【FP監修】私の年収、年齢にあってる?年収を増やすにはどうすればいい?
【FP監修】私の年収、年齢にあってる?年収を増やすにはどうすればいい?
公開日 2020/03/11
更新日 2020/03/11

【FP監修】私の年収、年齢にあってる?年収を増やすにはどうすればいい?

頑張って働いているからこそ、自分の年収が妥当かどうか疑問に思う人もいるのではないでしょうか。年収は仕事へのモチベーションにも繋がりやすいですから気になりますね。さらに女性は結婚、出産などでライフプランが変わりやすく、それに応じて将来的に働き方が変わるケースもあり得ます。できれば収入は多い方が嬉しいですから、収入アップの秘訣も知っておきたいですね。

そこで今回は、アミュエル読者に多い20代~30代女性の年収について色々な角度から考えていきましょう。

執筆:續 恵美子(ファイナンシャルプランナー)

20代~30代女性の平均年収はいくら?

  • 国税庁が公表している「民間給与実態統計調査(2019年)」を参照し、女性の平均年給与を年齢階層別に見てみましょう。

  • 年齢階層20歳~24歳25歳~29歳30歳~34歳35歳~39歳
    平均年収248万6,000円326万3,000円314万7,000円313万8,000円

    出典)国税庁「民間給与実態統計調査(2019年)」第10表 事業所規模別及び年齢階層別の給与所得者数・給与額(その3平均給与)

    https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2018/pdf/000.pdf

  • ここに挙げている年齢階級だけで見ると、20代前半は30代と比較すると60万円程度も低いのがわかります。従来から日本の会社に多い、年功序列型の賃金制度はなくなりつつあるとはいえ、やはり仕事を始めたばかりの年代でもあるため、他の年代より少ないことには納得できる人も多いかもしれません。

  • 逆に言うと、働き続けるうちに給料が上がるということ。20代前半から後半に突入すると、平均年収は77万7,000円アップしていますから頑張りがいがありますね。昇給は決して年齢だけではないことが多いですが、社会人としての経験を積んでいくうちに、担当する仕事の量も責任も増えていくなどキャリアアップとともに年収もアップしそうです。

  • それでも気になるのが30代以降の年収です。上の表を見て気づかれた人もいると思いますが、30代に入ると少しずつ平均年収が減っている様子です。これは、出産を機に時短労働になる人や、一旦職場を離れて少ししてからパートなどで働く人もいて、年収が下がってしまう人の割合が増えていることも推測できます。

  • そこで、年齢別には公表されてないものの、正規社員と非正規社員の女性の平均年収に違いがあるかをチェックしてみました。表にまとめましたので参考にしてください。ちなみに当調査でいうところの非正規社員とは、パートタイマー、アルバイト、派遣社員、契約社員、嘱託等を示しています。

  • 年齢階層平均年収平均勤続年数平均年齢
    正規社員386万円10.4年42.5歳
    非正規社員154万1,000円7.3年48.8歳

    出典)国税庁「民間給与実態統計調査(2019年)」第6表 企業規模別及び給与階級別の総括表(正規)(その3平均給与)および同(非正規)(その3平均給与)

    https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2018/pdf/000.pdf

  • 正規社員と非正規社員では1週間当たりの労働時間も異なる場合が多いですから一概には言えませんが、このことからも年収額は年齢だけで多い少ないを述べられるものではないことが分かります。

生涯年収も考えておこう

  • 毎日を豊かに暮らしたり、貯金をしていくためには今もらっている年収のことばかりを考えてしまいがちです。しかしライフプランが変わりやすい女性にとっては長い目でも見たいもの。一時的な年収だけではなく生涯年収も考えてみましょう。

  • たとえば、先に見たように正規社員と非正規社員では、平均年齢は正規社員の方が若いのに、平均年収は非正規社員の2倍以上という状況です。実際には給与の決まり方には年齢や雇用形態以外にさまざまな要素がありますが、上で見たデータに限って推測すれば、できれば正規社員でずっと頑張り続けることが年収アップへの近道かもしれません。

  • とはいえ、家庭の事情などもあって正規社員を続けられず、パートやアルバイトで働く道を選ぶ人もいると思います。そしてパートやアルバイトで働くのなら、税金を払わず、また夫の扶養に入れるように収入を敢えて抑える働き方をする人もいるでしょう。

  • しかし現役時代の働き方や収入は、将来の年金額に影響するということを知っておきましょう。夫の扶養に入れば自分で保険料を払わなくても健康保険に入れますし、将来の年金ももらえます。しかし扶養に入っている期間分として将来受け取れる年金は老齢基礎年金のみ。自分で厚生年金に加入し保険料を払っていけば、老齢厚生年金を受給できることになるのです。老齢厚生年金の金額の計算は加入した期間(月数)とその間の年収によって計算されますから、少しでも長く厚生年金に加入し、給料も多い方が将来の年金が多くなるというわけです。

  • 今の収入だけを考えれば、給料は少なくても引かれる保険料も少ない方を選びがちですが、一生涯という期間で考えれば自分で社会保険に加入するということも収入を増やすための秘訣です。

  • そのためにどうすれば良いかというと、仮に非正規社員として働く場合でも週30時間以上働くことです。現在の法律では、雇用契約がパートやアルバイトなどであっても1週間の所定労働時間および1カ月の所定労働日数が同じ事業所で同様の業務に従事している一般社員の4分の3以上、つまり週30時間以上であれば社会保険に加入できるようになっています。また、従業員数が501人以上の大会社ほか勤務先によっては週20時間でも加入できます。仮にパートで就職先を探す場合でも、社会保険に加入できるところを選んで就職できればいいですね。

年収アップを目指せる?!同一労働・同一賃金のこと

  • それでも今の正規社員と非正規社員の年収差が気になるという人は多いはず。頑張って働いても雇用形態が違うだけで年収が大きく変わるのなら働くモチベーションも下がってしまう場合は多いものです。

  • そこで知っておきたいのが2020年4月から導入される同一労働・同一賃金の制度です。これは、ざっくり言うと、正規社員でないからという理由だけで給与基準を決めるのではなく、非正規社員でも就労状況が正規社員と同じであれば、給料も正規社員と同じ額を払うべきという非正規社員を保護する法律です。

  • たとえば、正規社員の場合は会社の給与規定のなかで、「能力または経験」、「業績または成果」、「勤続年数」など基本給を決める基準が決まっているのが通常です。一方、パートなどの非正規社員では「一律○○円」としている会社も多いようです。しかし仕事内容は正規社員とほぼ同等の仕事をしている人も多く、雇用形態が異なるだけで待遇差がある場合も少なくありません。

     

    仕事内容や異動可能性の有無、職務に対する責任など、給与算定の基準となるさまざまなポイントが正規社員と同じであれば、時給ベースで考えたときに正規社員も非正規社員も同じ待遇であるべきというのが、このような待遇差を是正することを目的とした同一労働・同一賃金です。

  • 実際に労働時間が少なければ、その分給料額も少なくはなりますが、今後は従業員個々の職務の内容、職務の成果、意欲、能力または経験に基づいて基本給や役職手当、賞与等が決定されるようになれば働く意欲はさらに上がるのではないでしょうか。現在非正規社員として働いている人の中には今より年収が上がる人も出てくるかもしれません。

  • また、給料だけではなく、教育訓練や福利厚生施設の利用も正社員と同様に実施されることになります。たとえば、職務遂行上必要な研修や教育訓練を従業員に受けさせる会社は多いですが、今後は非正規社員にも同様に実施しなければいけないことになります。スキルアップも期待できそうですから後々年収アップに繋がるかもしれません。

  • また、たとえば社員食堂の利用や食事手当の支給を正規社員に限定していた会社があるとすれば、今後はその対象が非正規社員にも広がります。このようにして、将来的な年収アップも望めたり、家計の節約に繋がれば、トータルで生涯年収を増やすこともできそうです。

  • ただし、あくまで就労状況が同一の職場で働く正規社員と同等である場合というのが原則です。職務内容は自分だけで決められるものではありませんが、働く意欲や姿勢、責任感などは自分自身でアピールすることもできるでしょう。

  • 働いていれば年収が妥当かどうかという疑問は浮かぶものですが、これからは正規社員も非正規社員も、働く意欲や姿勢はどうなのかと自問しながら前向きに仕事をしていけることを望んでいます。

  • ※ 本ページに記載されている情報は2020年3月5日時点のものです

  • 續 恵美子(女性のためのお金の総合クリニック認定ライター。ファイナンシャルプランナー〈CFP®〉)

    執筆者プロフィール 續 恵美子(女性のためのお金の総合クリニック認定ライター。ファイナンシャルプランナー〈CFP®〉)
    生命保険会社で15年働いた後、FPとしての独立を夢みて退職。その矢先に縁あり南フランスに住むことに――。夢と仕事とお金の良好な関係を保つことの厳しさを自ら体験。生きるうえで大切な夢とお金のことを伝えることをミッションとして、マネー記事の執筆や家計相談などで活動中。
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