メールの宛名「御中」の正しい使い方は?【ビジネスマナー基礎】
メールの宛名「御中」の正しい使い方は?【ビジネスマナー基礎】

2019/01/30

メールの宛名「御中」の正しい使い方は?【ビジネスマナー基礎】

ビジネスシーンにおいて、社内外の人とメールでやり取りをする機会も多いでしょう。
そこで宛名のマナーとして覚えておきたいのが、「敬称」です。
メールの宛名に「御中」「様」「各位」などの敬称を用いることは知っていても、使い分けについてはあやふやな知識のまま使用している人も多いのではないでしょうか。
メールの宛名は、受け取って最初に相手の目に止まるところです。
そのためマナーが守られていないと礼儀知らずだと思われたり、やりとりが台無しになったりする恐れがあります。

今回は、社会人なら誰しもが知っておきたい「御中」と「様」の意味の違いをはじめ、敬称の正しい使い方について解説していきます。

「御中」の意味

  • 「御中」は敬称の一つで、会社や部署名の後ろに付ける接尾語としてメールに限らずビジネスの場において頻繁に用いられます。

  • 「御中」とはそもそもどのような意味なのでしょうか。 「御中」は、「組織の中の人へ」という意味を持っています。会社や団体の「中」にいる人へ敬意を表する目的で「御」という丁寧語を付けたものです。そして、「御中」は複数の人が所属する何らかの団体に宛てたもので、メールを読む人を特定しない場合に用います。相手に対して敬意や尊敬の念を示すことができるため、特定の人宛ではない会社・組織・団体など、グループを対象にした社外へのメールや文書の宛名には「御中」を用いる頻度が高いでしょう。

  • また、「御中」の使い方ですが、メールの冒頭に会社名や部署名、課名を書き、最後に「御中」を付けます。

  • 文化庁のサイトに、「御中」の正しい用法に関する調査があるので見ていきましょう。

    平成17年度の「国語に関する世論調査」で、宛名の書き方の調査を実施したところ、結果は以下のとおりになりました(「分からない」は省略)。

  • (調査内容)

    ◯◯株式会社の総務課に手紙やはがきを出すとき、宛名をどう書くのが一番多いか。

  • (調査結果)

     ◯◯株式会社総務課 御中 ・・・ 78.2%

     ◯◯株式会社総務課 様 ・・・ 8.5%

     ◯◯株式会社総務課 行 ・・・ 4.6%

     ◯◯株式会社総務課 殿 ・・・ 3.9%

     ◯◯株式会社総務課 ・・・ 1.3%

  • 「御中」は宛名が企業や官公庁、学校など複数人(グループ)を対象である場合に使う敬称ですが、正しく使用できる人の割合は、なんと8割を切る結果に。

    さらにここで注目したい点は、年齢別の正答率です。

    「◯◯株式会社総務課 御中」と正しい使い方ができるのは30代~50代が高く、正答率は8割となっています。一方で、16~19歳では最も低く、30代との差は41%も。

  • 「御中」「様」「各位」の正しい意味や敬称の使い方を知っておくと、社会人レベルをアップさせることができます。この機会にしっかり覚えて、後輩や同僚が敬称を誤用している際には、さりげなく正しい使い方を説明できるといいですね。

「御中」と「様」の違いは? メールでの正しい使い方・例文

  • 「御中」は、前述したように、会社・組織・団体などグループを対象に使う敬称です。

    では、「様」はどのようなときに用いるのでしょうか。

  • 「様」は、個人を対象に使う敬称です。つまり、個人宛にメールを送る場合に使用するのが正解です。

    担当者名が分からない場合には社名や部署などの宛名のあとに「御中」と記載しますが、送り先の個人名が分かっている場合は「御中」ではなく、個人宛の敬称「様」を使うようにしましょう。

  • 「御中」と「様」の正しい使い方をマスターするためには、

    ・「御中」は組織・団体宛

    ・「様」は個人宛

    という基本ルールを覚えておくと間違いを防ぐことができます。

  • また、「御中」「様」の使い方で押さえておきたい大原則が、もう一つあります。

    具体例を挙げて見ていきましょう。

  • メールでの「御中」「様」の正しい使い方・例文

    例文1 イロハ株式会社 御中

    例文2 イロハ株式会社 営業部営業一課 御中

    例文3 イロハ株式会社 山田一郎 様

  • 例文を見て分かる通り、敬称は併用・重複せずに使用しましょう。

担当者がわからない場合は「御中」よりも「担当者様」を使用する

  • ビジネスでメールを送る際、相手の個人名を知らない場合は、どのような宛名や敬称を用いるのが正しいのでしょうか。

    会社・部署名、官庁、店など組織宛にメールを送付する場合、つまり、担当者の個人の名前までは特定できないというようなケースの宛名には、「ご担当者」という言葉を用いることができます。

  • 宛名を「〇〇ご担当者」にする場合は、「人事ご担当者様」「総務部ご担当者様」というように「様」を用います。敬称は併用・重複せずに用いるというルールがあるため、改めて「御中」を付けてはいけません。

    ビジネスメールにおいては、とにかく宛名に敬称をつけて丁寧にすれば問題ないと思いがちですが、「御中様」「会長様」といった2つ以上の敬称を重ねて使うことは誤りです。このような敬称の併用・重複は、最近顕著に見受けられる間違いですので注意してください。

社内メールでは「御中」「各位」どちらを使用したほうがいいの?

  • 社内のグループや複数人を対象にメールを送る際にも、宛名に敬称を用います。その際、「御中」「各位」のどちらの敬称を使用したほうがいいのかと迷うこともあるでしょう。

  • 社内メールでは一般的に、「各位」を使うことが多いです。

    敬称「各位」とは、「皆様」「皆様方」といった意味で、メールを全員(複数の相手)に読んでほしいという場合に「経理部各位」「プロジェクトチーム各位」のように用います。「各位」と付いていれば、そのグループ全員宛てという趣旨になります。

  • ただし、社内メールでも「御中」を使うケースがあります。それは、組織宛にメールを送るときです。社内メールの宛名でも「御中」を使用するのは、部署やチームといった集団・組織に対しての場合のみ。個人に対しては「様」や「殿」を宛名に使用します。

    また、「御中」という敬称を社内向けメールに使うのはふさわしくないのではと迷う人が多いようですが、社内向けの連絡でも「御中」は使うことができます。

    ただし、「御中」は、“組織の中に属する人(誰か一人の責任者)が読んでください”という意図で使われるので、その組織に属する人全員が宛先になるような内容のメールの場合は不自然です。同時に複数人宛に送信できるメールの特性ならではの注意点と言えるでしょう。

    円滑に仕事を進めるためには、たとえ社内間のメールであっても宛名の敬称には気をつけることが大切ですね。

間違った「御中」「様」「各位」の使用事例

  • 例文1 イロハ株式会社 営業部御中 山田一郎様 (理由→「御中」と「様」は併用NG)

    例文2 山田一郎先生様 (理由→「二重敬語はNG)

    例文3 イロハ株式会社 営業部御中 ご担当者様 御中 (理由→「敬称の重複はNG)

    例文4 イロハ株式会社 営業部各位 山田一郎様 (理由→「敬称の重複はNG)

  • 敬語に敬語を重ねて使うことは二重敬語と言い、過剰な敬語です。

    「会長様」「先生様」「各位殿」のように敬語を続けることは二重敬語ですから、注意が必要です。

  • メールの敬称を正しく使うことは、ビジネスに欠かすことのできない礼儀作法です。「御中」などの敬称は相手を敬う意味があるため、使い方を間違えると先方に対して失礼なだけではなく、送り主の見識も疑われかねません。

    「御中」を含めすべての敬称は、意味を正しく理解することで間違いを防ぐことができます。

    「御中」「様」「各位」など敬称の使い分けはビジネスマナーの基本と心得て、正しい使い方をマスターしたいものですね。

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