妊娠中にかかると怖い! 妊婦が気をつけるべき感染症&病気・症状
妊娠中にかかると怖い! 妊婦が気をつけるべき感染症&病気・症状

2017/07/26

妊娠中にかかると怖い! 妊婦が気をつけるべき感染症&病気・症状

妊婦がかかると、母子ともに命にかかわる状態になったり、赤ちゃんの健康な発育を阻害したりする感染症や病気が存在。今から対策がとれるものもあるので、正しい知識をつけておきましょう。

監修 産婦人科クリニックさくら院長 桜井明弘先生

妊娠中に感染すると危険な感染症と対策

  • 妊娠中は普段とくらべて免疫力が落ちているため、感染症にかかりやすくなります。病気によっては胎児の発育の妨げになったり、障害が残ったりするケースも。「風しん、麻疹、おたふく、水ぼうそうはワクチンで予防できる4大疾患。妊娠を希望するなら、あらかじめ打っておいたほうが安心です」(桜井明弘先生、以下同)。また、毎年冬に流行するインフルエンザの予防接種は、妊娠中でも受けられるそう。妊娠中は重症化しやすい病気なので、ぜひ頭に入れておきましょう。

  • 妊娠中に感染すると危険な感染症

    風しん 風疹ウイルスによる感染症。発疹やカラダのだるさ、リンパ節の腫れ、発熱などの症状があらわれます。妊婦がかかると赤ちゃんが「先天性風しん症候群」になる危険性が。

    対策:ワクチンを打っておく
    麻疹 「はしか」としても知られている、麻疹ウィルスが引き起こす重い感染症。子どもより大人のほうが重症化しやすく、抵抗力の下がっている妊婦はとくに注意が必要です。妊婦がかかると、流産、早産、子宮内胎児死亡の原因になります。

    対策:ワクチンを打っておく
    流行性耳下腺炎 「おたふく風邪」とも呼ばれている、ムンプスウィルスによる感染症。主な症状は、耳下腺という耳の下、頬のあたりにウィルスが侵入することで起こる炎症や発熱です。妊婦がかかると、流産の原因になります。

    対策:ワクチンを打っておく
    水ぼうそう 水痘・帯状疱疹ウィルスによる感染症。発熱と全身の水疱(水を含んだ発疹)が主な症状。日本での発症例はさほど多くありませんが、重症化するリスクがあります。また、赤ちゃんの先天性水痘症候群の原因になります。

    対策:ワクチンを打っておく
    インフルエンザ 冬に流行期を迎える、インフルエンザウィルスによる感染症。妊婦がかかると治りにくく、重症化しやすい病気でもあります。とくに妊娠28週以降の妊婦は、重くなる可能性が。

    対策:ワクチンを打つ・薬を飲む
    トキソプラズマ 多くの動物がもっている寄生虫の一種によってかかる感染症。動物の体内や排泄物、土の中にいることが多く、妊娠中に初めて感染すると胎児にも感染する可能性が高まります。

    対策:生肉を控え、土に直接触れない

妊娠中に気をつけたい病気・症状と対策

  • 妊娠中、とくに気をつけたいのが「妊娠高血圧症候群」と「妊娠糖尿病」です。「どちらも高齢妊娠で出やすい傾向があり、それぞれ妊婦の健康だけでなく赤ちゃんの障害に直接関係があることがわかっています。そもそもの体質により発症することが多いのですが、診断されたら塩分や糖分をなるべく控えるようにしましょう」。そのほか、妊婦のみならず赤ちゃんもつらい妊娠悪阻や貧血、自覚症状があまりない血栓症にも注意が必要です。

  • 妊娠中に気をつけたい病気・症状

    妊娠高血圧症候群 妊娠中期以降に、妊婦の血圧が上昇する状態。重症の場合は子宮や胎盤の血流が悪くなり、赤ちゃんが栄養不足や酸素不足になってしまいます。

    対策:塩分を控える・必要な治療(降圧剤など)を受ける
    妊娠糖尿病 発症の原因は、妊娠中のホルモンバランスの影響で起こる糖代謝の異常。インスリン分泌が阻害され、喉の渇きや頻尿、疲労感、体重の減少などの症状が。

    対策:糖分を控える・必要な治療を受ける
    妊娠悪阻 いわゆる「つわり」が悪化した状態。体重が急激に減少したり、水分がとれずに尿の回数が減ったりする場合は、治療が必要となる「妊娠悪阻」といわれます。

    対策:こまめに水分補給をする・点滴をうける・安静にする
    貧血 妊娠すると血管を流れる血液量が増加して水分量が増え、鉄分などの血液成分が薄まって貧血になりやすくなります。症状は、疲れやすさや動悸、頭痛、めまいなど。

    対策:処方された鉄剤を飲む・バランスのよい食事をとる
    静脈血栓症 血管内の血液の流れが滞ってしまい、血液の固まり(=血栓)ができる病気のこと。とくに血栓症の一種「肺血栓塞栓症」は深刻で、妊産婦死亡原因の10%を占めます。

    対策:こまめに水分補給をする・脚をよく動かす

妊娠中に感染症や病気にかかると、お腹の赤ちゃんはどうなるの?

  • 妊娠中に感染症や病気にかかると、妊婦だけでなく赤ちゃんにも大きく影響を及ぼします。感染症の種類によっては赤ちゃんがママから感染し、流産や早産、発達障害になる危険性もあるのです。ママが病気になることで、赤ちゃんの健やかな発育が阻害されるケースももちろんあります。「妊娠高血圧症候群には低体重の赤ちゃんが生まれるだけでなく、お腹の中で赤ちゃんが死んでしまうケースもあるのです」。妊娠悪阻や貧血も、赤ちゃんの低体重や早産を引き起こすことがわかっています。

    けれどもこれらの病気は、妊婦健診などで早期発見できれば、適切な治療を受けることが可能。とくに高齢妊婦の場合は、少しでも異常を感じたら、すぐに病院に相談することを覚えておきましょう。

  • 産婦人科クリニックさくら院長 桜井明弘先生

    お話を伺ったのはこの方 産婦人科クリニックさくら院長 桜井明弘先生
    順天堂大学卒。同大学産婦人科学教室、賛育会病院の産婦人科管理医長などを経てクリニックを設立する。2015年、女性のQOL向上を目指し、一般社団法人美人化計画設立。著書は「あなたが33歳を過ぎても妊娠できない44の理由(幻冬舎)」など。http://www.cl-sacra.com/

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