【婦人科医監修】妊活中の食事を見直そう!レシピのおすすめも
【婦人科医監修】妊活中の食事を見直そう!レシピのおすすめも
公開日 2019/10/11
更新日 2020/06/30

【婦人科医監修】妊活中の食事を見直そう!レシピのおすすめも

「子どもがほしいな」と思ったら、基礎体温を測りタイミング法を取り入れるのは大切なこと。それと並行し、妊娠しやすい体になるよう、毎日の食事を見直すことが必要です。妊活の際、食事で気をつけたいポイント、すすんでとりたい栄養素、食べ方・料理法のポイントなどを婦人科医の先生に伺いました。

監修:成城松村クリニック院長 松村圭子先生
執筆:高橋知寿(ライター)

妊活中の食事内容やとる時間を見なおすだけで「妊娠しやすい体」に

  • 「妊活」で大切なことはいろいろありますが、誰でもすぐできることの1つに「食事を見直す」というものがあります。

  • たとえば食事の栄養バランスを整えるだけで、体の代謝がよくなり、体温がアップ。すると子宮や卵巣など妊娠にかかわる臓器への血流もよくなり、妊娠しやすい体になります。

  • また、朝・昼・晩、できるだけ同じ時間に食事を食べる習慣をつけると、自然と眠くなるのも同じ時間になり、生活リズムが整います。

  • 食事の内容や、食事をとる時間を少し見直すだけでも、妊娠しやすい体へと近づけることができます。具体的にどんなことに気をつけるべきか、解説します。

妊活中に実践したい食事のとり方

  • 起床時間を決めて朝食をとること

    本来、人間は「空腹によって目覚める」のが正しい姿。「朝、おなかが空かない」体は、不自然な状態なのです。

  • 朝食をとらない生活を続けると自律神経が乱れ、卵子を包む「卵胞」を育む女性ホルモンをはじめ、ホルモンがうまく分泌されなくなる可能性も…。

  • 朝食をきちんととるため、毎朝同じ時間に起きるようにしましょう。「前日遅かったから」、「今日はお休みだから」と、起床時間をバラバラにすると、リズムが崩れ、朝食をとらない生活パターンになるので要注意です。

  • たんぱく質+野菜+炭水化物を目安とした食事をとる

    妊活中に大切な栄養素はたくさんありますが、毎食完璧に栄養バランスが整った食事をとるのは難しいですよね。

  • そんな時は「片手・手のひら1枚分の肉、魚などのたんぱく質+野菜+炭水化物」を目安に。これなら詳しい栄養の知識がなくても簡単にメニューを決めることができます。

  • 様々な色の野菜を積極的に食べる

    野菜は同じ種類ばかりでなく、緑や赤や黄色などいろいろな色の野菜をとるように心がけましょう。濃い色の野菜も大切です。サラダばかりではなく、茹でる、煮る、炒めるなどいろいろな調理法で食べるのもポイントです。

  • なかには「野菜ジュースを毎朝飲んでいる」という方がいますが、それで野菜が十分に足りているわけではありません。ジュースにする際、失われてしまう栄養素もあります。また、糖分や塩分が含まれるものもあるので、選ぶ際はチェックを。

  • 食べる順番に気を付ける

    「野菜」→ 肉・魚・卵・豆などの「タンパク質」→ ご飯やパンなどの「糖質」

    という順番で食べるようにしましょう。

  • ごはんなどの糖質を最初にとると、急激な血糖値の上昇につながり、自律神経や女性ホルモンの働きが乱れてしまうことも。ご飯などの糖質と一緒に、根菜類やきのこ、海藻類、大麦などに多く含まれる食物繊維をとると、血糖値が急激に上がるのを抑えられます。

  • 1週間単位で食事の栄養バランスを考える

    本当なら三食とも自炊したものを食べるのが理想ですが、仕事をしながらの妊活だと、なかなか難しいですよね。

  • そんな時は、一食ずつで栄養バランスが整っているかを考えるのではなく、1週間単位で考えるようにしましょう。

  • たとえば、月曜と水曜は昼夜外食で、栄養的に偏りが出てしまったら、火、木、金は自宅で食事をとる、「1週間の中で栄養バランスが整っていたか」を考えてください。

  • また、時間がある時に葉物野菜を茹でたり、根菜類の煮物などを作り置きしておくと、自炊する際も手間をかけず、栄養バランスの整ったメニューにすることができます。

  • ジャンクフードはできるだけ控える

    スナック菓子やファストフードは、とりすぎると体に悪い「脂質」を多く含みます。女性ホルモンの分泌を乱す原因となることもあるので、できるだけ避けましょう。クッキーなどは脂質に加え糖分も豊富なので要注意です。

  • ただし、甘いものを完全にNGにするとストレスが溜まってしまうので、決められた日に少量を食べるなどの工夫をしてみてください。

妊活中の食事で積極的にとりたい栄養素

  • 妊活中はできるだけさまざまな栄養素をバランスよくとることが大切です。その中でも特に積極的にとりたい栄養素について、ご説明します。

  • たんぱく質

    《妊活中に必要な理由》

    たんぱく質は筋肉や臓器、血液などの元となる栄養素です。また、妊娠に関係する卵巣や卵子、子宮の状態を整えるためにも大切な栄養素です。

  • 《多く含まれる食材》

    魚(サーモン、さんまなど)、肉(鶏、豚、牛)、卵からは動物性たんぱく質がとれ、納豆や豆腐、厚揚げなどからは植物性たんぱく質がとれます。動物性たんぱく質の方が植物性に比べて吸収率が良いですが、どちらもまんべんなく摂取するのがポイントです。

  • 《おすすめの食べ方レシピ》

    ・サーモンのソテー

    アスタキサンチンという抗酸化作用が高い成分が含まれるサーモン。ソテーして、トマトやアボガドなど、同じく抗酸化作用の高い野菜と一緒に食べたり、サラダにして食べると体内の老化を抑えられます。

  • ・鶏肉と小松菜の煮物

    鶏肉の手羽元には、ビタミンA、B、D、鉄分が豊富で抗酸化作用の高い小松菜と組み合わせて。それぞれの栄養素の吸収率を上げる効果が期待できます。

  • ビタミンB群

    《妊活中に必要な理由》

    ビタミンB群はB1やB2、B6、B12などのほかに、「葉酸」も含まれます。ビタミンB群には神経の働きを助け、糖質をエネルギーに変えたり、肌や粘膜を整える役割があります。

  • 《多く含まれる食材》

    鶏のささみ、大豆、鮭、バナナ

  • 《おすすめの食べ方レシピ》

    ・ゆでささみ

    ささみをゆで、大葉やきゅうりなどの野菜とまぜてサラダ風に。

  • ・油揚げと鶏ささみのいためもの

    ちょっとボリュームが欲しいときは、油あげなどと一緒にいためて。

  • ビタミンC

    《妊活中に必要な理由》

    臓器を老化させる活性酸素を抑えたり、シミの原因となるメラニン色素の生成を抑えたり、免疫力をアップさせます。ビタミンCは水溶性で体の中に貯めておくことができないので、食事でこまめに摂取することが必要。

  • 《多く含まれる食材》

    みかん、いちご、いも類、ブロッコリーなど。特にいも類のビタミンCは加熱に強く、壊れにくいのでおすすめです。

  • 《おすすめの食べ方レシピ》

    ・じゃがいもとニンジンの煮物

    加熱に強いので煮物にしたり、味噌汁の具にしてもOK。

  • ・ゆでブロッコリーを肉や魚の付け合わせに

    ゆでブロッコリーを、肉や魚などのたんぱく質の付け合わせ野菜に。茹ですぎると栄養素が流れてしまうので、茹で時間はできるだけ短めに。

  • 鉄分

    《妊活中に必要な理由》

    赤血球の成分の1つであるヘモグロビンは、血液内で酸素を運ぶ役割を担っています。鉄分は、そのヘモグロビンを作るのに必要となる栄養素。不足すると体の隅々に酸素が運べなくなり、冷えやめまい、頭痛など貧血によるさまざまなトラブルを引き起こす原因になります。

  • 《多く含まれる食材》

    カツオ、まぐろなどの魚介類、赤身肉、レバー(ヘム鉄)

    大豆、にら、ほうれん草(非ヘム鉄)

    動物性食品からとれるヘム鉄の方が、植物性食品から摂取できる非ヘム鉄よりも体内への吸収率が良いとされています。

  • 《おすすめの食べ方レシピ》

    ・レバーのクリーム煮

    鉄分のほか、たんぱく質からエネルギーを作り出すビタミンB6も豊富なレバー。栄養価は高いものの臭みが気になる人も多いので、ビタミンCが豊富なブロッコリーなどと一緒にクリーム煮にすると食べやすくなります。

  • ・ニラの豚肉炒め

    非ヘム鉄を多く含むニラは、たんぱく質と一緒に摂取すると吸収率がアップするので、肉などと一緒に炒め物に。また、ビタミンCと組み合わせても吸収率があがるので、柑橘系をデザートで食べるといいでしょう。

とりづらい栄養素はサプリメントを活用!選び方の注意点を大公開

  • 積極的にとりたい栄養素は食材からとるのが理想ですが、充分な量には食事のメニューだけだと足りない場合も少なくありません。中でも葉酸や鉄はなかなか食事のメニューだけでは難しいものです。

  • そんな時はサプリメントを活用するのも1つの方法です。

  • ただ、今はさまざまな会社からサプリメントが販売されているので、「どうやって選んだらいいかわからない」という人も多いはず。そこで、選び方のポイントをお伝えします。

  • お客様窓口があるか

    お客様用のお問い合わせ窓口があるか必ず確認をしましょう。摂取した後に体調トラブルになるケースも見受けられるので、相談できるところがあるかを事前にチェック。

  • 成分表をチェックし、目的の成分の掲載順を確認

    目的の栄養素以外にどんなものが入っているか、成分表の目的の栄養素の掲載順が何番目にきているか、購入する前に確認を。

  • 「これは何のために入っているのか」と疑問に思ったら事前に調べてみるか、メーカーに問い合わせしてみるのがいいでしょう。ちなみに成分表はパッケージの裏などに表示されています。

  • 値段で決めない

    一概には言えませんが、安価なサプリメントは、目的の栄養素の含有量が少なかったり、余計な添加物が多く含まれているケースが少なくありません。「安いから」という理由で選ぶのではなく、成分をきちんとチェックしたうえで選んでください。

  • 海外から個人輸入するのは避けて

    海外からサプリメントを個人輸入している人もいますが、どんなメーカーが作っているのかわからないものもあります。また、そういった海外サプリで命にかかわる副作用が起こったという報告も。

  • きちんとした情報がない海外の会社やサイトからサプリメントを購入するのは、避けたほうがいいでしょう。

  • 対面販売や医師にアドバイスをもらう方法も

    「自分で選ぶのに不安がある」「葉酸だけのものがいいか、ビタミンも一緒に入っている方がいいのかわからない」などの場合は、対面販売を行っているメーカーで、アドバイスしてもらいながら買う方法もあります。

  • また、かかりつけの婦人科医がいる場合は、サプリメントの活用を考えていることを話し、どんなものを選んだらいいか相談してみるのもいいでしょう。

  • 妊娠しやすい体にするためには、三食自炊して栄養バランスのいい食事をとることが理想ですが、自炊するために睡眠時間を削ったり、ストレスを溜めてしまっては意味がありません。

  • 「急にガラリと食生活を変える」、「糖質は自律神経を乱すから一切食べない」など、極端なことをやると、後から反動が来ることもあります。

  • サプリメントも効果的に活用し、できることから見しましょう。続けることで妊娠しやすい体へ近づけることができます。

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妊活体験談「仕事しながら妊活&食事の見直し」

  • 家ではなく会社で朝食を食べていました

    朝食をとる習慣がなかったので、牛乳や野菜ジュースを1杯飲むことからスタート。次第にひじきと鶏ささみの和え物+おにぎりなどをコンビニで買って、会社で食べるようになりました。

    食べない時は午前中、眠いことが多かったのですが、食べ始めて1週間後から眠気がなくなり、朝からバリバリ仕事ができるように。体温も35.9度から36.2度に上がりました。

    <まみさん(仮名)36才 女性 会社員>

  • 妊活をするうえで、毎日の食事を見直すのは重要なことです。

    食事をとる時間を毎日同じにしたり、食べる順番を工夫するだけでも、自律神経を整え、妊娠にかかわる女性ホルモンをしっかり分泌させることにつながるので、ぜひトライしてみましょう。サプリメントを活用するのも1つの方法です。

    できることから始めるのが、気分よく料理を見直すポイント。次第に妊娠しやすい体に近づけていきましょう。

  • ※ 本ページに記載されている情報は2019年10月7日時点のものです

  • 松村圭子先生(成城松村クリニック 院長)

    監修者プロフィール 松村圭子先生(成城松村クリニック 院長)
    専門分野は婦人科。日本産科婦人科学会専門医。2010年、成城松村クリニックを開院。婦人科疾患のみならず、女性のトータルケアをサポートする。月経トラブル、性感染症、更年期障害など女性のあらゆる不調に対応するために、西洋医学だけでなく漢方薬やサプリメント、オゾン療法、高濃度ビタミンC点滴療法なども積極的に治療に取り入れている。また女性の美と健康に関する知見を活かし、さまざまなメディアで活躍。著書に『「女性ホルモン力」を高める簡単ごはん』(芸文社)、『女性ホルモンがつくる、キレイの秘密』(永岡書店)、『女30代からのなんだかわからない体の不調を治す本』(東京書店)、『40歳からの女性の不調にやさしく効く漢方の本』(日東書院)など。

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