日々の心がけで、精子の状態は大きく変わる? 生活習慣や環境に影響される「精子力」
日々の心がけで、精子の状態は大きく変わる? 生活習慣や環境に影響される「精子力」

2018/09/07

日々の心がけで、精子の状態は大きく変わる? 生活習慣や環境に影響される「精子力」

記事配信:Seem

監修:獨協医科大学越谷病院 泌尿器科主任教授 リプロダクションセンター長 岡田 弘先生

精子の力を高めるために、気をつけたい生活習慣

  • 「男性不妊」の原因はまだまだ解明されていない部分が多いとはいえ、日々の生活習慣を見直すことで「精子の元気」をキープできると言われています。

  • まず、確実に精子の質を下げるとされているのが喫煙。タバコを吸うと血管が収縮して血流が悪くなり、ED(勃起不全)を招く原因になります。同時に、精子の数や運動性のいい精子が減り、さらには精子の遺伝情報の元になっている DNAが破損される恐れもあるのだとか。

  • 精子をつくる精巣は熱に弱いため、サウナや長風呂、膝上でのPC操作もできるだけ控えたほうが無難。同様の理由で、下着は風通しがよくて熱がこもりにくいトランクスをチョイスしたほうがいいでしょう。長時間の自転車走行も、できるだけ避けること。サドルの刺激で男性器付近の血流が悪くなりやすく、EDや精子の減少、運動率の低下など、精子に悪影響を与えてしまうようです。

  • 意外なところでは、育毛剤にも注意が必要。AGA(男性型脱毛症)の治療薬のうち、プロペシアを主成分とするものには、男性ホルモンの作用を抑制してしまう働きがあります。また、性欲減退や精子数の減少、EDなどの原因になるケースも。子づくりを考えているのなら、このタイプの育毛剤の使用は控えるようにしましょう。

  • ちなみに、ウナギや牡蠣、スッポンといった食材や、それらの成分が入った健康食品、サプリメントなど、いわゆる精力増強が期待できるとされる商品が巷にはあふれています。けれども今のところ、こうしたものの効果は科学的には証明されていません。

「禁欲によって、精子がたまって数が増える」は真っ赤なウソ

  • 「しばらく性欲を我慢したほうが精子の数が増えて、妊娠しやすいのでは?」と思っている人もいるでしょう。けれども実は、これは大きな誤解です。射精をしないと古い精子がたまって、精子全体の質が低下。つまり精子にとって、射精の回数を制限することは大きなマイナス要因になってしまうのです。

  • 精子の数も大事ですが、それよりも重要なのは精子の質です。無理に禁欲をしなくても、1~2日空ければじゅうぶん。実際、頻繁にセックスするカップルほど、妊娠しやすいというデータも存在しています。

  • また禁欲を続けると、精子のDNAの損傷率が高まってしまうというデータも。「精子の元気」をキープしたいなら、積極的にセックスもしくは射精をするよう心がけるといいでしょう。

デリケートな精子にとって、精神的&肉体的ストレスはNG

  • ストレスも、精子にとっては大敵。精神的もしくは肉体的な負担がかかっていると、精子の数や運動率に悪い影響を及ぼすと言われています。

  • 「男性不妊」の専門医である岡田弘先生によると、不妊治療を受けているパートナーから精液検査用の精液を求められ、プレッシャーを感じながら仕方なくマスターベーションしたときの精子の検査結果は、通常時よりも悪くなる傾向が強いのだとか。

  • この例からもわかるように、精子というのは非常にデリケートな存在です。「精子力」を高めるためにも、自分なりのストレス発散法を見つけるようにして、しっかりガス抜きすることが大事。ストレスフリーな生活は精子だけでなく、カラダや心にも好影響を与えるので、一石二鳥だと言えるでしょう。

  • 岡田 弘先生	獨協医科大学越谷病院 泌尿器科主任教授

    お話を伺ったのはこの方 岡田 弘先生 獨協医科大学越谷病院 泌尿器科主任教授
    男性不妊を専門とする泌尿器科医の第一人者。
    30年にわたり、最前線にて日本で最も多い男性不妊患者の臨床にあたる。
    特に無精子症に対する最先端治療であるMD-TESE(顕微鏡下精巣内精子採取術)においては、日本で最も症例数が多い。

campaign注目のキャンペーン

related article関連記事