知っておきたい、年齢別の妊娠リスクや気をつけるべきこと
知っておきたい、年齢別の妊娠リスクや気をつけるべきこと

2018/10/29

知っておきたい、年齢別の妊娠リスクや気をつけるべきこと

女性の社会進出によって、晩婚化も進み、高齢出産をする女性の数も多くなりました。
一般的に35歳を過ぎてからの初めての出産は高齢出産だとされています。妊娠適齢期の女性にとっても妊娠や出産は命がけ。高齢出産になるとそのリスクはより高まるといわれています。

年齢別の妊娠時リスクを理解して、何に気をつけるべきなのかを把握しておくことは自分はもちろん赤ちゃん、そして家族にとっても大切なことです。

監修者:大塚真紀(医師、医学博士)

年齢別にみる妊娠のリスクとは?

  • どんな女性でも妊娠・出産は、母子ともに死亡する可能性があり、その確率は年齢が上がるにつれて上昇します。 厚生労働省が調査した人口動態統計の特別集計によると、「自然流産率」と「妊産婦死亡率」は年齢別で以下の通りになります。

  • 20代の流産率 9-11.0%

    30~34歳の流産率 15.0%

    35~39歳の流産率 25%

    40歳以上の流産率 50%以上

  • 20代の妊産婦死亡率 2.14%

    30代の妊産婦死亡率 7.62%

    40代の妊産婦死亡率 28.6%

  • データを見てわかる通り、流産率も妊産婦死亡率も年齢が上がるとともに著しく上昇しています。 つまり、妊娠・出産を年齢別に考えると、高齢出産になればなるほどリスクがあるということです。

  • 年齢別の妊娠・出産のリスクは他にもあります。染色体異常の発生率も年齢が上がるとともに上昇。 ダウン症の発生率は、20代と比較すると、30代で約1.8倍、40代で約16倍、45歳では56倍になります。 染色体異常の発生率が上昇するのは母親の病気が原因というわけではなく、妊娠年齢が高くなると卵子が作られてから排卵までの期間が長くなり、卵子の染色体に影響が及ぶためです。つまり、年齢が高くなるだけで先天異常の発生率は上昇するということ。

  • また、妊娠中にはさまざまな合併症が起こることがあります。その中でも代表的な合併症が「妊娠高血圧症候群」と「妊娠糖尿病」です。 「妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などの発症率」を年齢別にみても、年齢が上がるにつれて発症率が上昇しています。 20代での発症率は約3.5%、30代前半での発症率は約4%、30代後半での発症率は約5.5%。40代以降での発症率は約8%となっており、40代以降の妊娠合併症の発症リスクは35歳未満の人に比べて2倍になります。妊娠・出産は、年齢が上がるにつれてさまざまなリスクがあるということを覚えておきましょう。

妊娠したら何に気をつければいいの?

  • 年齢別の妊娠・出産リスクについてご紹介しましたが、さまざまな理由から高齢出産になる女性は増えています。

  • 厚生労働省が調査した人口動態統計によると、第一子出産の平均年齢は30.6歳で、20代での出産数は減少し、35歳以上での出産が増えているというデータがあります。

    35歳以上での出産は平成12年は11.9%ですが、平成23年には24.7%に増加。40歳以上での出産も平成12年は1.3%ですが、平成23年には3.6%に増えています。

  • しかし、日本の出生数は減少傾向にあり、体外受精による出生数は増加しています。

  • これらのデータから、高齢出産が増えるにつれてリスクが大きくなるために自然妊娠することが難しく、妊娠したとしても何らかの原因で出産できないこともあるということが分かります。

  • それぐらい妊娠するということは奇跡的。

    妊娠が分かったら、無事に出産できるよう母体の健康には気をつけましょう。

妊活中から妊娠に向けて気をつけておくことも大切

  • 年齢が低くても妊婦・出産のリスクは一定の確率で存在します。

    しかし、どれだけ医学が進歩しても年齢が上がるにつれてさまざまなリスクは増えていきます。

  • こういったリスクを減らすには妊娠が分かってからではなく、妊娠を少しでも意識し、妊活をスタートさせたら、喫煙や飲酒はもちろん、睡眠不足、運動不足、過度なストレスなどを改善して健康な母体でいるように心がけることが大切です。

  • では、どのようなことに気をつければいいのかをご紹介していきましょう。

  • 1)ストレスをためない

    ストレスが多いとホルモンの分泌に影響を及ぼします。睡眠を十分にとり、好きなことをしてリラックスする時間を作るなどストレスフリーな生活を心がけましょう。

  • 2)適度に体を動かす

    運動不足は血流が悪くなり、生殖機能に影響を与えます。過度な運動は必要ありませんが、ストレッチをしたり、散歩をしたりと体を動かして血行促進を意識しましょう。

  • 3)医療機関で検査や治療をしておく

    妊娠中は虫歯や歯周病になりやすくなることがわかっており、放っておくと早産や低体重児出産のリスクが上がるといわれています。そのため歯科治療を行っておくことが大切です。さらに、妊娠中に母親が風疹にかかると赤ちゃんが先天性風疹症候群になることがあります。また、梅毒やクラミジアなどの性病感染症に感染している場合、母子感染してしまう危険も。妊娠前に病院で検査してもらいましょう。

  • 4)葉酸を積極的に摂る

    葉酸は妊活中や妊娠初期に大切な栄養素だといわれています。ほうれん草、ブロッコリー、モロヘイヤ、大豆製品に多く含まれているので積極的に食事に取り入れましょう。また、食事だけで妊娠初期に必要な葉酸を全て補うことは難しいと考えられているので、サプリメントの併用も推奨されています。

  • 赤ちゃんができるというのは奇跡であり、とても喜ばしいことです。妊娠が分かったあとに後悔したり悲しい思いをすることがないように年齢別の妊娠によるリスクをきちんと理解しておくことはとても大切なこと。笑顔で赤ちゃんを迎えられるよう正しい知識を持って妊婦生活を楽しんでくださいね。

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