【FP監修】30代の一人暮らしの生活費、将来のライフプランも考えて
【FP監修】30代の一人暮らしの生活費、将来のライフプランも考えて
公開日 2020/03/26
更新日 2020/03/26

【FP監修】30代の一人暮らしの生活費、将来のライフプランも考えて

20代の頃に比べて収入面で少し余裕の出てくる30代。一人暮らしの生活費も、「より自分のこだわりを大切にした暮らしを」と、節約とは遠い家計となっている人も少なくありません。しかし実は、30代一人暮らしでのお金の使い方が将来を左右することもあるんです。
生活費の内訳をきちんと知り、計画的にお金を使っていきましょう。

執筆:續 恵美子(ファイナンシャルプランナー)

30代の一人暮らし、生活費の平均は?

  • 一人暮らしをしたいけれど生活費がかかるから貯金ができなくなりそう……というような悩みを聞くことがよくあります。そこで、世間の一人暮らしの人が生活費にどれぐらいかけているのか、総務省の家計調査を参考に見てみましょう。住居費は賃貸物件などによっても金額差が大きいため、ここでは考慮しないものとします。

  • 費目~34歳35~59歳年齢アップで
    どれだけ変わる?
    食費39,388円39,614円+226円
    光熱費・水道代7,433円11,633円+4,200円
    家具・家事用品3,582円7,228円+3,646円
    被服及び履物11,619円11,651円+32円
    保健医療6,474円8,503円+2,029円
    交通・通信27,203円27,330円+127円
    教養娯楽費19,351円22,182円+2,831円
    その他の消費支出
    (美容代・交際費など)
    31,155円49,573円+18,418円
    合計146,205円177,714円+31,509円

    出典:総務省「家計調査/2019年/単身世帯/男女,年齢階級別」を元に筆者作表

  • 30代半ばを境とした生活費の比較になりますが、30代半ばを過ぎるとそれぞれの費目で支出額が上がっていることが分かります。なかでも、光熱費・水道代や家具・家事用品、教養娯楽費や美容代・交際費などの金額アップが大きめであることを見ると、年齢が上がるにつれて暮らしの快適性を求める傾向があると考えられそうです。

生活費は収入アップに比例する?

  • 家計を握っていると、食料品をはじめとした買い物などではできるだけ安いものを選びたくなる人も多いと思います。その一方で年齢が上がるにつれ生活費が上がるのは、少々価格は上がっても品質を求める傾向があるのかもしれません。

  • もうひとつ考えられることは、収入が上がることによる家計の余裕です。節約したい気持ちはあっても1つ1つ値段を比較して、1円でも安いものを探すのは働く女性にとっては案外ストレスのかかる作業です。

  • 国税庁が公表している「民間給与実態統計調査(2019年)」を見ると、勤続年数が長くなるにつれて平均年収も上がっているのが分かります。たとえば女性の平均給与は勤続1~4年での場合で244万円、勤続5~9年で277万円、勤続10~14年になれば308万円というように、その後もしばらく上昇が続いています。

  • 30代半ばになれば勤続10~14年というところ。これまでも順調に給料が増えてきて、これからも増えるだろうという見込みが余裕に繋がっているのかもしれません。収入が上がって少し余裕を感じられるようになれば、「○十円ぐらい高くてもいいや」という気持ちになるとともに、無理して節約するのが億劫になった経験がある人はいませんか。

30代の生活費が将来の暮らしを変える?

  • 一人暮らしの生活費の平均を見てきましたが、ここで気にしておきたいのが生活費の予算決めと今後の資産形成です。

  • 30代女性は将来のライフプランがガラリと変わりやすいものです。結婚、出産、仕事に関しても多様な選択肢があり、正解が決まっているものではありません。将来のライフプランの方向性に気持ちが揺れ動くことは誰にでもあることです。

  • しかし、その方向性によって将来的なお金の計画も変わってくるとなれば、今の生活費のかけ方を見直す必要があるかもしれません。

  • そこで、費目ごとに予算を決めて、予算内でやりくりする習慣をつけていきましょう。そのためのステップを紹介します。ぜひ試してみてください。

  • 家計収支を確認する

    統計データを参考にするのはいいですが、これらはあくまで大勢の対象から集めたデータの平均値です。自分の場合と比べて多い、少ないと比較するのはいいですが、実際には人それぞれの暮らしぶりによって生活費は変わってくるものです。自分が月々支出している各費目を確認してみましょう。その時には貯金がきちんとできているか確認しておくことも大切です。

  • まずは貯金分を確保する

    老後資金の準備も考えておきたいものです。老後資金にいくら要るかは老後の生活費がいくらかかるかに直結します。前述したように、歳を取れば取るほど生活の快適性を求める傾向にあります。自由な暮らしをしやすい一人の老後だからこそ、生活費も膨らむ可能性を考えて、しっかりシミュレーションをしながら今から資産形成に努めることが大切です。

  • まずは先取り貯蓄で、貯蓄に回す分を除いておきましょう。できれば手取り月収の2割は貯金に回したいものですが、金利を味方につけられるように積み立て投資をしていくのも良いですね。

  • 食費や消耗品費は1週間単位で管理

    働く多くの人にとって、収入は毎月の給料だけというのが一般的。また家賃や光熱費など、支払いは月に1度という費目が多いですから、家計管理は1ヵ月単位で実行するのが通常です。しかし食費や消耗品など、1ヵ月の間に何度か支出をする費目は、予算管理のサイクルを短めに1週間単位で行うと管理しやすくなります。

  • 家賃○円、光熱費○円、食費○円……というように、家計の全体的な予算を決めたら、食費などの変動費は4週(月によっては5週)で割って、1週間当たりの予算を決めておきましょう。

  • 特別支出も毎月積み立て

    毎月の生活費としては必要なく、1年~2年に1回程度ながらも一度に出る金額が大きい支出があります。たとえば賃貸住宅の更新料や火災保険料、家電の買い換え、レジャー費などがあります。たとえばボーナスをこれらの支出に充てるという人も少なくないですが、将来のことも考えながら生活費のやりくりをするのであれば、これらの特別支出も計画的に家計予算に組み込んでおくのがおすすめです。

  • 過去2年程度でどのような特別支出があったか思い出し、それらの金額を合計してみて、24ヵ月(あるいは12ヵ月)で割り、1ヵ月当たりの金額に算出してみましょう。算出できればその分を積立定期などで毎月定期的に積み立てていきます。特別支出ではあっても、家計のために必要なお金と貯金は分けて管理しておくのがおすすめです。

固定費の見直しで予算内でのやりくり上手に!

  • 毎月の手取り収入から貯金分を差し引いて生活費の予算を決めていくようになりますが、予算内でやりくりしようと思えば今よりも節約が必要になる人もいるかもしれません。しかし、節約に努めすぎるのも上手くいかないことが多いようです。

  • そこで、あまりストレスにならず、上手に節約していくためには固定費を見直すことをおすすめします。

  • 家賃や光熱費・水道代、スマホ代やプロバイダ契約等々、家計費目のなかには毎月必ず一定額が引かれる固定費があります。固定費は、一度見直すとその効果がずっと持続するため節約効果が高いと言われています。生命保険や電気・ガスなどの契約内容を見直してみましょう。月に数千円の節約ができる場合もありますよ。

  • 生活費のなかでも大きな割合を占める家賃も見直しできると良いですね。住んでいる物件にもよりますが、場合によっては交渉すれば更新時に家賃の見直しをしてくれることもあります。たとえば居住中に改修工事が行われて、快適性やセキュリティなどが向上している場合は難しいことが多いですが、ずっと住んでいるうちに老朽化が進行したというような場合には家賃を下げてもらえないか交渉してみるのもいいでしょう。ただし、交渉することで貸主との関係が悪化してしまうようなことがあれば、後々の賃貸契約期間中に修繕などをお願いしにくくなってしまうこともあります。交渉にあたっては慎重に行うようにしてください。

  • 家計のやりくり上手になっておけば、仮に将来のライフプランが考えていたことと変わっても対応しやすいものです。今の余裕ある暮らしも素敵ですが、人生は長いもの。今の暮らしが将来の暮らしを左右すると心に留めて、節約と資産形成に努めていってください。

  • ※ 本ページに記載されている情報は2020年3月9日時点のものです

  • 續 恵美子(女性のためのお金の総合クリニック認定ライター。ファイナンシャルプランナー〈CFP®〉)

    執筆者プロフィール 續 恵美子(女性のためのお金の総合クリニック認定ライター。ファイナンシャルプランナー〈CFP®〉)
    生命保険会社で15年働いた後、FPとしての独立を夢みて退職。その矢先に縁あり南フランスに住むことに――。夢と仕事とお金の良好な関係を保つことの厳しさを自ら体験。生きるうえで大切な夢とお金のことを伝えることをミッションとして、マネー記事の執筆や家計相談などで活動中。
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