婚活相手の年収、どれだけ気にすべき?リアルなシミュレーションから考える答えとは
婚活相手の年収、どれだけ気にすべき?リアルなシミュレーションから考える答えとは

2019/08/30

婚活相手の年収、どれだけ気にすべき?リアルなシミュレーションから考える答えとは

婚活をしていると、どうしても気になってしまうのが「相手の年収」。結婚後、お金に困らず暮らしていける最低限の収入はほしいし、子どもができたときや、病気になったとき、仕事を引退した老後など、さまざまなライフイベントを安心して迎えたいですよね。

とはいえ、今は共働きが一般的になりつつある時代。収入は相手任せではなく、自分自身の収入も、現実を見据えてしっかり考えておかなくてはいけません。
そこで、婚活時に相手や自分の年収をどう考えておくべきか、そのポイントをお伝えしていきましょう。

大西桃子(ライター・編集者)

女性が求める「結婚相手の年収」、現状は?

  • 相手の経済力はやっぱり大事!

    結婚となると考えなくてはならないのが、相手の年収です。2人で暮らしていけるのか、家族が増えたときにはどうか、旅行などを楽しむ余裕はあるか。自分が思い描く幸せな結婚生活を送るには、お金のことを考えなくてはなりません。

  • では、婚活をしている女性のみなさんは、相手の年収をどれくらい気にしているのでしょうか。

    内閣府の「少子化社会対策に関する意識調査(平成30年度)」によれば、結婚意向のある結婚未経験者の20~49歳女性のうち、経済力について、結婚相手としてどの程度重視するかという問いに、次のような回答が得られています。

  • 重視する55.8%
    考慮する40.8%
    あまり関係ない3.4%

  • つまり、女性の96%は、相手の経済力を重視/考慮すると回答していることがわかります。

  • 結婚相手の男性の年収、いくらが理想?

    では、経済力といっても、いったいどれくらいの年収があればいいと考えているのでしょうか。

    こちらも同調査において、結婚意向のある結婚未経験者の20~49歳の女性では、次のような結果が出ています。

  • 女性が結婚相手の男性に求める年収(少子化社会対策に関する意識調査(平成30年度))

    300万円未満6.7%
    300万円~400万円未満13.9%
    400万円~500万円未満19.5%
    500万円~600万円未満17.1%
    600万円~700万円未満7.4%
    700万円以上9.8%
    収入は関係ない4.6%

  • 最も多いゾーンが400万円台で、次に多いのが500万円台となっています。人並み以上に裕福な暮らしを求めはしないけれど、じゅうぶんに生活していけるだけのお金は必要、といったところでしょうか。

  • 結婚相談所でも理想の年収は「400万円台」

    さらに、実際に積極的に婚活をしている女性たちの意識を知るために、結婚相談所のツヴァイにも同様の質問をしたところ、20~30代の女性会員で、相手に求める年収は次のようになっているそうです。

  • 女性が結婚相手の男性に求める年収(2019年7月 ツヴァイ調べ)

    300万円以上29%
    400万円以上42%
    500万円以上20%
    600万円以上4%

  • やはり最も多いのは400万円台となっています。ちなみに、「40代以上と年齢が上がると、500万円台がいちばんのボリュームゾーンになる」そうです。

    また、この希望年収額は「女性の社会進出が増加し、共働きが前提となってきているため、近年は減少傾向にあります」とのことでした。

女性の理想と男性のリアルにギャップあり!

  • 女性が結婚相手に求める年収は、400万円台がボリュームゾーン。では、実際にその希望は現実のものとなっているのでしょうか。

    前出の内閣府「少子化社会対策に関する意識調査(平成30年度)」によれば、結婚意向のある結婚未経験の20~49歳男性の年収は、次のようになっていました。

  • 100万円未満23.3%
    100万円~200万円未満13.9%
    200万円~300万円未満16.1%
    300万円~400万円未満18.1%
    400万円~500万円未満12.6%
    500万円~600万円未満7.7%
    600万円以上8.2%

  • なんと、ボリュームゾーンは100万円未満という結果に。次いで多いのが、300万円台という結果でした。

    男性に結婚意思はあっても、女性の望む年収には届かず、マッチングが困難になっている。そんな現状が伺える結果になっていますね。

  • 独身男性が感じる「結婚へのハードル」も、国立社会保障・人口問題研究所の「出生動向基本調査(2015年)」によれば、トップ3位は次のようになっています。

  • 1位 結婚資金43.3%
    2位 結婚のための住居21.2%
    3位 職業や仕事上の問題14.5%

  • こうした現状を考えれば、未婚率の上昇や少子化といった問題は、収入の問題とは切っても切り離せないことがわかります。

    女性が相手に求める年収は近年減少傾向にあるとは言っても、まだまだギャップが埋められていないがゆえに、男女ともに婚活が困難化していってしまう。そんな現実があるようです。

結婚するなら、世帯年収はいくらを目安にすればいい?

  • 最低ラインは世帯年収500~600万円

    実情を考えれば、結婚後の暮らしに必要なお金を男性に頼るという考え方は、やはり非現実的といえます。

    大切なのは、自分と相手の収入を合わせて、どれくらいの年収が得られるかということになってきますが、こちらは婚活ファイナンシャルプランナーの山本昌義さんにポイントを教えていただきました。

  • 「必要な年収は、どれくらいの生活レベルを求めるかによっても変わってきますが、最低ラインと考えると500~600万円くらい。これは子どもを一人産み、節約に励みながら80歳くらいまで働くことで、生活が維持できるレベルと考えてください」

  • つまり、相手の年収が300万円だった場合、自分は200~300万円の年収を稼ぐことが必要になるということになります。

    国税庁の「民間給与実態統計調査結果(平成29年度)」によれば、男性の給与所得者(全世代、平均年齢45.9歳)の平均給与は約532万円。平均レベルに稼いでいたとしても、家族3人で暮らすにはギリギリの生活となるということです。

  • 出費を具体的にシミュレーションしてみよう

    この「500~600万円が最低ライン」となる理由を、山本さんは次のように解説してくれました。

  • 「子どもの教育費は、幼稚園~高校が公立、大学が私立文系の場合で、総額約1240万円。そのうち大学費用だけで、約700万円必要となります。これを22年総額で割れば、毎年約56万円(月々約5万円)が必要。ポイントは、一人当たり月5万円貯金ができるかということです」

  • 世帯年収が600万円なら、月々50万円のうち、5万円を教育費として貯金し、残りの45万円で家賃や生活費、保険や貯金などをやりくりすることになります。世帯年収500万円なら、月々約42万円のうち、教育費5万円を引けば37万円。これで3人で暮らしていくことに。

    生活はできそうですが、家族旅行をしたり子どもに習い事をさせたりしたいのであれば、もう少しあったほうがよいかもしれませんね。

  • さらに老後のことも考えると、ますます現実はシビアです。2019年6月には「夫婦ともに65歳から30年間生きると、公的年金だけでは2000万円足りなくなる」とした金融庁の報告書が話題になりました。

  • 「老後のお金について、最大の問題点は“定年”です。どう足掻いても大半の会社員は定年しますし、年収が高くても、ここで崩壊します。むしろ年収が高いほど、定年による年収下落の格差は大きくなります。雇用延長もありますが、仮に70~80歳まで伸びても、60歳で年収が下がる理屈は同じです。このことを踏まえて、ライフプランニングを考える必要があります」

  • と山本さん。では、具体的にどのように考えていけばよいのか、ポイントを教えてもらいましょう。

結婚後の夫婦それぞれの稼ぎ方を考えよう

  • 定年後まで見通して、計画を立てていく

    結婚を前提としたライフプランニングは、「ゴールから逆算する」ことがポイントになると山本さんは言います。その計画の方向性は、今の社会の現実を見据えて、以下の3種類が基本となるそうです。

  • ●今から独立し、定年がない状況を作り上げる

    ●(定年で)年収が下がる前提で、結婚直後から貯金や節約に励む

    ●定年したら独立する前提で、諸々の準備に励む

  • どのやり方がいいかは本人次第ですが、婚活においては「これを意識、また共有できる相手かどうか」を確認することが重要だとのこと。

    「『定年したら働きたくない』というのは、これからの時代は男女ともに危険な考え方だと言えます。『独立なんてしたくないけど、節約や貧困もイヤ…』という考えも論外です」

  • 自分が続けられる仕事をきちんと確保する

    老後まで生活に困らずに夫婦で生きていきたいならば、夫婦共働きはマストな時代。

    特に女性の場合は、結婚後は出産などでどうしても仕事ができない場面が出てきます。婚活を進めながら、自分の働き方についても考えておくことは大切です。

    山本さんによれば、子どもを産むことを考えるのならば、次の3点を検討する必要があるとのこと。

  • ●託児所や親など、子育て支援者の近くに引っ越しの上で、仕事を探す

    ●理解や支援のある会社へ転職する

    ●フリーランスや自営業者になる

  • ただし、子育てについては夫の参加も必要不可欠。積極的に関わってくれるかどうかは、結婚を決める前に確認しておきたいところです。

  • 相手の経済力に合わせて自分の収入を考える

    結婚にバラ色な夢を見ている人にとっては、ちょっと厳しい内容になってしまいましたが、山本さんはこう言います。

    「お金の面を考えれば、共働きを前提として、男女ともに結婚は100%したほうが良い、というのが現実。家賃や光熱費も折半でき、将来の年金も2人分入りますから。結局、人生を最後まで見据えた上で結婚相手を選ぶことを考えると、『結婚すれば、相手の年収分だけ働かなくてもよくなる』という発想は忘れることが重要ということです」

  • 子どもを何人育てたいか(育てられるか)、どのような生活がしたいかに合わせて世帯年収を考え、自分の年収に相手の年収を足した世帯年収を理想の水準に持っていくという考え方で、相手の年収をシミュレーションしてみるのがよさそうです。

  • また、結婚相手を決めるときには、お金だけでなく性格や相性も大切なはず。年収数千万の男性でも、相性が悪ければ結婚生活は苦痛なものになりますし、離婚してしまう可能性もあります。ですから、「年収よりも性格を重視して男性を選び、あとは男性の経済力に合わせていくのが現実的ですね」

    と山本さんが言うように、一緒に働いたり、生活したりを楽しめる相手を選ぶのが、幸せへの近道となるでしょう。

  • 大西桃子(ライター・編集者)

    監修者プロフィール 大西桃子(ライター・編集者)
    2003年より出版社2社、電子出版社1社勤務を経て2012年よりフリー。書籍、夕刊紙、雑誌などで執筆・編集を行う。経済的に困難を抱える中学生を対象とした無料塾も運営。
    [note]https://note.mu/momoko_ohnishi

campaign注目のキャンペーン

related article関連記事