【FP解説】憧れの一人暮らしを実現!生活費ってどのくらいかかる?
【FP解説】憧れの一人暮らしを実現!生活費ってどのくらいかかる?
公開日 2020/03/12
更新日 2020/03/12

【FP解説】憧れの一人暮らしを実現!生活費ってどのくらいかかる?

社会人になって数年経ち、そろそろ一人暮らしをしてみたいと思う人もいるのではないでしょうか。しかし、お金のことが気になってなかなか決心できないこともありますね。
実は筆者も昔々に決断するまで数年を要した女子の1人です。生活費がかかる分、出ていくお金は多くなり、あのまま実家にいればもっと貯金できたかなと思ったこともありますが、それも良い経験のひとつ。将来我が子が大きくなれば一人暮らしは経験させたいとも思います。

そこで今回は、一人暮らしにかかる費用や、やりくりするコツなど、一人暮らしを憧れで終わらせないためのアレコレを説明します。

執筆:續 恵美子(ファイナンシャルプランナー)

実家暮らしから一人暮らしに。お金の面で変わることは?

  • 一人暮らしが始まると、当然ながら生活費を自分で払うようになります。中には一人暮らしをしても親がお金を出してくれる人もいるかもしれませんが、ここでは社会人として、そのような金銭的な補助なく一人暮らしを実現したいケースで話を進めていきますね。

  • 生活費として家賃や食費、光熱費などがかかることは簡単に想像できますが、ほかにどんな費用がかかるのかできるだけ細かく知っておくことが大切です。もちろん生活の仕方などによって、かかる費用は人それぞれに異なるものですが、一人暮らしをはじめてから思いがけないお金が発生したり、考えていた以上にお金がかかるなどというのは避けたいですね。

  • 実家暮らしの場合でも家にお金を入れたり、自分にかかるお金は自分で払うという人も少なくないと思います。実家暮らしと一人暮らしでは出ていくお金の種類がどう変わるのかまとめてみました。参考にしてください。

  • 項目一人暮らし実家暮らし
    家賃○(家に入れるお金)
    光熱費・水道代×
    食費○(ランチ代)
    日用消耗品代×
    携帯代
    保険料
    被服・美容代
    交際費
    医療費
    交通費
    雑費
    貯金

  • こうして比べてみると、実家暮らしでも何かと支出がありますね。一人暮らしで変わることは、「家に入れるお金」が「家賃」「光熱費・水道代」「食費」「日用消耗品代」に分かれるということになりそうです。

  • ちなみに一人暮らしの生活費としていくらぐらいかかるのか目安を知っておくことも大切です。家賃は地域や間取り、設備などによる金額差が大きいですから、家賃を含めず見てみましょう。総務省が公表している「家計調査(2019年)」によると、34歳までの単身世帯では、家賃を除いた消費支出の平均額は13万7,668円という状況です。仮に家賃が月6万円だとすると、家計支出は19万円7,668円ということになります。いまの手取り給料でやっていけるか比べてみましょう。

固定費はできるだけ抑えることを考えて

  • 生活費の参考として先に紹介した金額は、あくまで大勢の対象から集めたデータの平均値。実際には人それぞれの暮らしぶりによって生活費の金額は異なります。それでも自分事に置き換えて考えてみると、今現在もそれぐらい使っているという人は、食費や被服・美容代、交際費などを削る必要も出てくるかもしれません。

  • そもそも、節約するのが大切なのは実家暮らしでも一人暮らしでも同じことです。初めての一人暮らしをしやすいように家計の固定費を節約することは心がけておきましょう。

  • 家計の固定費とは、「家賃」「光熱費」「保険料」「携帯代」など、毎月決まって出ていく費用のことです。電気代、ガス代などの光熱費は契約プランによって月額負担額が大きく変わることがあります。平日の日中は不在で電気やガスは使いませんから、夜間の電気料金が安いプランで契約しておくと良いですね。

  • 家賃は一般的に手取り月収の3割以内に抑えるのが良いと言われます。居住地域や勤務先からの通勤時間を考えると難しい場合もありますが、先に見た消費支出を目安にして「いくらまでなら家賃として出せるか」という基準で物件探しをしてみるといいでしょう。

  • また、一人暮らしの携帯代の見直しをする良い機会です。格安プランや、そもそも格安スマホをチェックしてみましょう。まずは今の契約に不要なオプション料金がついていないかチェックし、オプションを解約しておくのもいいかもしれません。

あえて家賃が高めの物件を選ぶ方法もあり?!

  • 生活費の大部分を占める家賃はできるだけ低く抑えたいものですが、一般的に家賃が低い物件を求めるほど都市の中心部から離れてしまいます。通勤に片道1時間以上、往復では2時間以上というケースも考えられます。せっかくの楽しい一人暮らしのはずなのに、通勤疲れで全然楽しくないし、食事も作れなくなって外食やコンビニ買いになってしまうというのでは節約どころではありません。

  • そこで、逆の発想で、通勤距離が近ければ家賃が高めでも良しとするという手もあります。つまり、家賃と通勤時間を天秤にかけて、通勤時間の節約を選ぶ方法です。最近では副業を解禁する会社も増えていますから、通勤時間に余裕が出る分、アルバイトなどで収入を増やすことを考えるのもいいのではないでしょうか。仮に家賃が1万円高くなっても月に2万円プラスで余分の収入ができれば差し引きするとプラスになるため、貯金もできます。

  • 少々帰宅時間が遅くなり、夕食やお風呂に入る時間が遅くなっても一人暮らしなら親に気兼ねをすることもありません。もちろんアルバイトではなく自宅で副業をしても構いませんが、どちらの場合も時間を節約できるからこそ可能な方法です。

  • おそらく多くの人は、今の仕事以外に常々やってみたいと思っていた別の仕事があると思います。一人暮らしをきっかけに、その希望を叶えてみるのも良いですね。

少々のお金のストレスは当たり前と割り切って、一人暮らしを楽しもう

  • 一人暮らしをすると、実家暮らしの時に比べて貯金が増えるスピードが遅くなったり、節約を強いられたりと、お金の面で何かとストレスを感じることはあるものです。それでも筆者自身は自分の子にも将来は早いうちから一人暮らしをすすめたいと考えています。

  • それは一人暮らしにはさまざまなメリットを感じるからです。たとえばお金の上手な使い方を期待できます。若い頃の一人暮らしでは、収入と支出がギリギリという場合も多く、その中で生活費のさまざまな費目を賄わなければなりません。やりくりしているうちに必要な支出とそうでない支出の区別をしやすくなります。実家暮らしなら欲しいと思ったものをすぐに買っても、一人暮らしをすると一旦家に帰って1週間後に欲しいかどうか決めるなど、一考してから買うことだってできるようになれるかもしれません。このようなお金の使い方は先々の人生、たとえば結婚して家庭を持つ時などに、家計管理をする上で大切なことです。実家暮らしからいきなり新婚生活に突入するよりも、まずは一人暮らしで慣らしておく方がお金使いの変化に対するショックは小さくて済むかもしれません。

  • それでも実際に一人暮らしが始まると、思うように貯金が増えずに不安を感じるかもしれません。これは一人暮らしをしているからこそ、いざという時に貯金が必要になるという意識を自然に身につけられているのだと思います。対策として、たとえば強制的に貯金分を取り除いておく先取り貯金をしたり、少しでも有利にお金を増やせるように、貯金の一部を投資商品で運用することを考えられるようになるかもしれません。そういったお金の教養が身につきやすくなることのメリットは大きいと思います。

  • もちろんお金に関するメリットだけでなく、自由というメリットも大きいはずです。それが分かっているから一人暮らしに憧れる人が多いのでしょう。家計管理の大切さを分かっているからこそのストレスだと前向きに解釈し、一人暮らしを楽しんでみてはいかがでしょうか。

  • ちなみに引越し費用や家賃の節約を考えると、一人暮らしを始める時期は引越しシーズンを避けるのがおすすめです。引越し費用も家賃も需要が多いほど価格が高くなるのが通常です。逆にシーズンオフになると賃貸物件の空室期間を避けようとして家賃設定が下がることもあります。家賃が下がれば、入居時の敷金、礼金、更新料も下がった家賃で計算されることになります。このような知恵や工夫を凝らせるようになるのも一人暮らしの醍醐味だと思います。

  • ※ 本ページに記載されている情報は2020年3月5日時点のものです

  • 續 恵美子(女性のためのお金の総合クリニック認定ライター。ファイナンシャルプランナー〈CFP®〉)

    執筆者プロフィール 續 恵美子(女性のためのお金の総合クリニック認定ライター。ファイナンシャルプランナー〈CFP®〉)
    生命保険会社で15年働いた後、FPとしての独立を夢みて退職。その矢先に縁あり南フランスに住むことに――。夢と仕事とお金の良好な関係を保つことの厳しさを自ら体験。生きるうえで大切な夢とお金のことを伝えることをミッションとして、マネー記事の執筆や家計相談などで活動中。
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