DINKsのことを知りたいあなたへ。お金のこと、仕事のこと、将来のこと
DINKsのことを知りたいあなたへ。お金のこと、仕事のこと、将来のこと

2019/08/30

DINKsのことを知りたいあなたへ。お金のこと、仕事のこと、将来のこと

日本ではバブル期以降に広まり、近年また増加傾向が見られていることで注目を集めている話題のDINKs。「あえて子供のいない生活」で夫婦としての生き方を楽しむDINKsのライフスタイル。

今回はそんなDINKsのメリット・デメリットも含めて、お金のこと、仕事のことなど詳しく解説していきますので、少しでも気になっている人は、ぜひ参考にしてみてください!

編集・構成:トリクル合同会社 取材・執筆:沢田七海(恋愛コラムライター・作家)

DINKsという言葉の定義は?

  • DINKs(ディンクス)は「Double Income No Kids」の頭文字で作った造語です。何かしらの事情があって子供ができない夫婦ではなく、「子供を持たない」と自発的に決めた夫婦のことを指します。

  • あえてDINKsを選ぶ人が求めるライフスタイルとは?

    経済的にも時間的にも自由のきく「夫婦だけの生活」を求める人がDINKsとしての生き方を選択する傾向が見られます。

  • 子育てに自信がない人、そもそも子供が好きではない人も珍しくはありません。夫婦2人だけの時間を大切にしたい人もいます。子供が理由で仕事に専念できない期間を大きなデメリットと感じる人もいますね。

  • 子供を作らないことで独自の価値観やこだわりを追求できる環境そのものが、DINKsの求めるライフスタイルとなっています。

自分がDINKsに向いているかチェックしてみよう

  • DINKsのことを知りたくて、この記事にたどり着いた人には、少なからずDINKsという生き方を考えていることと思います。

    そこで、自分がどれくらい「DINKs向き」なのかチェック項目を作ってみました。

    DINKsが気になるけど自分が向いているかどうか分からない人は、まず自分の「DINKs度」をはかってみてはいかがでしょうか?

  • あなたは何個チェックがついた?

    以下10個のチェック項目を確認し、当てはまるものがいくつあるか見てみましょう。

    子供が苦手

    どうしても子供が欲しいという訳ではない

    親になる自信がない

    妊娠での制限(食事・タバコ・飲酒)に自信がない

    出産で体形が崩れるのが嫌

    常に部屋がきれいになっていないと落ち着かない

    夫婦の時間を尊重したい

    仕事が好き

    仕事でキャリアを重ねたい

    自分だけの時間が必要

  • 半分以上チェックがつくようなら、比較的「DINKs」向きの考え方かもしれません。

    妊娠・出産・育児含めて子供のいる生活とDINKsとしての生活の選択で悩んでいる人は、「向いているか向いていないか」も参考にした上で検討してください。

  • ただ、考え方は時間の経過とともに変わることも多いです。一時の感情ではなく、冷静に自分自身を見つめなおして、自分にとって本当に「有意義」と思える人生を選択することが大事です。

DINKsのメリット・デメリット

  • DINKsは新しい価値観のライフスタイルを提供します。そのため、場合によってはメリットもデメリットも出てくるでしょう。DINKsに興味がある人は、それが自分にとって本当にメリットが多くなる選択なのかを判断する材料にしましょう。

  • DINKs(ディンクス)のメリット

    お金と時間を自由に使える、これに尽きます。

  • 子供がいる人生とは一言に済ませられる話ではありません。十月十日の妊娠期間、加えて出産、乳幼児の育児に渡り、保育園、幼稚園、小学校、そして中学、高校、大学、と…20数年以上もの膨大な時間とそれに伴う費用が発生します。

  • DINKsを選択する人は、この「子育て期間と費用」をすべて自分たちのものにできるメリットがあります。時間的にも金銭的にも、趣味や仕事に専念できる時間を楽しめるでしょう。

  • また、子供の成長に合わせた住宅選びをする必要もなく、場所や物件、すべてにおいて夫婦の生活を充実させるために好きなものを選べるという利点もあります。

  • DINKs(ディンクス)のデメリット

    メリットが多いと思われがちなDINKsですが、良いことばかりではありません。

  • 代表的なデメリットは、

    1、貯金への意識が低くなる

    2、相続権の問題

    3、周囲からの偏見

    です。

  • DINKsは経済的余裕ができますが、子育てにかかる費用がない分、貯金への意識が低く使いすぎてしまう人が多いです。現在の収入が維持できる保証はないのに生活水準も高くなりやすく…老後の心配が出てきます。

  • また、相続問題でもトラブルになる可能性があります。子供がいない家庭での相続が発生した場合、故人の親族に対して相続権が発生するからです。子供がいればスムーズに済んだ話も、複雑化するケースがあるので要注意。

  • さらに、周囲からの偏見もあるでしょう。残念なことに、悪意がなくとも「子供がいない生活を選択したことが悪い事」かのような考え方をする人もいます。少子化問題を抱える日本においてストレスを感じやすい場面に遭遇する可能性も否定できません。

DINKsを選択した女性に聞く「DINKsの働き方」

  • 次に、「DINKsの働き方」について、リアルな声とともに紹介します。

    実際にDINKsを選択した4人の女性に、仕事に対する考え方について聞いてみました。


  • Sさん(31歳・通訳)

    留学経験を生かして通訳の仕事をしています。子供が理由で仕事を手放したくはありませんでした。また、基本的に子供がどうしても苦手で。子育てへの気持ちが湧いてこなかったんです。適度なプライベートを過ごす関係がちょうどいい私たちにとって、がっつり家庭に縛られる子供がいる生活は……ちょっと考えられなかったですね。

  • Mさん(38歳・会社員)

    上場企業で役職を持っています。積み上げたキャリアを出産育児で逃したくありませんでした。子供を欲しがっていた夫も、実際に子供がいる友人の生活を目の当たりにしたときに「向いていない」と考え直した様子。特に「DINKsとして生きていこう」と話してはいないけど、暗黙の了解のような感じでDINKs生活をしている現状です。

  • Rさん(40歳・自営業)

    夢だった自分のブランドを立ち上げ、30代後半に入籍しましたが……子供がいる生活を考えたときに「無いな」と思ったのが正直な気持ち。小さな会社なので自分が離れることで会社が潰れてしまう不安には勝てませんでした。夫は子供がいてもいなくてもいいという考えであったこともあり、お互いに納得の上でDINKsになることにしました。

  • Yさん(34歳・美容部員)

    高校卒業後に美容業界に入り、今では主任を任されている立場。好きな人と結婚してさらに満たされた日々。ただ、子供がいることでキャリアに制限がかかることや、出産での体系崩れは耐えられないと考えました。趣味の多い夫は、自分が使えるお金の確保ができる状況と、いつまでも恋人気分の生活に賛成だったのでDINKsとしての働き方を選びました。


  • このように、仕事に生きがいを持っていたり、働くことが好きな人の中には、「子供のいる生活を考えない働き方」を選択する人も。

  • 子供がいると、どうしても仕事に制限がかかってしまう場面が出てきます。小さな子はよく体調を崩すので病院通いもあるでしょう。学校や習い事に関しても親の送迎が必要な場合もあります。ほかにも食事を作る時間など…多数の「子供のための時間」が必要になってきます。

  • 本当に仕事を第一に考えたいのであれば、DINKsという生き方を選ぶことにちゅうちょする必要はありません。

    ただ、「子供はほしいけどキャリアのために諦める」という考え方であれば、「どちらも諦めない」方法が無いか、一度夫婦でじっくり話し合った方がいいかもしれません。

どうなってる?どうすればいい?DINKsのお金

  • 最後に、一番気になるお金の話。DINKs家庭がお金のことで大事にしなければいけないことを、FP(ファイナンシャルプランナー)の橋本絵美さんに監修いただきました。

  • 結論から先に言うと、「楽に貯められるときに、貯めておこう!」とお伝えしたいと思います。

    とても重要な考え方なので、これを念頭に読み進めてみてください。

  • 子ありよりDINKsの方が支出が多い!?

    DINKsと子ありの支出「項目」だけを見ると、当然DINKsの方が「教育費」がかからない分、支出の金額も少なくなると考えがちです。

    都内で私立の学校に入れることにもなれば、1千万単位で教育費がかかることから考えても、これがゼロになるインパクトは大きいです。

  • ただ、「DINKsのデメリット」でも触れたように、多くのDINKs家庭では「子供がいない分、余裕がある」と思って無計画にお金を使う傾向にあります。

    支出が増えがちな項目は以下。

    ◇食費⇒外食が多い

    ◇通信費⇒忙しさにかまけてプラン見直しをせず、毎月無駄な支払いも

    ◇遊興費⇒余裕があると思って無計画に飲み会や旅行をしてしまう

    ◇被服費・美容費⇒「払えてしまう」ばかりに、節約意識が低い

  • 子ありであれば、将来のことを考えて上記の項目を減らそうと考える人も多いですが、DINKsの場合はつい使いすぎてしまうのです。

    その結果、まとまったお金が必要になったタイミングや老後に、お金のことで苦しんでしまうリスクが発生する可能性が高くなります。

  • 40歳を前に貯金ゼロ、80歳で借金3,000万円の可能性も

    それでは、実際にシミュレーションを見ながら、DINKsのお金リスクについて考えていきましょう。

  • <シミュレーション条件>

    ◇山田一郎・優子さん、結婚時両名とも30歳、趣味は旅行

    ・世帯年収900万円

    ・結婚時の貯金は300万円

    ・35歳で住宅取得(3,500万円、35年ローン)

    ・旅行費に毎年150万円

    ・車は5年ごとに買い替え

  • そんな一郎・優子さんの結婚1年目~10年目(39歳時)のキャッシュフロー表がこちら。

    結婚1年目~10年目 DINKSキャッシュフロー
  • 給料をもらっただけ使ってしまうばかりに、毎年収支はマイナス。300万円あった貯金が徐々に目減りしていき、38歳時にマイナスに転じています。

  • しかし、それでも「給料も毎年増えてるし、退職金もあるし大丈夫だろう」とたかをくくり、同じペースでお金を使い続けた結果、金融資産は以下のようになってしまいました。

  • 金融資産
  • まだ給料があって年金もスタートした65歳時に一度持ち直し、翌年の退職金でかなり余裕が出たものの、それも70歳で尽きてしまいあとは借金が増えるばかり…。

    子供もいないので頼り先もなく、親の介護もあって「これからどうすればいいんだろう…」と毎日不安にさいなまれる老後を過ごすことになってしまいました。

  • DINKs家庭がお金のことで困らないために話し合うべきこと

    さて、このシミュレーションのような事態に陥らないためにやるべきことはなんでしょうか?

  • 大まかな流れは以下の3つです。

    1、ふたりの間で、将来のライフプランをしっかりとすり合わせする

    2、ライフプランを数字ベースで把握する

    3、お互いがストレスのない範囲で家計を見直し、先取り貯蓄をはじめる

  • 1のライフプランのすり合わせは、ふたりがそれぞれどんなことにお金を使いたいのか優先順位を決めること。一郎さん・優子さんの例でいくと、例えば「車ってそんなに買い替える必要あるっけ?」「旅行はふたりとも好きだけど、ちょっと年1海外は贅沢かもね」といったところ。

  • 2は、今回紹介したキャッシュフロー表を作成し、リスクを「見える化」して具体的な対策を考えやすくすることです。「格安シムで通信費を減らす」「旅行の回数を減らす」「洋服を買うのを少し控える」など、1で決めた“大事にしたいこと・そうでないこと”を基準に見直してみましょう。

    自分たちだけでやるのが難しければ、FPなど第三者の専門家に依頼した方がトータルで見ると早く、得だったりします。

  • 3が一番重要なのですが、「無理にしたいことをガマンする」のはかえってよくないことが多いです。ストレスが溜まってリバウンド浪費…となっては元も子もありませんからね。

  • おすすめなのは、まず、毎年「いくら貯めればいいのか」を決めて、貯金専用の口座を作って先取り貯蓄をすること。

    そうすれば「使える金額」がわかるので、生活費を除いた分は旅行でも何でも使ってOKと考えましょう。

  • 何が起こるか分からないから、今の内に

    この項目の冒頭に、「楽に貯められるときに、貯めておこう!」と言いました。

    まだ家も買っていない、親の介護も必要ない、今が楽にお金を貯められる時期です。だからこそ、貯金ができる今の内に貯めておくことの必要性を強く伝えておきたかったのです。

    ここまで読まれた方なら、きっと「今すぐ貯めよう」と思ってくれたのではないでしょうか?

  • そして、最後にもうひとつ大事なこと。今は「DINKsでいいかな」と思っていても、将来的に「やはり子供が欲しい」と考える人は案外多いです。

    もしも不妊治療が必要ということになった場合には莫大な金額がかかることもあり、想定していなかった出費が重くのしかかってくるかもしれない、ということも覚えておいてください。

  • 出産・子育て・介護など、今は現実として見えていないものも、「将来的に発生する可能性がある」からこそ、いざとなったときに慌てることのない準備をしておきましょう。

  • 執筆:沢田七海 監修:橋本 絵美(ファイナンシャルプランナー)

    監修者プロフィール 執筆:沢田七海 監修:橋本 絵美(ファイナンシャルプランナー)



    執筆:沢田七海
    昼はOL、夜は歌舞伎町・六本木・銀座ホステスの二重生活を経て結婚。現在はフリーライターとして多数の媒体で活動。恋愛小説・恋愛エッセイ著作あり。

    監修:橋本 絵美(ファイナンシャルプランナー)
    子供10人の幸せ大家族を目指す、1男4女を育てるママFP。お金とモノとの付き合い方を考え、お片づけプランナーとしても活動中。貯まる家計の仕組みづくりで「幸せな家庭を築くため」の提案を行っている。

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