妊娠初期はいつから・どんな症状が出るの?生理前との違いを解説
妊娠初期はいつから・どんな症状が出るの?生理前との違いを解説
公開日 2019/08/08
更新日 2019/08/08

妊娠初期はいつから・どんな症状が出るの?生理前との違いを解説

生理がいつもより遅れている……と不安になったことはありませんか?
妊活中に腰痛や眠気・腹痛・便秘などの違和感を感じると妊娠によるものかと思ってしまうかもしれませんね。
実は、妊娠初期症状と生理前の症状はよく似ています。
症状の出方やタイミングには個人差が大きいので、感じている症状が妊娠によるものか、生理が始まるサインなのかどうかの見極めは難しいとされています。

今回は、妊娠特有の症状や生理前症状との違いについて、じっくりと解説していきます。
安心して妊活できるよう、妊娠初期症状の仕組みをきちんと理解しておきましょう。

監修:成城松村クリニック院長 松村圭子

生理かも?と思ったら「着床出血」だった!

  • 妊娠を考えている人にとって気になることは「妊娠初期症状がいつから出るのか」、その場合「生理前の症状と違いはあるのか」ということですよね。妊娠が成立した場合でも少量の出血の症状がでる場合があり、これを「着床出血」と言います。この「着床出血」は、受精卵が子宮内膜に着床した後ごく少量出血することで、妊娠初期症状のひとつです。けれどもこの「着床出血」は、妊娠した人すべてに見られるわけではありません。むしろ「着床出血」がない人のほうが多いのです。

  • 妊娠の経験がある人でも「着床出血」についてはよく知らないということも多いはず。名前の通り出血が起こるので、生理が始まったと勘違いしてしまう人も多い「着床出血」。今回はその特徴、生理との違いについて詳しく見ていきます。

  • 着床出血の特徴(出血の量・日数・色など)

    日ごろから生理不順だったり、不正出血がある人は、妊娠初期症状の着床出血があってもそれと気がつかないかもしれません。事実、妊娠がある程度継続した後で、あのときの出血は着床出血だったと判明するというケースも多いようです。ただ一方で着床出血を経験した人の多くが、普段1週間続く出血が今回は3日で終わった、生理痛がなかった、量が少なかった、と何かしら生理との違いを感じています。

  • 妊娠は1週間程度かけて、受精卵が子宮内膜に着床することで成立します。着床出血は、受精卵が子宮内膜に潜り込む着床時に内膜が傷つき出血することです。着床出血が起こる時期は生理開始予定日より少し早いため、早く生理が来たと思ってしまい、妊娠の初期症状であるだるさや微熱を、生理前の体調不良だと勘違いしてしまう人もいるようです。

  • 着床出血である場合、稀に真っ赤な鮮血がでる場合もありますが、薄いピンク色や生理の初日のような暗い赤褐色であることがほとんどです。生理と比べると量が少なく、大半が2、3日で治まるのが特徴です。ただ、着床出血と生理の出血とを量や色だけで見分けるのは難しく、基礎体温の変動など、他の要因も加味して判断する必要があります。

妊娠初期と生理前で似ている症状

  • 規則的に生理がある場合、最後の生理が始まった日が妊娠0週0日となります。が、まだこの時点でもちろん妊娠は成立していません。着床が完了するのは妊娠3週の後半ごろで、妊娠していても、まだ妊娠反応が陽性になりません。妊娠検査薬が陽性になるのは、排卵日から早くても約2週間後、妊娠4週以降です。さらに、赤ちゃんの心拍が確認できるようになるのは、妊娠6週頃からです。

  • 妊娠初期である妊娠3週~4週の間は、妊娠していても自覚しにくい時期ですが、早い人はこの時期から体のだるさや眠気、吐き気などを感じます。妊娠初期症状と生理前症状は非常によく似ています。またどちらも症状の出方や程度、タイミングには大きな個人差があります。

  • では、なぜ妊娠兆候と生理前症状は似ているのでしょうか。それには、ある女性ホルモンが影響しています。プロゲステロン(黄体ホルモン)で、月に一度起こる排卵の後に急増します。

  • このホルモンは妊娠しなければ2週間程で減少していきます。ですが排卵後に受精卵が子宮内膜に着床(=妊娠)した場合は、プロゲステロンは妊娠を継続するために分泌され続けます。このように妊娠と生理前のどちらにも同じプロゲステロンが関係していることから、妊娠初期症状と生理前症状は症状が似ていて違いがわかりにくい、というわけです。

  • 眠くなる

    生理予定日前に起こる眠気は、プロゲステロンの分泌が関係しています。排卵後~生理直前の黄体期はプロゲステロンの分泌が盛んになり、妊娠していてもしていなくても眠気が出ることが。

  • 排卵後から生理予定日前は、プロゲステロンの分泌の増加に伴い、基礎体温の高温期にあたります。体温が高めの状態が続くこともあって、「眠いのに眠れない」と寝つきが悪くなることも。プロゲステロンの作用は睡眠のサイクルや質に影響し、日中ボーっとしたり、だるい、眠くてたまらないなどといった症状が起こり得ます。

  • 体温が高く、高温期が続く

    基礎体温は生理周期によって変動します。妊娠初期症状と生理前症状の違いを見極めるポイントは、排卵日後に起こる高温期がどれくらい継続するかということです。

  • 妊娠していなければ、排卵後いったん高温期になりますが次の生理が始まる頃には体温が下がってきます。妊娠している場合は、プロゲステロンによって体温の高い状態が維持されます。高温期が14日以上続く場合は、妊娠している可能性を考慮しましょう。

  • 妊娠が成立すると高温期が持続するため、微熱が出ているように感じることがあります。そのため「風邪をひいた」と勘違いをして市販薬を飲む方もいるかもしれませんね。ですが妊娠している場合、医師の指導なしに抗生剤や解熱鎮痛剤を飲むことは胎児に悪影響を与える恐れもあるため、妊娠を望んでいる場合は薬を服用する前に医師や薬剤師に相談するとよいでしょう。

  • 生活の変化やストレスなどによって、多少の生理周期のズレは起こりえますが、規則的に基礎体温を測っていないと「高温期がいつなのか」「どれくらい継続しているのか」ということが判別できません。最近では、基礎体温をアプリに記録しておくことで生理日や排卵日を予測してくれるツールもあります。それらを上手に活用しながら、普段から基礎体温を測って自分の身体のリズムを把握しておくと安心ですね。

  • 着床出血か生理の出血かを見分けるのに役立つのも基礎体温です。基礎体温を継続して記録しておくことで、着床出血か生理か判断できず不安に陥らずに済みます。

  • 胸が張る・胸が痛い

    毎月生理が近づいてくると、胸が張る、胸にチクチクとした痛みが走るなど、違和感などを抱く人がいます。周期的に胸が張る、胸が痛いという症状も、生理周期とともに変化する女性ホルモンのプロゲステロンが関係しています。排卵後に分泌されるプロゲステロンが子宮に働きかけることはよく知られていますが、乳房にも働きかけるのですね。

  • 乳房は生理が始まる1週間ほど前から生理開始のころまで最も張りが大きくなり、生理が終了するころには元の大きさにもどります。妊娠初期の胸の張りや痛みは生理前に感じられるものより強い傾向にありますが、症状のあらわれ方には個人差があります。つわりが軽くなると同時に症状が落ち着くことが多いと言われていますが、妊娠期間中ずっと胸の張りが続くという人も中にはいます。

  • 下腹部痛・腰痛

    下腹部痛が続くと思ったら妊娠していたという体験談もあります。妊娠すると、ホルモンの影響で腸の働きが弱くなり便秘になることがあります。通常の生理前でも、同じように便秘になることがありますが、生理後には改善していきます。

  • 普段の生理では下腹部や腰回りに重だるい感覚を覚える人が多い一方、妊娠初期の下腹部痛はちくちくとした痛みを訴える人が多いです。また、出産に備えて腰周辺の筋肉や関節、じん帯をゆるめる作用があるプロゲステロンなどの分泌が増えるため、腰痛が起こりやすくなります。

妊娠初期症状はいつから始まり、いつ終わるの?

  • 妊娠初期症状の多くは、生理前の体調の異変とよく似ていることから、妊娠していても気づかないことがあります。生理周期が毎月安定している人であれば、生理の遅れから早い段階で妊娠に気づけるかもしれませんが、生理周期が不安定な人は判断が難しいものです。

    妊娠初期症状はいつごろから始まり、どのタイミングで終わるのでしょうか?

  • 妊娠初期症状が出始めるタイミング

    妊娠初期とは具体的に、妊娠15週(妊娠4ヶ月の終わり)までのことです。妊娠周数は最後の生理の初日を妊娠0週0日として数えます。その約2週間後に排卵が起こり、受精すれば受精卵となります。生理が予定日より遅れる、また生理が来なくなることで「妊娠したのかも」と疑いを抱くことはあっても、妊娠初期の前段階である超初期(妊娠3週目まで)の段階では自覚する症状は、ほぼ出ません。

  • 妊娠初期症状を感じるタイミングですが、早い人で妊娠4週頃からです。この辺りからつわりやだるさなど様々な身体的症状が出始めます。積極的に妊活中の人であれば妊娠初期症状かもしれないと気がつき始めるのはこの頃からでしょう。代表的な妊娠のサインであるつわりは、妊娠5~6週からスタートし、8~12週ぐらいにピークとなることが多いようです。

  • 妊娠初期症状はいつ終わる?

    妊娠5ヶ月目を迎えると妊娠初期が終わり妊娠中期に入ります。妊娠初期症状の慢性的かつ不快な症状が減ってきて、ゆったりとした気分で妊娠生活を送ることができるようになります。つわりが治まり食欲が旺盛になってくるのもこのころです。

    妊娠中期以降はお腹が丸みを帯びてきて体型変化が起こります。胸が膨らんでくる人もいます。また、皮膚の色素沈着など、お肌のトラブルや妊娠線が出てくることも。

妊娠初期症状の特徴は?

  • 生理前の体調の変化によく似ている妊娠初期症状ですが、特徴はあるのでしょうか。

  • 妊娠初期症状は人それぞれ異なり、症状が軽い、もしくは自覚症状がない人もいます。また、何人目かによっても妊娠初期症状の出方や時期は異なることがあり、一人目の妊娠でつらい症状が出たからといって、次の妊娠でまた同じような症状が起こるとは限りません。

  • 吐き気がする

    早い人だと生理の遅れと同時に、胃もたれや胸がムカムカして吐いたり、ある種のにおいに敏感になって嘔吐することもあります。唾液が増えるのも、妊娠初期症状であるつわりの一種です。

  • においに敏感になる

    妊娠初期症状としてにおいに敏感になるという声も聞かれます。程度の差こそあれ、これもつわりの症状の一種です。症状があらわれるのは、妊娠4週頃、つまり妊娠検査薬で陽性反応が出るかどうかという時期からのことが多いです。普段は何も感じないようなにおいが急にダメになり、まったくご飯が食べられないという場合には、迷わず病院へ相談に行きましょう。

  • 頭痛がする

    妊娠中に頭痛を訴える人は多いです。妊娠初期の頭痛は女性ホルモンによる血管の収縮が原因と考えられています。

  • このほかにも妊娠初期症状の体験談として

    ・頻尿

    ・腹痛(下腹部痛)

    ・おりものがいつもと違う

    などがあります。

  • 妊娠初期症状に悩まされる場合は仕事や家事の量を減らすなど、ストレスを溜めないことが大切です。体調が安定するまでは無理をしないよう、リラックスすることを心がけてください。万一過度の痛みを感じることがあれば、我慢せず病院で相談してみましょう。

妊娠検査薬で調べるタイミングはいつがいい?

  • 妊娠の心あたりがあり、着床出血などの体調変化がみられる場合は、妊娠検査薬を使ってみることをおすすめします。妊娠に気が付かないままでいると、判明したときにはすでに妊娠4ヶ月以降になっている可能性も。妊娠の判明が遅れると、知らずに飲酒や喫煙をしていたり激しい運動をしすぎていたり、胎児に悪影響を及ぼしかねません。特に、妊娠初期は薬などの影響がとても大きい時期ですので、胎児と母体のためにも早期の妊娠の判明は大切なことです。

  • 生理予定日から1週間後

    妊娠検査薬の使い方はとても簡単ですが、調べるタイミングを間違えてしまうと正しい結果を得られない場合があるため、注意が必要です。

  • 妊娠検査薬の判定可能な時期は、生理開始予定日の1週間後以降ですが、最近では生理予定日頃に判定可能な感度の高いものもあります。生理不順であると妊娠検査薬が使える時期がいつからなのかわからなくて困ってしまうかもしれませんね。その際は、上記の妊娠初期症状を参考に、何らかの異変を感じた際に妊娠検査薬を試してみると良いでしょう。

病院で診てもらう

  • 妊娠検査薬で陽性反応が出たら、早いうちに病院へ行くようにしましょう。

    産婦人科では妊娠を確認するために以下のことをチェックします。

  • ■尿検査(尿中hCGをチェック)

    ■超音波(胎嚢、胎児心拍の確認)

    ■体重、血圧測定

  • このほか医師の問診があります。問診は「生理が遅れて何日目か」「妊娠検査薬を使ってみたか」という質問が一般的です。前回の生理がいつ始まり、何日くらい続いたのかを答えられるようにしておきましょう。吐き気や熱っぽさなどの具体的な妊娠初期症状があれば、事前にリストアップしておくと良いです。

  • 生理予定日から2週間後が目安

    日本で販売されている妊娠検査薬の精度は、99%以上の精度を誇ります。生理が遅れて1~2週間たち、妊娠検査薬で陽性反応が出たなら、迷わず産婦人科を受診しましょう。ただし、妊娠3~4週の早い段階だと産婦人科でも確定診断ができない場合があるので、生理予定日から2週間後が目安です。妊娠6週くらいになると心拍が確認できるので、その時期に行くと良いでしょう。

  • 妊娠初期症状の多くは生理前の体調の異変とよく似ているので、生理の遅れだけで妊娠と判断するのは難しいということが理解できたでしょうか。日頃から体調の変化にも気を配り、気になるときは早めに産婦人科で診察を受けましょう。

    妊娠が判明すると、いつもとは違う身体の変化に戸惑うこともあるかもしれませんね。しかしながら、妊娠初期症状は赤ちゃんを迎える準備をする自然な反応なので、心配しすぎる必要はありません。環境の変化などで精神的なストレスを受けやすい時期ですが、症状が悪化しないようゆったりとした気持ちで妊娠生活を過ごしたいものですね。

  • 成城松村クリニック院長 松村圭子

    監修者プロフィール 成城松村クリニック院長 松村圭子
    専門分野は婦人科。日本産科婦人科学会専門医。2010年、成城松村クリニックを開院。婦人科疾患のみならず、女性のトータルケアをサポートする。月経トラブル、性感染症、更年期障害など女性のあらゆる不調に対応するために、西洋医学だけでなく漢方薬やサプリメント、オゾン療法、高濃度ビタミンC点滴療法なども積極的に治療に取り入れている。また女性の美と健康に関する知見を活かし、さまざまなメディアで活躍。著書に『「女性ホルモン力」を高める簡単ごはん』(芸文社)、『女性ホルモンがつくる、キレイの秘密』(永岡書店)、『女30代からのなんだかわからない体の不調を治す本』(東京書店)、『40歳からの女性の不調にやさしく効く漢方の本』(日東書院)など。

campaign注目のキャンペーン

related article関連記事