【FP解説】はじめてのNISA、投資初心者の私にもチャレンジできる?
【FP解説】はじめてのNISA、投資初心者の私にもチャレンジできる?
公開日 2020/03/13
更新日 2020/03/13

【FP解説】はじめてのNISA、投資初心者の私にもチャレンジできる?

将来のために貯蓄をしないといけないのは分かっているけど、銀行で貯金しても利息はほとんどつかないし、投資もちょっと気になる……という人の中にはNISA(ニーサ)という言葉を見聞きしたことがある人もいると思います。でも、NISAが良いと言われても、よく知らないし、何がどうお得なの?と分からないことだらけという人も多いのではないでしょうか。

そこで今回はNISAの仕組みや始め方について説明します。NISAデビューのきっかけになると良いですね。

執筆:續 恵美子(ファイナンシャルプランナー)

よく聞くNISA、それってどんなもの?

  • NISAが投資に関する何かであることは知っている人は多いと思います。また、投資といえば株式や投資信託などの金融商品を買って、買った値段より上がったときに売れば利益を得られると考えている人も多いと思います。

  • NISAは株式や投資信託のような金融商品ではなく、これらの金融商品に投資して得られた利益に税金がかからない、つまり非課税にする制度です。正式には「少額投資非課税制度」といいます。

  • 通常、株式や投資信託などの金融商品を購入するときには、まず証券会社や銀行で証券口座を開設しなければなりません。この証券口座にはいくつか種類がありますが、NISA口座というNISA専用の口座を開設し、その口座を通して株式や投資信託などに投資すれば税金がかからないというものです。ちなみに他の証券口座を使った投資では、仮に同じ株や投資信託から得た利益でも20.315%の税金がかかります。NISAが良いとよく言われるのは、非課税になる分、手取り利益が多くなるからです。

  • 長らく低金利の時代が続き、「預貯金から投資へ」と政府も投資を後押ししていることもあって、2014年にこのNISAが作られました。しかしながら無制限に非課税投資ができるわけではなく、いくつかのルールも設定されています。

  • ルール1: 1人1口座のみ

    口座と聞くと銀行の預金口座を思い浮かべる人もいるかもしれません。銀行の預金口座はいくつでも開設することができます。しかし、NISAは1人1口座のみ。たとえばA銀行で1つ、B証券会社で1つというように金融機関が別だからといっても複数の口座は持てません。また後述しますが、NISAには「一般NISA」と「つみたてNISA」があります。1人の人が両方を利用することはできず、どちらか1つのNISAしか申し込めません。

  • ルール2:年間投資限度額

    NISAを使っての投資では、1月1日~12月31日までの年単位で投資できる上限額が決まっています。「一般NISA」と「つみたてNISA」では上限額が異なり、一般NISAは毎年120万円まで、つみたてNISAは毎年40万円までとされています。もちろん上限額ギリギリまで投資する必要はありませんが、その年の非課税枠の余った分を翌年繰り越すことはできません。たとえば、今年一般NISAで50万円投資して70万円分の非課税枠が余っても、翌年190万円の枠を使えるわけではありません。

  • ルール3:非課税期間

    株式や投資信託は値上がりしたときに得られる利益だけでなく、保有していれば配当金や分配金を受け取ることができます。NISAではこれらの利益も非課税になりますが、非課税期間は一般NISAが最長5年間、つみたてNISAは最長20年間と決められています。ちなみにこれらの期間は株や投資信託を買った年からカウントします。たとえば今年一般NISAでXという投資信託を買えば、そのXから得られる利益は2024年末まで非課税になる仕組みです。

  • ルール4:投資対象金融商品

    NISAを使って投資できる金融商品は「一般NISA」と「つみたてNISA」それぞれに決められています。一般NISAでは株式や投資信託など。つみたてNISAは投資信託および上場株式投資信託(ETF)などで、株式に投資することはできません。さらに言えば、NISAは証券会社や銀行などが取り扱いしていますが、取扱う商品ラインナップはどの金融機関も同じではありません。自分がNISA口座を申し込んだ金融機関が取り扱っている金融商品にしか投資できません。

一般NISAとつみたてNISAの違いを知っておこう

  • NISAには「一般NISA」と「つみたてNISA」があることは前述しましたが、NISAにチャレンジする前に2つの違いを知っておくことは大切です。

  • それぞれのNISAで投資上限額や最長非課税期間、投資対象商品などが異なることは見ましたが、そもそもの仕組みが異なります。

  • 一般NISAは年間120万円の範囲なら、お金の余裕具合や株式や投資信託の価格の動きを見ながら好きなタイミングで自由に投資することができます。たとえば1月にA株式を15万円分、6月にボーナスでB投資信託を10万円分、C株式を20万円分というような買い方もできます。

  • 一方、つみたてNISAでは、一度申し込むと自動的に積み立てされていきます。年間40万円に到達するまでなら、いくらずつ積み立てるかは自分で決めることができますが、申し込んだらその金額が定期的に積み立てられます。金融機関によっては毎月積み立て、毎週積み立てというようにさまざまな積み立てスケジュールの中から選ぶことができるところもあります。

  • どちらが良いかは自身の投資スタイルによります。まずは自動的に積み立てられるお任せタイプか、自分で決めるタイプが良いかという基準で決めても良いですし、投資対象商品で決めても良いでしょう。株式に投資してみたいという人は一般NISAを選ぶようになります。

NISAにチャレンジしてみたい!何から始める?

  • 前述しましたが、NISAを始めるときには金融機関でNISA口座を開設しなければなりません。金融機関によって取り扱っている商品ラインナップが違いますから、いくつかの金融機関のホームページなどでその金融機関がNISAでどんな商品を取り扱いしているか確認してみましょう。

  • 投資は初めてで何を選べば良いかよく分からないという人も多いと思います。その場合は、比較的リスクが低めの投資信託を選ぶと安心です。投資信託は証券会社だけでなく、多くの銀行でも取り扱いしていますから金融機関の選択肢が広がります。

  • そこで、手数料にも注目してみましょう。NISAは投資で得た利益が非課税になる制度ですが、投資をするためには実は手数料がかかります。これはNISA口座であっても同様です。この手数料には株式や投資信託を売買するときの手数料や投資信託を買って保有する間にかかる管理手数料(信託報酬)などがあります。ただし、金融機関によって購入時の手数料が無料であったり、キャンペーンがあったりで、手数料額の大小が異なります。いくつかの金融機関のホームページで金融商品、手数料、サービスなどのさまざまな面で比較してみましょう。

  • いいなと思うところが見つかれば、いざ申し込みです。今ではインターネットで申し込みを受け付けている金融機関が多くありますから、会社勤めで日中に金融機関窓口へ行けない人も申し込みしやすいですね。

  • 先に見たようにNISAは1人1口座というルールがあります。申し込みを受けた金融機関は他にNISA口座がないか税務署に確認をします。確認が取れて実際にNISA口座を利用して投資できるようになるまで1カ月程度かかります。NISA口座を申し込んですぐに投資できるわけではないことは知っておいてください。

2024年からNISAの制度が変わります

  • 2014年に始まったNISA(現在の一般NISA)ですが、当初は10年間の期間付きの制度として導入されました。つまり一般NISAで新規に投資できるのは2023年末までとされています。その後、つみたてNISAが導入され、つみたてNISAは2037年末までの制度とされました。

  • 制度の期限を見るとわかるように、一般NISAはあと約3年で新たな投資(株式や投資信託などの購入)ができなくなってしまいます。それならいまのうちに……と思う人もいそうですが、逆に、もうすぐ終わるなら今さらやっても……と考える人もいるかもしれません。

  • しかし、2020年度の税制改正大綱でNISAが改正、拡充されることが盛り込まれ、どちらのNISAも新規で投資できる時期が5年延長されました。一般NISAは新NISA(仮称)と姿を変えて2028年末まで、つみたてNISAは2042年末まで可能になります。

  • 超低金利な経済状況はまだ続き、さらには超高齢化が進んで投資などによる自助努力が必要とされる時代です。延長の背景には老後に備えた資産形成を後押しする目的もあるようですが、そもそも資産形成のために投資にチャレンジしてみたいと考えている人には嬉しいことですね。資産をより多く増やしていくにはできるだけ早いうちから開始するのがおすすめです。NISAに興味を持ったいま、早速金融機関選びから始めてみてください。

  • ※ 本ページに記載されている情報は2020年3月5日時点のものです

  • 續 恵美子(女性のためのお金の総合クリニック認定ライター。ファイナンシャルプランナー〈CFP®〉)

    執筆者プロフィール 續 恵美子(女性のためのお金の総合クリニック認定ライター。ファイナンシャルプランナー〈CFP®〉)
    生命保険会社で15年働いた後、FPとしての独立を夢みて退職。その矢先に縁あり南フランスに住むことに――。夢と仕事とお金の良好な関係を保つことの厳しさを自ら体験。生きるうえで大切な夢とお金のことを伝えることをミッションとして、マネー記事の執筆や家計相談などで活動中。
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