入っていると得? それとも損? はたして、20代に医療保険は必要か!?
入っていると得? それとも損? はたして、20代に医療保険は必要か!?

2017/12/19

入っていると得? それとも損? はたして、20代に医療保険は必要か!?

20代で医療保険といわれても、いまいちピンと来ないという人も多いはず。
けれども、万が一のリスクはゼロではないうえに、
現行の社会保障制度や医療制度の雲行きが怪しいのも事実です。
そこで、20代は医療保険についてどのように考えればいいのかを探ってみました。

監修/山口京子(ファイナンシャルプランナー) 取材・文/佐野勝大

医療保険の必要性は、置かれている状況や価値観によって異なります!

  • 20代に入ってから、「知人から医療保険を勧められたり、保険会社から勧誘を受けたりする機会が増えた」という人も少なくないでしょう。けれども、インターネットなどには、「医療保険には入るな!」といった情報が氾濫しています。健康かつ独身者が多い20代のうちは、その必要性を実感しづらいのも事実。医療保険に入るべきか、入らないべきか、迷う人も多いのではないでしょうか。

  • 「年代や医療保険にかかわらず、加入すべきかどうかは迷って当然。なぜなら、どちらが損か得かは、保険に加入する時点では誰にもわからないからです」(山口京子さん・以下同)

  • 確かに、医療保険に加入して入院することになったら「入っていてよかった!」と思えるでしょう。いっぽう、保障期間内に一度も入院することがなければ、「お金が無駄だった!」と思うかもしれません。そんななか、20代にとって医療保険は必要なのでしょうか?

  • 「医療保険が必要かどうかは、正直ナンセンスな議論。なぜなら保険の必要性は、その個人が置かれている状況や価値観によって、まったく異なってくるからです。保険とは、将来起こるかもしれない危険に対するリスクヘッジのひとつ。それを、『安心』ととらえる人もいれば、『無駄』ととらえる人も存在します。ですから、一概に医療保険が必要か不要かを断言することはできないのです」

現行の社会保障制度や医療制度が維持できるとは限らない!?

  • 医療保険を「無駄」と考える人のなかには、公的医療保険があるから大丈夫、と思っている人がいるかもしれません。確かに、日本には国民の暮らしを守るための公的医療保険が存在します。

  • 職種や働き方などによって異なるものの、私たちは「健康保険」「共済組合」「船員保険」「国民健康保険」のいずれかに加入しているのが一般的。そのおかげで、病院を利用したり入院したりしたときの医療費の自己負担は、3割(69歳までの場合)で済んでいるのです。

  • 【公的医療保険の種類】

    ●会社員が対象……………健康保険

    ●公務員や教職員が対象…共済組合

    ●船員が対象………………船員保険

    ●上記以外の人が対象……国民健康保険

  • けれども、現行の制度がいつどうなるかはわかりません。厚生労働省「国民医療費の概況」によると、医療費は1990年度に20兆円を超え、2013年には40兆円を突破。その主な要因は、高齢化や医療の高度化などによるものです。

  • 「今後、医療費負担が少なくなることはないでしょう。いざというときお金を気にしながら入院するより、お金を気にせず療養して早く回復できるようにしたいと思うなら、医療保険を検討してもいいでしょう。たとえば女性なら、妊娠出産にまつわる病気での入院、手術も医療保険の対象です。4人に1人は帝王切開を受けていますから、医療保険で備えておけば安心して個室で休めます」

不安定な職業の人や貯蓄がない人は、入っておいたほうが安心!

  • 厚生労働省「平成26年 患者調査の概況」から算出したデータによると、20代男性の入院理由の1位は「骨折」、2位は「がん」、20代女性の入院理由の1位は「がん」、2位は「骨折」という結果でした。

  • 「この結果を見て、『心配』と思うか『安心』と思うかはその人次第。ただ、万が一入院することになった際は、差額ベッド代や日用品の購入費をはじめ、公的医療保険のサポートが受けられる医療費以外にもさまざまな出費が想定されます。医療保険の必要性は、個人個人が置かれている状況や価値観によって異なるものの、不安定な職業に就いている人や貯蓄があまりない人は、たとえ20代でも入っておいたほうが安心だと言えるでしょう」

  • 【20代で医療保険に入っておいたほうがいい人】

    ●自営業やフリーランスの人

    ●貯蓄があまりない人

    ●会社の福利厚生があまり整っていない人

    ●入院時にお金で困りたくない人

    ●入院時にできるだけ手厚いサービスを受けたい人

  • 【20代で医療保険に入らなくてもいい人】

    ●じゅうぶんな貯蓄がある人

    ●会社の福利厚生が手厚い人

    ●将来へのリスクヘッジは無駄だと考えている人

  • では、万が一のときに安心を手に入れられること以外に、20代のうちに医療保険に入るメリットはあるのでしょうか。

  • 「20代で医療保険に入るメリットは、若いので安い保険料で保険に入れる可能性が高いということです。保険に加入したくても、2年以内の健康診断結果や既往症、飲んでいるお薬などで保険に入れないケースもあります。特に、妊娠出産の可能性のある女性は検討してもいいでしょう。掛け捨てプラスαの保険料で10日以上の入院がなければ5年ごとに5万円が受け取れるといったような、プラスαの部分を貯金するよりお得な『健康祝金付きの医療保険』も存在。安心を手に入れながらもお金を無駄にしたくない人は、そういったタイプの保険を選ぶといいかもしれません」

  • 20代で医療保険が必要かどうかは、その人のとらえかた次第。ただ、現行の公的医療保険や医療制度が維持できなくなる危険性があるほか、病気やケガで入院するリスクもあります。気になる人は一度、保険会社やファイナンシャルプランナーに自分の状況や価値観を伝えて、相談してみるといいかもしれません。

  • ファイナンシャルプランナー 山口京子さん

    ■お話を伺ったのはこの方 ファイナンシャルプランナー 山口京子さん
    フリーアナウンサーを経て、2000年にファイナンシャルプランナーの資格を取得。お金のプロとしての活動をスタートする。保険に精通しており、生命保険・損害保険・少額短期保険募集人資格も所持。セミナーやテレビ・ラジオ出演、執筆、個別相談など、幅広く活躍している。『お金に泣かされないための100の法則』(主婦と生活社)をはじめ、著書多数。

campaign注目のキャンペーン

related article関連記事