【FP解説】お金の増やし方は?初めての人にわかりやすい投資や資産運用
【FP解説】お金の増やし方は?初めての人にわかりやすい投資や資産運用
公開日 2020/04/24
更新日 2020/08/26

【FP解説】お金の増やし方は?初めての人にわかりやすい投資や資産運用

日本では金利の低い状態が長く続いていて、銀行にお金を預けておいてもお金はほとんど増えません。「少しでもお金を増やしたい」「お金の増やし方を知りたい」という人は多いでしょう。
お金を増やすには、預金以外の金融商品に投資する必要があります。投資というと危ないものと感じる人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。ポイントを押さえて時間をかければ誰にでもできます。

今回はお金を増やす方法について解説します。

執筆:馬養雅子(ファイナンシャルプランナー)

お金の増やし方「投資」と「資産運用」

  • 「預ける」と「増やす」がイコールでない時代

    今、一般的な銀行の定期預金金利は0.01%です。100万円を1年預けても、受け取れる金額はわずか100円で、そこから税金が差し引かれると手取り額は80円にも届きません。

    資産が何年で2倍になるかを計算できる「72の法則」というのがあります。昭和の時代には預金金利が7%だったことがありました。金利7%だと「72÷7=10.3年」となり、銀行に預けっぱなしでも約10年たつとお金が2倍に増えました。

    では現在の金利の0.01%だとどうなるでしょう。「72÷0.01=7,200」。お金が2倍になるまでなんと7,200年もかかるのです。この金利では、お金を増やすことはできないということがわかりますね。

  • 金利が高かった時代は「(銀行に)預ける」と「増やす」がイコールだったのですが、今は「預ける」だけでは増やすことはできません。「増やす」方法はいろいろありますが、そのうちのひとつとして、「投資」があります。

  • 値動きのある金融商品でないとお金は増やせない

    預金は元本が保証されていますが、預金以外の金融商品は元本保証ではありません。つまり、値下がりする可能性があるということです。預金しか利用したことがないと、「値下がりするなんてとんでもない!」と思ってしまうのは仕方ありません。

    でも、預金は値下がりしないけれど、値上がりすることもありません。だから預金ではお金は増えないのです。逆に、値下がりするものは値上がりする可能性もあります。ですから、お金を増やすには値下がり・値上がりという「値動き」のあるもので運用することが不可欠なのです。

  • ただ、値動きの大きさは金融商品の種類によって違いがあり、値動きの大きさを“リスク”といいます。値動きの大きなものはリスクが高く、値動きの小さいものはリスクが低い、というわけです。いずれにしても、値動きのある金融商品は、値下がりする可能性をゼロにすることはできません。でも、リスクをできるだけ抑えて運用する、ということは可能です。お金を増やすということは、リスクをコントロールすること、そしてリスクと上手につき合っていくことだと言えます。

リスクを抑えてお金を増やす方法「投資信託」

  • 投資対象の「分散」でリスクを抑える

    リスクを抑えながらお金を増やすポイントの1つが「分散」です。

  • お金を運用するとき、1つの金融商品に資金を集中させてしまうと、その金融商品が値下がりしたとき、資産全体が目減りすることになります。そこで、値動きの異なるいくつかの金融商品に資金を分散します。そうすると、そのうちの1つが値下がりしても、それ以外のものが値上がりしていれば、資産全体の値下がりが抑えられたり、全体としては値上がりしたりします。

    ただ、自分自身で分散しようとすると、資金の面で分散できる数が限られてきます。そこで利用したいのが「投資信託」です。

    投資信託というのは、多くの人から集めたお金で「ファンド」を作り、それを運用の専門家が日本や海外の株や債券などに幅広く分散投資する金融商品です。何でどのように運用するかはファンドごとに決まっています。例えば、日本の大きな会社の株に投資するファンド、先進国の債券に投資するファンドといった具合です。

  • 投資信託の最低投資金額は金融機関やファンドによって1万円あるいは5,000円など。ネット証券会社の中には100円から買えるところもあります。「資産を運用するにはまとまったお金がいる」と思っている人も多いのですが、投資信託なら少ない金額で分散投資ができるのです。

  • 時間の分散ができる「積立」

    リスクを抑えた運用をするには「時間」の分散も大切です。例えば、ある投資信託を一度にまとめて買ってしまうと、その時が価格のピークで、買ったあとしばらくは値下がりが続くといった可能性もないわけではありません。そこで、買うタイミングを何回かに分けるわけです。それが自動的にできるのが「積立」。1つの金融商品を毎月一定額で購入していくのです。

  • 買うタイミングを考えなくていいというのも積立のメリットです。値動きのある金融商品はなるべく安いところで買いたいものですが、そのためには価格の変動をずっとチェックしなければならないし、チェックしたとしてもタイミングを外す可能性があります。その点、積立なら毎月決まった日に自動的に買い付けていくので、価格を見る必要がなく、値上がり・値下がりに一喜一憂することもありません。

投資や資産運用で大切なこと

  • 運用でもう1つ大切なのは「長期」です。

    分散投資をすると、値下がりが抑えられると同時に値上がりも抑えられます。つまり、分散投資では短期間で大きな値上がりをねらうことはできないのです。そこで、時間をかけてじっくり値上がりを待つわけです。積立投資は地道に、かつ着実にお金を増やす方法といえます。

  • 特に投資信託を積立で買っていく場合は長期で行うことがメリットになります。投資信託は口数単位で購入するので、毎月一定額で積立購入すると、価格が高いときは買える口数が少なく、価格が安いときは買える口数が多くなります。

    積立している間に投資信託の価格が大きく下がると、多くの口数を買うことができ、保有口数が増えます。その後値上がりすると、増えた口数全体が値上がりして資産の増え方が大きくなるのです。

     

    投資信託の積立をしていても、値下がりすると怖くなって売ってしまう人がいるのですが、それではお金を増やすことはできません。お金を増やすには、値下がりしても動じないで、積立を続けることが大切です。

税金がかからない「つみたてNISA」

  • 国が「長期」「分散」「積立」をバックアップ

    お金を増やすには「分散」しながら「長期」で「積立」購入すればいいということがわかったと思います。実は、国も「長期」「分散」「積立」を後押していて、そのために税金を優遇する制度を設けています。それが「つみたてNISA」です。

  • 通常、投資信託などから得られた利益には約20%の税金がかかりますが、金融機関につみたてNISA専用の口座を作ると、そこで積立購入した投資信託は利益が非課税になります。税金がかからない分、お金の増え方が大きくなります。

    また、国が長期の運用に適した投資信託の基準を設け、それをクリアしたものだけがつみたてNISAの対象となっています。その数は現在180本。日本には投資信託が6,000本以上もあって選ぶのが難しいのですが、つみたてNISAは数が絞られているので、選びやすいといえるでしょう。

  • 毎月3万3,000円積み立てられる

    つみたてNISAでの購入額は年間40万円が上限です。月額にすると約3万3000円。その範囲で積立額を決められます。積立額は途中で変更することも可能です。

    今のところつみたてNISAは20年間積み立てが可能です。もちろん、途中でお金が必要になったら、いつでも一部または全部を解約してかまいません。

  • お金を増やすのに有効な「分散」「長期」「積立」ができる仕組みを国が作ってくれているのですから、これを使わない手はありません。積立投資は早く始めれば始めるほど多くの金額を運用でき、お金を増やす効果が高まります。お金を増やしたいなら、さっそくつみたてNISAの口座を作ってみてはいかがでしょうか。

  • 投資はお金をふやすひとつの方法としておすすめです。ただし、経済状況や社会状況に大きく影響を受けるため、リスクも伴います。特に、世界情勢が不安定な時に始めることはあまりおすすめできません。しっかりとした知識を持って、リスクをおさえながらはじめてみることをおすすめします。

  • ※ 本ページに記載されている情報は2020年4月15日時点のものです。

  • 馬養雅子 (ファイナンシャルプランナー(CFP)

    執筆者プロフィール 馬養雅子 (ファイナンシャルプランナー(CFP)
    ファイナンシャルプランナーとして、金融商品や資産運用、家計管理など関する記事を新聞・雑誌に多数執筆しているほか、資産運用やリタイアメントプランをテーマにした講演を行っている。『だれでもカンタンにできる資産運用のはじめ方』(ナツメ社)など著書多数。
    監修:株式会社プラチナ・コンシェルジュ

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