【初めての株式投資】株を持っていると配当金がもらえるってホント?
【初めての株式投資】株を持っていると配当金がもらえるってホント?

2019/07/19

【初めての株式投資】株を持っていると配当金がもらえるってホント?

「老後資金が2,000万円不足する」という金融庁の報告書が世間を騒がせましたが、金額はともかく、「年金だけでは老後の生活費はまかなえず、自分でも老後後資金を準備しなければならない」ということは間違いないでしょう。

「そうはいっても、銀行にお金を預けたって全然増えない、でも株を買ったり売ったりするのは怖いし難しそう」と思っていませんか? 実は、株は買って持っているだけでも利益が得られます。株を保有している人には「配当」を受け取る権利があるからです。

配当を目的とした株式投資なら株価の上がり下がりをあまり気にしなくてすみ、何よりも楽ちんです。配当はいつ、いくら受け取れるのか、そのためにどうしたらよいのかを見ていきましょう。

株式会社は株主に「配当」を支払う

  • 「株式会社」というのは、「株」を発行してそれを多くの人に買ってもらい、そのお金で事業を行っています。株を買った人はその会社に出資したことになり、「株主」と呼ばれます。

  • 株主に与えられている権利の1つが「配当を受け取る権利」です。株式会社は株主に出資してもらったお金で事業を行い、それによって得られた利益の一部を株主に「配当」として支払います。配当を出すことは株式会社の義務といえます。

  • 日本には、数百万もの株式会社がありますが、そのうち、自社の株を誰でも売買できるように「証券取引所」に上場(登録)している会社を「上場会社」といいます。通常、個人が買えるのは上場会社の株のみです。その数は現在約3,700社で、ほとんどが東京証券取引所に上場しています。

  • 上場会社の株は、年末年始を除く平日の9時から15時まで、証券取引所で取引されています。株の売買はオークション方式で、買いたい人が多ければ価格が上がり、売りたい人が多ければ価格は下がります。取引時間中、株価は刻々と変わり、毎日のように変動するので、株を安いときに買って高いときに売れば、その差額が利益として得られます。

  • 株式投資をしている人の多くは、こうした売買益を目的としていますが、中には配当を目的に株式投資をしている人もいます。売買益を得るためには株価をチェックして売るタイミングを図る必要がありますが、配当は株を買ってもっているだけで受け取れ、配当金額は株価の影響を受けないので、株価の上がり下がりをあまり気にする必要がありません。売買益をねらうのが“肉食系”の株式投資だとしたら、配当目的の株式投資は“草食系”といえるでしょう。

配当の支払は年1回か2回

  • 株式会社は年に1回決算を行って、1年間に得られた利益を確定し、その中から株主に配当を支払います。この場合、配当の支払は年に1回ですが、中間決算のときと合わせて年2回配当を支払う上場会社もあります。

  • 上場会社の株は100株単位で取引されていて、配当は「1株当たりいくら」という形で支払われます。

  • 例えば、A自動車は、2018年の9月に1株当たり100円、2019年3月に1株あたり120円、合計220円の配当を払いました。A自動車の株を100株持っていた株主は1年間に

    (100円+120円)×100株=22,000円

    を受け取れたことになります。

  • 株を買った価格に対する年間の配当金額の比率を「配当利回り」といいます。

    A自動車の株を6,600円で買って年間220円の配当を得たとすると、配当利回りは

    220円÷6,600円×100≒3.33%

    となります。

  • 現在、東京証券取引所に上場している会社の平均配当利回りは約2%で、中には4%を超える会社もあります。一方、銀行の定期預金の金利は0.01%ですから、銀行にお金を預けておくより、株を買ったほうが高いリターンが期待できるといえるわけです。

  • でも、預金の利率と株の配当利回りを単純に比較することはできません。

配当金額は変動する

  • まず知っておきたいのは、株の配当は預金の利息のように金額が確定したものではなく、会社の業績によって変動するということです。配当が前期より減ることを「減配」、増えることを「増配」といい、業績が悪くて配当を払えないことを「無配」といいます。

  • 配当を目的に株式投資をするのであれば、単に配当が高い「高配当株」よりも、毎年安定して配当を出している「優良株」を選びましょう。できれば毎年増配を続けている会社がよいですね。どの上場会社がいくら配当を出しているかは、証券会社や株式関係のサイトで調べられます。

  • 配当利回りは高ければいいわけではない点にも注意が必要です。配当金額が同じでも株価が下がると配当利回りが高くなるからです。業績が悪化して株価が下がったために配当利回りが高くなることもあるので、ネットの配当利回りのランキングだけを見て買う株を選ぶのはNGです。

  • 何よりも、株は価格が変動します。配当目的で買った場合、株価をあまり気にしなくていいとはいうものの、値下がりしたところで売れば損失が生じます。株を買ったら、時々は株価のチェックも必要です。

株を買うには証券会社に口座を開設する

  • 配当に興味がわきましたか?では実際に株を買って配当を受け取るまでの流れを見ていきましょう。

  • 証券会社に口座を開設する

    株を買うには証券会社に証券口座を開設します。ネット証券会社なら、口座開設の申込みもネットででき、株を売買するたびにかかる取引手数料が安いのでおすすめです。このとき「NISA(ニーサ)口座」も一緒に申し込みましょう。株の売買で得られた利益や配当からは約20%の税金が差し引かれますが、NISA口座で買った株は税金がかからないからです(1年間に買える上限は120万円まで。非課税期間は最長で10年間で2027年まで)。

  • 注文を出す

    口座ができるとIDとパスワードが送られてくるので、それで証券会社のサイトにアクセスして、口座に株の購入資金を入金します。即時に入金されるネットバンキングを利用するとよいでしょう。あとは、買いたい株、株数などを入力して、証券会社に買い注文を送信すればOKです。

  • 株価の表示は1株単位ですが、取引は100株単位なので、株を買うのに必要な金額は株価に100を掛けたものになります。例に挙げたA自動車の株を買うには60万円以上の金額が必要ですが、10万円以下で買える株も現在1,500ほどあります。

  • ネット証券会社の中には1株単位で取引できるところもあります。それを利用すれば、A自動車の株を1株、約6,000円で買うこともできるわけです。ただし、受け取れる配当金額も100分の1になります。

  • 手数料の注意点

    また、株は売買するたびに証券会社に取引手数料を支払いますが、1株単位の取引でも手数料は100分の1にはならないので、通常の100株単位の売買に比べて手数料が割高になる点も知っておきましょう。

「権利確定日」は要チェック!

  • 配当を受け取るうえでぜひ知っておきたいのが「権利確定日」です。

    配当は、会社が決めた権利確定日に株主名簿に記載されている人に支払われます。権利確定日は決算月の月末であるのが一般的です。日本は3月決算の会社が多く、その場合、権利確定日は3月31日です。この日が土日のときは、権利確定日が繰り上がります。

  • いつ株を購入すればいい?

    もう1つ大事なのが、株主になれるのは株を買ってから3日目、ということです。証券会社に「○○の株を買いたい」という買い注文を出すと、それが証券取引所に送られて、「○○の株を売りたい」という注文とマッチングすれば売買成立。これを「約定(やくじょう)」といいます。約定するとその日を含めて3営業日目に購入代金と取引手数料が口座から引き落とされて、株主になれるのです。

  • 3月31日に株主であるためには、29日までに約定していなければなりません。中間配当のある会社は9月も同様です。例えば、2019年9月と2020年3月は次のようになります。

  • 権利確定日の考え方
  • 3月決算の会社の場合、6月末に株主総会が行われ、株主にはその前後に配当の通知が送られてきます。NISA口座で配当を非課税で受け取るには、受取方式を「株式数比例配分方式」にしておきます。そうすると、配当金が証券会社の口座に自動的に入金されます。

  • どの株を買う?

    「配当が目的で株を買うにしても、3,700もある中から選ぶのは難しい」と思うかもしれませんが、ヒントは身近なところにあります。例えば、愛用している商品を作っている会社や、いつも利用している飲食店、スーパーなどを運営している会社、自分の趣味に関連する会社の株を買うといったやり方が考えられます。

  • 有名ではなくても安定した配当を出し続けている上場会社はたくさんあります。証券会社や株式関連のサイトでどんな会社があるのか調べながら、どの株を買おうかとあれこれ考えるのも株式投資の大きな楽しみです。

  • ただし、どんなによいと思う会社でも株価が下がる可能性はあるので、株式投資はなくなっても困らない金額で行うことが大切です。

  • 将来のためにお金を増やそうとするなら、株に投資するのも一つの方法です。株は買ったり売ったりしなくても、保有しているだけで配当という収入が得られるので、少しずつ資産を増やすことができます。

  • ただし、株価は変動し、配当金額も一定ではない点は忘れないようにしてください。

  • ※本ページに記載されている情報は2019年6月20日時点のものです

  • ファイナンシャルプランナー(CFP) 馬養雅子

    相談に乗ってくださったのはこの方 ファイナンシャルプランナー(CFP) 馬養雅子
    ファイナンシャルプランナーとして、金融商品や資産運用、家計管理など関する記事を新聞・雑誌に多数執筆しているほか、資産運用やリタイアメントプランをテーマにした講演を行っている。「だれでもカンタンにできる資産運用のはじめ方」(ナツメ社)など著書多数。
    監修:株式会社プラチナ・コンシェルジュ

campaign注目のキャンペーン

related article関連記事