副業の所得20万円超なら確定申告が必要!しないとどうなる?やり方は?FPが解説
副業の所得20万円超なら確定申告が必要!しないとどうなる?やり方は?FPが解説
公開日 2021/07/26
更新日 2021/07/26

副業の所得20万円超なら確定申告が必要!しないとどうなる?やり方は?FPが解説

副業による稼ぎがある人は、原則確定申告が必要です。また、所得額によって申告が必要になるケースは様々です。そこで本記事では、副業による所得がいくらから申告が必要か、申告をしないとどうなるか、確定申告のやり方などについて解説します。なかには会社にばれずに副業をしたいと考える人がいるかもしれませんが、ばれずに副業可能かどうかについても解説していきます。

執筆:續 恵美子

副業所得が20万円を超えれば確定申告が必要

  • 副業を始めると必ず確定申告が必要となるわけではなく、所得金額によって要・不要は変わります。

  • 確定申告が必要になるケースは所得税と住民税で異なり、下記のケースが該当します。

    所得税
    年末調整を受けた給与所得(本業)以外の所得が20万円を超える場合
    住民税
    金額にかかわらず、副業所得が発生した場合

  • ここでいう「所得」とは、必要経費を控除した金額のことです。フリーランスや起業の場合は、収入(売上げ)から必要経費を引いて計算します。アルバイトや他雇用での副業は、給与の金額(額面金額)がそれに該当します。

  • そもそも確定申告とは、毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得の金額と、それに対する所得税等の額を計算して確定させる手続きです。

  • 会社員の場合、通常、確定申告をする代わりに会社の年末調整でこの手続きを行います。

  • ただ、副業所得がある場合、年末調整で計算した金額が変わります。上記ケースに該当する場合、確定申告をして1年間の所得金額とそれに対する所得税額を計算し直す必要があります。

確定申告・住民税申告をしないとどうなる?

  • 申告をしなければ、増える分の税金を納付しないことになってしまいます。故意ではないにしても、きつい言葉で言うと「脱税」になりかねません。

  • では、具体的にどうなるのか?結論から言うと、副業で増えた分の税金を払わなくてはならないのに加え、ペナルティが課せられます。詳細は下記の通りです。

  • 1.無申告加算税(住民税の場合は不申告加算金)

    法で定められた申告期限に必要な申告をしなかった場合に課されます。税率は次のようになります。

    無申告加算税の税率
    税務署の調査を受ける前に自主的に期限後申告をした場合5%
    税務署の調査を受けた後に期限後申告をした場合50万円までの部分:10%
    50万円を超える部分:15%

  • ただし、無申告加算税が課されない場合もあります。条件は次のすべてを満たすことです。

    ・確定申告の期限から1ヶ月以内に自主的に期間後申告を行うこと

    ・過去5年以内に無申告加算税等のペナルティを受けたことがないこと

    ・期限後申告をした日のうちに延滞税を合わせて全額納付すること

  • 2.延滞税

    税金を遅れて払うことによる利息のようなものです。本来の確定申告期限(納期限)の翌日から実際に税金を納める日までの日数に応じてかかり、2021年分の税率は次のようになります。

    延滞税の税率(2021年の場合)
    ・納期限の翌日から2ヶ月(住民税の場合は1ヶ月)を経過する日まで:年2.5%
    ・2ヶ月(住民税の場合は1ヶ月)を経過する日の翌日から完納の日まで:年8.8%

  • 3.重加算税

    もしも故意に申告しなかった場合に、無申告加算税に代えて40%の重加算税が徴収される場合もあります。

  • 追加でかかる税金を納めることにならないように、決められた期間にきちんと確定申告をするようにしましょう。

副業は必ず会社にばれるもの?

  • 確定申告をする・しないにかかわらず、副業は会社にばれる可能性があります。

  • その理由として、以下のような点が挙げられます。

    ・住民税額が増える

    ・社会保険の手続きが必要になる場合がある

    ・年末調整で所得額を記載する

  • 住民税は毎年5月中旬頃に従業員が居住している自治体から会社あてに、給与から徴収すべき金額の通知が届く仕組みです。

  • 住民税は副業の金額にかかわらず申告するものですから、副業所得も合わせて計算された金額です。給与が同程度の他の従業員に比べ、住民税額が多いなどのズレがあると他に所得があると考えられる可能性があります。

  • アルバイト等で副業する場合、労働時間や賃金月額などによっては社会保険への加入義務が生じます。本業で社会保険に加入している場合には、別途手続きが必要になります。その手続き等を通じて本業の会社に副業をしていることが知られます。

  • また、年末調整でも提出する書類に、本業での給与所得以外の所得を記載することになっています。

  • これらのことから、会社にばれずに副業をすることは難しいと考えておくほうがいいでしょう。

確定申告のやり方

  • 確定申告は、原則として翌年の2月16日~3月15日までと決まっています(注)。

  • たとえば2021年の1月1日~12月31日の間に得た副業所得に対する確定申告は、2022年2月~3月の確定申告の時期に行います。

  • 3月の年度末ではなく、12月の年末が申告所得の区切りとなるので注意しましょう。

  • 慌てて準備をすることになったり、申告期限を過ぎて延滞税を課されたりすることのないように、事前に確定申告の手順の確認および、必要書類の準備をしておくのがおすすめです。

  • (注)新型コロナウイルス感染症の影響等で、申告期間が変わる可能性もあります。

  • 確定申告の仕方は、「1.必要書類を準備する」、「2.確定申告書類を作成する」、「3.税務署に申告する」の3つのステップです。

  • 【ステップ1】必要書類を準備する

    必要書類は副業での収入および必要経費の支出がわかる書類です。それに加えて、本業の会社からもらう源泉徴収票も必要です。

    本業での収入を確認する書類
    ・本業の会社でもらう源泉徴収票
    副業での収入を確認する書類(副業の種類により異なる)
    ・アルバイト先でもらう源泉徴収票
    ・原稿執筆や講演などの報酬に対する支払調書
    ・物品販売などの売上げ明細など
    必要経費の支出がわかる書類
    ・経費支出がわかる領収証など

  • 確定申告の時期にまとめて書類を準備しようとすると意外に時間がかかるものです。副業収入を得るたび記帳しておくと良いでしょう。また、経費の領収書は、もらい忘れに注意して捨てずに取っておきましょう。

  • 【ステップ2】確定申告書類を作成する

    確定申告書を提出する税務署は居住地にある税務署ですが、確定申告書の様式は全国統一ですので、住所地に限らずどこで入手しても構いません。

    確定申告書類の入手方法
    国税庁のサイトからダウンロードする
    ・税務署でもらう(全国どこの税務署でも可)
    ・市区町村役場でもらう(役場によっては申告書を置いていない場合もあります)

  • 必要書類が揃ったら、確定申告書を作成します。

  • 国税庁のサイト「確定申告書作成コーナー」からオンラインで作成することもできます。画面の指示通りに入力していけば自動計算されて、簡単に確定申告書の作成が完了します。ぜひ活用しましょう。

  • 【ステップ3】税務署に申告する

    パソコンやスマートフォンから入力した場合には、申告データをそのまま送信すれば確定申告は終了です。データを送信しない場合には、申告書を印刷して税務署に出向いて提出するか郵送します。

  • やり方に不安がある場合は、申告先の税務署で税務署員に教えてもらいながら確定申告書類の作成から申告までを行うことも可能です。

  • また、国税庁もわかりやすい資料を用意していますので、是非参考にしてください。

    国税庁:スマホで確定申告(副業編)

    https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2019/kisairei/sp/pdf/03.pdf

  • 副業をする人も増えてきていますので、きちんと理解して、正しく手続きをしていきましょう。

  • ※本ページに記載されている情報は2021年6月2日時点のものです

  • 續 恵美子(女性のためのお金の総合クリニック認定ライター。ファイナンシャルプランナー〈CFP(R)〉)

    執筆者プロフィール 續 恵美子(女性のためのお金の総合クリニック認定ライター。ファイナンシャルプランナー〈CFP(R)〉)
    生命保険会社で15年働いた後、FPとしての独立を夢みて退職。その矢先に縁あり南フランスに住むことに――。夢と仕事とお金の良好な関係を保つことの厳しさを自ら体験。生きるうえで大切な夢とお金のことを伝えることをミッションとして、マネー記事の執筆や家計相談などで活動中。
    エフピーウーマン(https://www.fpwoman.co.jp/

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