入籍届と婚姻届の違いは?書き方と必要書類について
入籍届と婚姻届の違いは?書き方と必要書類について
公開日 2019/03/26
更新日 2019/03/26

入籍届と婚姻届の違いは?書き方と必要書類について

目次:
・入籍届とは?婚姻届とは違う?
・入籍届が必要なケースがあるの?
・入籍届の手続き方法は?
・婚姻届を提出するときに必要な書類
・家庭裁判所に「子の氏の変更許可」の申し立てをする方法
・入籍届の書き方や必要書類と提出先など

  • 結婚が決まったら、提出する書類のひとつに「婚姻届」が挙げられますが、どのような場合に「婚姻届」ではなく、「入籍届」が必要なのでしょうか?今回は「入籍届」と「婚姻届」の違い、どんなときに「入籍届」が必要なのかを説明していきます。また、「入籍届」の手続きの流れ、書き方、準備しておく必要書類や注意点などもまとめました。基本的な内容ですので、ちゃんと理解しておきましょう。

入籍届とは?婚姻届とは違う?

  • 結婚に際して提出する書類でまず思い浮かべるのは、「婚姻届」でしょう。「婚姻届」は法的な結婚をしようとする際に提出する書類です。

    それとは別に「入籍届」がありますが、結婚することを入籍とも言うことから「婚姻届」と併せて「入籍届」の提出も必要なのではと勘違いする人もいるようです。

    「婚姻届」と「入籍届」は、取得する目的が異なります。どのような違いがあるのか確認していきましょう。

  • 入籍届とは

    戸籍法上の入籍とは、「既にある戸籍に誰かが入る」ということを指します。ですから、現在の戸籍から別の戸籍に入るときに「入籍届」が必要です。具体的には、子どもが父(または母)と姓を異にする場合に、父(または母)の姓を称してその戸籍に入るケースです。

  • 結婚するときの婚姻届、子供が生まれたときの出生届、養子縁組したときの養子縁組届でも「入籍」という言葉を用いますが、これらのケースでは「入籍届」は必要ありません。

  • 入籍届と婚姻届の違い

    「婚姻届」の提出は「親の戸籍から抜けて、ふたりの新しい戸籍を作る」ということを意味します。もう少し詳しく説明すると、「選んだ氏の人(夫もしくは妻)が戸籍筆頭者になって新しい戸籍を作り、そこに二人が入る」と言うことです。ですから、戸籍法上の入籍とは厳密には違います。

  • そのため役所の窓口で「結婚するので「入籍届」をください」と言うのは間違い。その場合は「入籍届」ではなく「婚姻届」をもらいましょう。

  • 「入籍届」と「婚姻届」を混同したり間違った解釈をしたりすることが多いのは、結婚報告をする際に「入籍しました」という言葉を使ったり、「○○家に嫁ぐ」「○○家に入る」という言い方をしたりすることがあるからかもしれませんね。

入籍届が必要なケースがあるの?

  • では実際に、どのような場合に「入籍届」の提出が義務付けられているのかを見ていきましょう。入籍届を提出するケースは色々ありますが、代表的な例をいくつかご紹介します。

  • 「離婚」の場合必要な入籍届のケース

    子どもがいて離婚する場合は、子どもを養育していくために母親あるいは父親のどちらかが親権を取得します。

    まず、母親が親権を取るケースを説明します。

    「離婚届」により離婚が成立すると、母親は今までの戸籍から抜け新しい戸籍を編成します。そのとき子どもは父親の戸籍に残ったままです。母親が親権を取得したとしても、子どもは自動的に母親の戸籍に入籍されません。

  • 親権は母親にあるものの、子どもが父親の戸籍に残ったままで姓が異なれば、この先何かと不都合が生じてくるでしょう。その問題を解決するために、旧姓に戻る母親が子どもを引き取る場合はまず子どもの姓の変更を申し立てします。家庭裁判所から許可の審判を受けたのち、子どもの戸籍を母親と同じものにするために「入籍届」の提出が必要になります。

  • 「再婚」の場合必要な入籍届のケース

    再婚にも「入籍届」の手続きが必要なケースがあります。

    今回はシングルマザーを例に挙げて説明していきますが、シングルファザーでも手続きは同じです。

    シングルマザーの子連れ再婚では子どもを再婚相手の「養子にする」「養子にしない」で伴う手続きが異なります。どちらの場合でも、まずは結婚するふたりの「婚姻届」を提出します。

  • 子どもを再婚相手の「養子にする」場合は、「婚姻届」を提出したあと、養子縁組の手続きを進めます。「養子にする」と子どもは再婚相手の養子となり、再婚相手の戸籍に入って子どもの姓は再婚相手と同じものになります。

  • 一方で子どもを再婚相手の「養子にしない」場合はどうなのでしょうか。

    結婚が決まり、「婚姻届」を提出します。これであなたが再婚相手の戸籍に入ります。あなたの戸籍からあなただけが抜けて、子どもは残ることになります。

    そこで、子どもを再婚相手の戸籍に移すために提出するのが「入籍届」です。

    「入籍届」を提出していないと、母は再婚相手の戸籍で相手の姓を名乗り、子どもは母の再婚前の姓のままとなり、親子で戸籍と姓が違う状態になってしまいます。さらに、子どもの姓を変えるためには「子の氏の変更許可申請」も必要です。この2つの手続きを行うことで、子どもは無事「再婚相手の戸籍に入り再婚相手の姓を名乗る」ことができるようになります。

    このように、養子縁組をしなくても家族が同じ姓になり同じ戸籍に入ることは可能です。ですが、再婚相手と子どもの間に法的な親子関係はありません。

  • また、再婚相手があなたの戸籍に入るケースでは、「入籍届」は必要ではありません。子どもの戸籍はあなたの戸籍のままなので、子どもに関する手続きは不要。あなたと再婚相手の「婚姻届」を提出するだけです。

  • 「未婚出産」の場合必要な入籍届のケース

    突然妊娠が発覚し、結婚をどのタイミングでするのがベストなのか分からないというカップルもいます。未婚出産になる場合、生まれた子どもの戸籍や手続きはどうするのでしょうか。

  • 未婚の状態で出産すると、あなたを筆頭者に定めた戸籍が編成されます。そして、子どもはあなたの戸籍に入ります。出生届を出した時点で入籍していないと、相手の男性は父親として戸籍に記載されず空欄になります。子どもの児童手当や乳幼児医療、保険証などは母親の旧姓で登録されます。

  • 父親が戸籍に記載されるためには、父親による「認知届」の提出が必要になります。

    また、父親が子どもを認知し父親の戸籍に入れる場合、認知しただけでは子どもを父親の戸籍に入れることができません。この場合も「入籍届」が必要です。

  • このように入籍せず未婚の状態で出産すると、子どもに関する手続きは非常に大変になります。入籍の時期に決まりはありません。しかしながら、名義変更で再度手続きが必要になり、やるべきことが増えるので、可能であれば出産前に入籍を済ませたほうが良いでしょう。

入籍届の手続き方法は?

  • 入籍の手続きと聞くと、必要事項を記載して提出するだけと思うかもしれませんが、実際は細かい注意点がいくつかあります。

    手続き方法について、順を追って見ていきましょう。

  • 入籍届の手続きの仕方と順番

    現在の戸籍から別の戸籍に入るときに必要な届出が「入籍届」です。

    入籍届を提出するのは離婚時だけでなく、再婚時や未婚で出産した女性が結婚する際にも必要になる場合がありますが、一番多い例は、離婚後に子どもが母親の籍に入るケース。

    そのため今回は、「子どもの姓を、父の姓から母の姓に変更する場合の手続方法」について具体的に説明します。

  • 1 .離婚届で変更された戸籍謄本を取得

    「離婚届」を出すと、夫婦の戸籍は二つに分かれます。

    夫婦の間に子どもがいるときは、親権者や監護者は関係なく、子どもの戸籍の異動はありません。つまり、手続きを行わない限り子どもの戸籍は、婚姻中の戸籍筆頭者の籍のままということになります。離婚が成立後、「子の戸籍(父母の離婚の記載済)」、「離婚後の母(父)の戸籍」の戸籍謄本を取得します。

  • 2 .子の氏の変更許可審判

    子どもを戸籍筆頭者以外の戸籍に入れる場合は、家庭裁判所へ子の氏の変更許可の申し立てが必要です。

    申立人は、子どもが15歳以上の場合は子ども本人です。15歳未満の場合は、親権者が申立人になります。審理後、氏変更許可の審判書が交付されます。

  • 3 .「入籍届」の提出

    入籍届は子の数だけ必要です。 必要事項を記載し、「入籍する本人の本籍地」または「届出人の所在地」にある、市区町村役所の戸籍を扱う部署に提出します。

婚姻届を提出するときに必要な書類

  • 「婚姻届」で提出する婚姻届出用紙は全国共通で、全国の役所・出張所などで入手できます。記入見本が用意されていることが多いので、見本をしっかりと確認し記入漏れなどの不備を防ぎましょう。

  • 「婚姻届」は届出人(夫・妻)どちらか一方の所在地又は本籍がある役所に提出します。また、住所や本籍がない場合でも、結婚式を挙げた場所などの区役所にも届け出ることが可能です。所在地には滞在地も含まれるので、国内であれば挙式する場所の役所に届け出ることもできます。

  • 「婚姻届」に必要な書類・持ち物

    「婚姻届」に必要な書類と持ち物は次のとおりです。

    ・婚姻届

    ・婚姻前の印鑑

    ・戸籍謄本(こせきとうほん)

    ・本人確認書類

  • 戸籍謄本とは、戸籍の内容すべてをコピーしたものです。「全部事項証明」とも呼び、子どもや配偶者など、その戸籍に入っている全員の身分事項を証明するものとなります。似たような書類で戸籍抄本(こせきしょうほん)がありますが、これは「個人事項証明」で、戸籍の内容の一部を抜粋してコピーしたものです。「婚姻届」の提出時には、戸籍のすべてが記載された戸籍謄本が必要となるので、間違えないように注意しましょう。

  • しかし結婚するふたりの本籍地が同じだった場合、戸籍謄本は必要ありません。どちらか一方、もしくはふたりの本籍地と違う場所に婚姻届を提出する場合に用意しましょう。

  • 本人確認のため窓口で、写真付きの本人確認書類(運転免許証、パスポート、写真付きの住民基本台帳カードなど)の提示が求められますので、忘れずに持参してください。

家庭裁判所に「子の氏の変更許可」の申立てをする方法

  • 「子の氏の変更許可」を申請するには、申立人である子どもの住所を直轄する「家庭裁判所」に申し立てをします。

    子どもが15歳未満の場合は、親権者が申立人となります。

    申し立てによる審理後、氏変更許可の審判書が家庭裁判所から発行されます。その後、審判書を添えて「入籍届」を市区町村役場に提出します。

  • 「子の氏の変更許可」とは 

    「子の氏の変更許可」とはどのようなものでしょうか。

    裁判所のサイトでは、“子が、父又は母と氏を異にする場合には、その子は家庭裁判所の許可を得て、父又は母の氏を称することができます。例えば、父母が離婚し、父の戸籍にあって父の氏を称している子が、母の戸籍に移り母の氏を称したいときには、この申立てをして、家庭裁判所許可を得る必要があります。なお、父母が婚姻中の場合には家庭裁判所の許可は必要ありません。“と説明しています。

  • 離婚の際、親は離婚届に「婚姻前の氏にもどる者の本籍」という項目があるので、離婚と同時に姓の変更手続きは完了します。しかし、子どもに関してはそうはいきません。

  • ・家庭裁判所に「子の氏の変更許可」の申立てをする

    ・役所に子どもの「入籍届」を提出する

    という2段階のステップを踏む必要があります。

  • 申し立てに必要な書類

    「子の氏の変更許可」申し立ての際、家庭裁判所に持参するものは次のとおりです。

  • ・申立書

    ・申立人(子)の戸籍謄本(全部事項証明書)1通

    ・子が入籍する親の戸籍謄本(父母の離婚の場合、離婚の記載のあるもの) 1通

    ・印鑑

    ・収入印紙800円分(子1人につき)

    ・連絡用の郵便切手

    ・手数料(管轄の家庭裁判所に要確認)

  • 申立書は、裁判所で入手するほか裁判所のウェブサイトからダウンロードできます。

    このほか審理のために追加書類の提出を命じられることがあるので、その際は指示に従いましょう。

入籍届の書き方や必要書類と提出先など

  • 子の氏の変更許可審判は、子が複数いても一度の申し立てで処理してもらえます。それに対し、「入籍届」は子の数だけ必要です。

    ここでは、入籍届の書き方や必要書類、また提出先について説明します。

  • 「入籍届」提出時に必要な書類

    「入籍届」は、市区町村役所で入手することができます。

    「入籍届」の手続きには、以下の書類が必要です。

    ・入籍届 1通

    ・届出人(15歳未満の場合は親権者)の印鑑(認印で可)

    ・家庭裁判所で発行された許可審判書の謄本 1通

    ・子の戸籍謄本及び子が入籍する親の戸籍謄本 各1通(提出する区に本籍がない場合)

  • 「入籍届」で記載が必要な項目

    入籍届の左上から順に、記入項目を埋めていきましょう。

  • ・届出日

    書類を提出する日付を記入します。

  • ・入籍する人の氏名

    入籍する子どもの入籍前の氏名と生年月日を記入します。戸籍謄本のとおりに記入する必要があり、漢字の間違いに注意してください。

  • ・住所

    住民登録をしている住所と世帯主の氏名を記入します。

  • ・本籍

    現在(入籍前)の本籍地と筆頭者の氏名を記入します。

  • ・入籍の事由

    該当する項目にチェックを入れます。

  • ・入籍する戸籍または新しい本籍

    該当する項目にチェックを入れ、子どもが入る戸籍の本籍と筆頭者を記入します。

  • ・父母の氏名、父母との続柄

    子どもの現在の(実の)父母の氏名と続柄(長男、二女など)を記入します。離婚が成立している場合は、離婚後の氏名を書きます。

  • ・届出人署名押印

    子どもが15歳以上の場合は、本人が現在(入籍前)の署名と押印をします。15歳未満の場合は空欄でOKです。

  • ・届出人

    子どもが15歳未満の場合は記入が必要です。その場合、法定代理人(親権者)が届出人となります。

  • ・連絡先

    日中に連絡の取れる電話番号を記入します。

  • 提出先

    「入籍する本人の本籍地」または「届出人の所在地」にある、市区町村役所の戸籍を扱う部署に提出します。

    提出できる時間帯は役所ごとに異なりますが、中には夜間や休日でも対応してもらえる時間外受付を設けているところもあるので、事前に問い合わせてみましょう。

    提出するのは本人でなくても構いません。委任状も不要です。

  • 「婚姻届」と「入籍届」の違いやそれぞれの提出方法、「入籍届」が必要なケースについての疑問は解決しましたか。「入籍届」は現在の戸籍から別の戸籍に入るときに必要な届出で、離婚や再婚の手続きの過程で必要になるということをこの機会に覚えておきましょう。子どもを連れての再婚は個々のケースで手続きが異なります。あらかじめ知識を備えておくと安心ですね。

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