽減してくれる3制度

    帝王切開にかかる費用を軽減してくれる制度を3つご紹介します。

  • ・出産育児一時金

    国が出産1回につき42万円を支給してくれる制度です。国民健康保険や組合健康保険などの公的医療保険に加入していれば誰でも受けることができます。

  • ・高額療養費制度

    帝王切開にかかる医療費の部分は、健康保険が適用となるので、その3割を実費として負担するのが原則です。3割の自己負担額も高額療養費制度により、さらに抑えられることがあります。高額療養費制度では、年齢や収入に応じて1か月に払うべき療養費の上限が決まります。高額療養費の申請手続きには2通りあり、医療機関の窓口で支払いを済ませた後に申請する方法と支払いをする前に申請する方法があります。支払い後の場合には、加入している保険に申請すると上限を超えた分が払い戻されます。事前に申請し、限度額適用認定証の発行を受けていれば、医療機関の窓口でそれを提示することにより自己負担限度額までの支払いで済みます。そのため帝王切開をすることが決まっている場合には、入院前に限度額適用認定証の発行を申請しておくとよいでしょう。

  • ・民間の医療保険給付

    民間の医療保険に加入している場合は、手術・入院に対して給付金が下りる場合もあります。金額と適用の可否はプランによって異なりますので、保険証書等でお調べください。

  • お産が迫ってくるといろいろなことが心配になり、気持ちが落ち着かないかもしれません。特に帝王切開となると、初めて経験するママは緊張してしまいますよね。

    帝王切開の場合、出産費用は自然分娩よりやや高額になりますが、大きな価格差があるわけではなく、高額療養費制度によって支払いの上限額もあります。費用に関して心配な点がある場合は、ぜひかかりつけの分娩施設に確認してくださいね。お金と心の準備を万全に、リラックスしてお産に臨みましょう!

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