【FP解説】働く一人暮らし女性の食費、予算内に抑えるコツをお教えします
【FP解説】働く一人暮らし女性の食費、予算内に抑えるコツをお教えします
公開日 2020/03/30
更新日 2020/03/30

【FP解説】働く一人暮らし女性の食費、予算内に抑えるコツをお教えします

節約したいと思ったときに多くの人が考えるのが、食費の節約。たしかに外食を減らしたり、セール品を買うことなどで即効的な節約はできますが、それが長く続くとストレスとなって出費が増える原因になる…なんてことも。上手な家計運営のためには他の費目と同様に、食費も予算を決めて守るのがベター。ストレスを貯めない予算設定のコツをつかみ、トライしてみてはいかがでしょうか。

執筆:續 恵美子(ファイナンシャルプランナー)

一人暮らしの平均的な食費はいくら?

  • 自炊を頑張っているという人もいれば、一人分を自炊するのはもったいないなど、一人暮らしの食事に対する考え方は人それぞれですが、「生活費に占める自分の食費」が多いのか少ないのかは気になる、という人もいると思います。世間の一人暮らしの人たちがどれだけ食費をかけているのか知りたいですね。

  • ひとくちに一人暮らしと言っても、学生、OL、リタイア生活など、ライフスタイルはさまざまです。また、調理にかけられる時間や食費にかけられるお金も人それぞれに異なります。そこで、総務省の家計調査を参考に、一人暮らし世帯の食費の状況を見てみましょう。

    1カ月の
    平均的な食費
    食費のうち調理済食品
    (食費に占める割合)
    食費のうち外食費
    (食費に占める割合)
    一人暮らし
    世帯
    全体40,331円6,616円
    (約16%)
    11,060円
    (約27%)
    男性44,466円8,147円
    (約18%)
    15,439円
    (約35%)
    女性36,729円5,239円
    (約14%)
    7,238円
    (約20%)
    一人暮らしのうち、
    働いている人
    全体44,348円7,731円
    (約17%)
    17,012円
    (約38%)
    男性48,912円8,986円
    (約18%)
    20,632円
    (約42%)
    女性38,393円6,088円
    (約16%)
    12,303円
    (約32%)

    出典:総務省「家計調査/2019年/単身世帯/男女,年齢階級別」を元に筆者作表

  • 自分の場合と比べていかがでしょうか。これを見て、次のようなことが言えそうです。

    ・一人暮らしをしている人のなかでも働いている人の方が、食費が高め

    ・女性に比べて男性のほうが食費は高め

    ・食費のうち調理済食品に対する支出は、働いているかどうかはあまり関係ない様子

    ・食費が高くなる主な原因は「食費に占める外食費」

  • このような一人暮らしの食費の特徴を知り、自分の場合と比べることで節約できそうなポイントが見つかるかもしれません。

  • なお、今回は一人暮らし世帯を働いている人と全体に分け、さらに性別で分けて食費の平均額を見てみましたが、地域や年齢が変わればまた違ってきます。物価の違いや可処分所得の違いなどさまざまな要因がありますから、平均と比べて自分の食費のかけ方が良いか悪いかは一概には言えません。それでも世間の一人暮らしの人たちに比べ、毎月の食費全体に対する外食が多すぎないかどうかなどはチェックできそうです。自炊を増やしてみるなど、食費を抑えるヒントは得られそうですね。

一人暮らしの食費の節約、実は結構難しい?

  • 一般的に子どもがいる家庭は、家族の人数が多かったり、子どもの年齢によっては「食べ盛り」の時期もあり得ます。それに比べると、一人暮らしは食費のコントロールがしやすいものです。しかし働く女性にとって食費を節約することは、簡単そうで実はあまり簡単ではない場合も多いようです。

  • 上のデータを見ると、働きながらも女性は男性に比べると自炊率は高めの様子。それでも働いていない人も含めた女性の平均に比べると、自炊率はやっぱり低くなってしまうことが分かります。そもそも自分だけのために自炊をするのは、面倒に感じてしまうものですが、仕事で疲れて帰った後に台所に立ちたくない……という女性は多いのでしょう。

  • 他にも、一人の場合、自炊をすることがかえって不経済ということになってしまう。という話もよく聞きます。たとえば野菜などの生鮮食品は、丸ごと買うと使い切れないこともあります。使い切ろうと思うと、毎日同じようなものばかりを食べなくてはならず、嫌になってしまうものです。1つの食材からいろんなレシピを考えるのが得意な料理好きさんもいますが、疲れたときにはレシピを考えるのも億劫になってしまうものですよね。結局は冷蔵庫の中に何日か入れっぱなしになった後、もったいないと思いながらも捨ててしまう…なんてことも充分に考えられます。

  • 調味料もしかりです。醤油やソース、ごま油など、調理には欠かせないけど、一人だとなかなか減らないというものもありますね。結局賞味期限が過ぎてしまって捨てることになることも。過去にこんなふうに、食品や調味料を捨てた経験のある人は、「かえって不経済」という言い訳で、ついつい外食に頼ってしまうのかもしれません。

  • 気候によっては野菜価格が高騰することもあれば、最近では相次ぐ食品価格の値上げもありました。こんな時にはスーパーのなかを何度かぐるぐる回って1円でも安いものを探し、お菓子などの嗜好品的なものをひたすらガマンする人もいるものです。しかしそれが却ってストレスとなり、給料日にこれまでガマンしていたものをドカンと買ってしまうケースもあります。簡単そうに思える食費の節約は、一人暮らしの人にとって、なかなか手強いものなのです。

一人暮らしの食費節約のコツ

  • 食費に限ったことではないですが、上手な家計運営のためにはあらかじめ予算を決めて、その予算内に収まるようにやりくりすることが大切です。

  • 食費の予算をいくらにするかは人それぞれの食に対するこだわりや、地域的な物価差によっても金額が変わりますが、外食も含めいくらと具体的な金額を決めておくと管理しやすくなります。仮に今、3万円~4万円かかっている人は、たとえば食費は3万円と決め、その中で、食材を買ったり、外食したりのやりくりをするのがおすすめです。

  • これまであまり考えずに使っていた人は、節約の努力を求められることもありますが、コツをつかめばストレスフリーで予算を守れるようになれるはず。

  • 100円ショップを活用する

    100円ショップを利用するメリットはいくつかありますが、まず言えるのが計算しやすいことです。10個の商品を買えば支出は1,000円プラス消費税、15個の商品なら1,500円プラス消費税です。予算の消化状況も分かりやすいですね。100円ショップにも野菜やお肉を炒めて和えるだけの中華の素や、ご飯と混ぜるだけのちらし寿司の素など,自炊を助けてくれる商品が多く売られていますから、定期的にいくつか買って家にストックしておくと良いでしょう。疲れて作るのが面倒というときにさっと準備できそうです。

  • 実は100円ショップで売られている調味料やお菓子類などは、通常よりも容量が少なくグラム当たりの単価にすれば割高になっているものもあります。しかし一人暮らしの場合、使い切らないうちに捨ててしまうこともあるのは前述したとおりですが、不経済だからと自炊をしなくなるくらいなら、少々割高でも使い切れる少量のものを買うことで外食を減らすほうが節約には良いでしょう。

  • ほかにも、スーパーやコンビニで売っているカット野菜も丸ごと野菜を買うより割高な場合がありますが、一人暮らしの人にとっては無駄にせずにすみ、節約に繋がることもあります。

  • コンビニを利用する

    コンビニと言えば無駄遣いの原因にされることがしばしばあり、節約とは縁がなさそうに思う人もいそうですね。しかし、コンビニにはプライベートブランド商品なども数多く揃っています。プライベートブランド商品は価格的にはメーカー品に比べると少しお得なものもあり、また一人暮らしに良さそうな食べ切りサイズのものもあります。サイズ的にも無駄になりにくそうですね。通勤に利用する駅近くにあれば会社帰りにさっと立ち寄り、必要なものだけ買うのもいいでしょう。わざわざ買い物に出向く時より、買う物の数も少なくなる傾向があるようです。支出を抑える効果が得られるかもしれません。ただし、ついつい誘惑に負けてしまいそうな商品も多く売られていますから、節約の気持ちをしっかり持っておくことも大切です。

  • 中食を取り入れる

    飲食店で食べる外食や、自宅で自炊して食べる内食に対し、調理済み食品を購入して自宅で食べることを中食と言います。

  • 働きながら一人暮らしをする人が食費を節約するためには、中食を上手く取り入れるのもおすすめです。先に、一人暮らしの人の平均的な食費の状況を見ましたが、働いている場合と、そうでない場合も含めた場合を比べると、たとえば女性の場合は外食にかける割合は12%アップします。しかし、お弁当や惣菜などの調理済食品を買う割合はわずか2%増えるだけ。まだ中食を取り入れていない人は、外食から中食にシフトすることで食費の節約に繋げられるのではないでしょうか。

  • 価格面でもお手頃なうえ、消費税の面でも負担が少なくて済みます。外食ならば10%の消費税がかかりますが、買って帰れば軽減税率の8%が適用されます。最近ではテイクアウト用のメニューを提供してくれる飲食店も増えてきていますから、上手に活用してみましょう。

節税や資産運用をしながら食費を抑える方法も!

  • 食費の節約を試みるなら、食材を「買う」のではなく「もらう」ようにすることにトライしてみてはいかがでしょうか。働く女性にも人気のふるさと納税で、お米や野菜、ハムやソーセージなどの詰め合わせをもらえるようにするのも良いでしょう。ふるさと納税はそのブームが加熱しすぎたこともあって、2019年6月以降は返礼割合が3割までというルールが決められましたが、所得税と住民税の節税メリットを受けられながら返礼品も受けられるのは、家計全体にとっても節約に繋がります。

  • また、株主優待制度を利用するのもひとつの方法です。年に1~2回は食材や飲食店の優待券をもらえるような優待制度のある銘柄に投資しておくのもおすすめです。10万円程度の投資でも、お米券など食費の節約に繋がる優待ギフトをもらえる銘柄は多々あります。普段の貯金に加えて投資もしておくことは将来のためにも大切な資産形成になります。まずは少額からトライしてみてはいかがでしょうか。

  • 仮に年に1~2回でも、ふるさと納税や株主優待で食材を贈ってもらえるのは、プレゼントをもらったような嬉しい気持ちになるものです。普段、食費制限をしているご褒美として受け取れば、日頃節約に頑張っているストレスもパッと消えるかもしれません。

  • ※ 本ページに記載されている情報は2020年3月8日時点のものです

  • 續 恵美子(女性のためのお金の総合クリニック認定ライター。ファイナンシャルプランナー〈CFP®〉)

    執筆者プロフィール 續 恵美子(女性のためのお金の総合クリニック認定ライター。ファイナンシャルプランナー〈CFP®〉)
    生命保険会社で15年働いた後、FPとしての独立を夢みて退職。その矢先に縁あり南フランスに住むことに――。夢と仕事とお金の良好な関係を保つことの厳しさを自ら体験。生きるうえで大切な夢とお金のことを伝えることをミッションとして、マネー記事の執筆や家計相談などで活動中。
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