早めの受診が必要な場合もある?不妊治療を始めるタイミングは?
早めの受診が必要な場合もある?不妊治療を始めるタイミングは?

2018/07/31

早めの受診が必要な場合もある?不妊治療を始めるタイミングは?

赤ちゃんは授かりものとはいえ、なかなか妊娠できずに悩む女性も少なくはありません。
妊活に励んでいるのに結果が出ない日々が続くと不安になってしまうでしょう。
不妊治療を受けるべきか悩んでいる人も多いのでは?
妊活がうまくいかないときは医療機関に相談することも大切です。
しかし治療を開始するベストなタイミングがわからないと、そもそも病院へ行くべきなのかを判断しづらいものです。

そこで今回は、不妊治療を開始するタイミングについて詳しくご説明します。
妊活がうまくいかず不妊かもしれないと悩んでいる方は参考にしてみてくださいね。

監修者:大塚真紀(医師、医学博士)

基本の目安は1年

  • まず不妊の定義ですが、こちらの記事(私って不妊なの?男女別の不妊原因から対応策までを解説)でも述べたとおり、健康な男女が避妊していない状態で一定期間が過ぎても妊娠しない場合に不妊症と診断されます。この一定期間については夫婦の年齢も影響するため一概には言えません。しかし一般的な目安として、日本産科婦人科学会やWHO(世界保健機構)では、1年間の不妊期間を持つ人を不妊症と定義しています。これらをふまえ、日本では妊娠しない期間が1年以上の場合に不妊症と診断し、検査・治療の開始を勧める考え方が一般的です。さらに、夫婦の年齢が高い場合には、より早期の受診が促されています。妊活を開始して1年以上が経過しているのに妊娠しない夫婦は、医療機関の受診を検討しましょう。

1年未満でも不妊治療を開始した方がいいことも

  • 先述したとおり、夫婦の年齢が高い場合には基本の目安よりも早いタイミングでの受診が勧められています。実は年齢以外にも、男女それぞれに早期の治療開始を促される場合があります。これには「不妊のリスク因子」が関係しています。下記の項目に当てはまる方は妊活開始から1年未満であっても受診を検討すると良いでしょう。特にリスク因子があって35歳以上の場合、リスク因子がなくても40歳以上の場合は、妊活開始から6ヶ月を目安に受診されることをおすすめします。

  • 女性のリスク因子

    ・月経異常

    月経の間隔が39日以上あく、もしくは90日以上来ないことがある、逆に24日以内など極端に短い間隔で来る場合、排卵していない可能性があります。月経量が極端に少なかったり期間が2日以内と短かったりする場合も同様です。また、月経量が多いもしくは期間が8日以上続くという場合は、子宮の内膣が変形していることもあります。過去に人工妊娠中絶や流産の処置を受けたことがあり、月経量・期間に異常がある場合は、子宮の内膣に癒着が起きている可能性も。このような方は不妊症のリスクが高いと考えられるため、早めに受診することが勧められています。また、月経に伴う痛みや下痢といった症状が強く出ている場合には、不妊症のリスクが高まるとされる子宮内膜症にかかっているかもしれません。

  • ・性感染症や骨盤腹膜炎

    クラミジアや淋菌などの性行為感染症、骨盤腹膜炎になったことがある場合、卵管を原因とした不妊症のリスクが高まるとされています。腹部手術を受けた後に腹膜炎や腸閉塞を発症した方も、注意が必要です。

  • ・子宮筋腫、子宮内膜症

    健康診断などで過去に子宮筋腫、子宮内膜症を指摘されたことがある場合、早期の受診が勧められます。特に、子宮内膜症の人でチョコレートのう腫がある場合は、年齢よりも早く卵子の老化がみられることも。

  • 男性のリスク因子

    ・小児期の既往歴

    子どものころにヘルニアや停留睾丸の手術を受けた男性は、精子を運ぶ管の詰まりや精子量の減少などが起きている可能性があります。また、がんなどの治療を受けたことがある場合や、おたふく風邪のあとに高熱が続いたり、睾丸炎にかかったりした場合は、精子を作る機能が低下していることも考えられます。これらは早期の受診が勧められる既往歴です。

  • ・成人期の病気

    糖尿病にかかっていると、勃起障害や射精障害などの性機能障害が引き起こされます。病気が進むと精子を作る機能そのものに影響が及ぶ場合も。糖尿病で妊活中の方は泌尿器科や産婦人科で精液検査を受けるよう勧められています。

不妊治療を始める前に

  • これらの項目に当てはまらなくても、妊活中の方は基礎体温を記録する習慣をつけるようにしましょう。低体温期・高体温期を知ることで、排卵期を予測して性行為をする「タイミング法」を試みることができますし、不妊治療を開始する際にも役立ちます。また、不妊治療を開始する前には夫婦でよく話し合うことも重要です。不妊の原因は男女どちらにも考えられることから、治療は原則夫婦同席とされています。赤ちゃんを授かることや、不妊治療を受けることへの考え方が一致していないと、後々のすれ違いや喧嘩に発展することも。お互いの考えをよく理解して、夫婦で協力してスムーズに不妊治療を行えるようにしてくださいね。

  • 不妊症には様々な要因が考えられ、治療を開始するタイミングは夫婦によってそれぞれ違います。日本産科婦人科学会などが不妊症の定義としている基本の不妊期間の目安は1年間ですが、年齢やリスク因子の有無によっては、1年未満であっても受診を勧められる場合も。不妊を疑っている方は当てはまる項目がないかチェックしておきましょう。また、不妊治療を始める前には基礎体温の記録をつけたり、夫婦で話し合ったりすることも大切ですよ。赤ちゃんを授かることや不妊治療を受けることについて夫婦で理解を深め、適切なタイミングで不妊治療を開始してくださいね。

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