貯めておくより「増やす」にシフト!マネー初心者さん向け・元本割れナシでお金を増やす方法、教えます
貯めておくより「増やす」にシフト!マネー初心者さん向け・元本割れナシでお金を増やす方法、教えます

2017/11/17

貯めておくより「増やす」にシフト!マネー初心者さん向け・元本割れナシでお金を増やす方法、教えます

これまで経済や金融に対してあまり興味がなかったのに、銀行預金の金利の低さの影響もあり、NISAや株式投資など、お金を「増やす」ことに関心を持つ人が増えているようです。
老後の生活や子育ての資金をキチンと準備したいけれど、同時に、投資や運用がどういうものかがよくわからないだけに、「損するのでは」と漠然と不安を持っている人が多いのも事実。大切な自分のお金、1円だって損はしたくない気持ち、わかります。
そこで今回は、マネー初心者向けに元本を減らすことなく、お金を「増やす」方法をファイナンシャルプランナーの加倉井慎さんにお聞きしました。

監修:加倉井慎(ファイナンシャルプランナー)

そもそも元本(がんぽん)割れって、なんですか?

  • 元本とは、いわゆる「元手(もとで)」のこと。「利益や収入を生む元の財産・権利」を指します。例えば、銀行に預金し、利息を得るときの預金が「元本」にあたります。普段の私たちの暮らしの中ではあまり耳にする機会はありませんが、主には以下の4種類に整理できます。

    ●預入元本 預貯金などの貯蓄の元本

    ●購入元本 株式・債券・投資信託などの投資の元本

    ●借入元本 住宅ローンや自動車ローン、キャッシングなどの借入金

    ●払込元本 元本保証のある保険商品の払込保険料

    では、この「元本」が「割れる」とはどういうことでしょうか?

  • 「一般的に預貯金は、その金融機関が倒産することがなければ、元本は保証されます。例えば、ある銀行に10万円を預金していたとして、その銀行が倒産しても預金が減額されることはありません。それに対し、株式や債券は株式市場などマーケットの動きによって、その価格が刻々と変動しています。10万円で、1株1000円の株を100株購入しても、株価が1株980円になれば、その価値は9万8000円分になってしまう。これが元本割れです」(加倉井さん・以下同)

「額面」よりも「価値」が減ることが、本質的な元本割れと認識すべし!

  • 確かに預貯金は元本割れすることはありません。しかし今は超低金利時代。例えば、100万円の預貯金の場合、利息は年間で約20円と、減らないけど増えもしないと言っていいでしょう。減らないなら、それでもいいのかも…?と思ったら大間違い。

    「見た目の金額は減っていなくても、物価上昇やインフレが起きると、お金の価値そのものは減ることになります。仮に15年間、1%ずつインフレで物価上昇していくと、さきほどの100万円も現在の86万円ぐらいの価値になってしまいます。元本割れしないことにこだわって維持しているつもりが、実はその価値が減っていた。それこそが<本質的な元本割れ>というリスクだと思います。だからこそ、積極的に“増やす”ことを意識する必要がありますし、今の時代であれば、預貯金以外の金融商品を検討するべきです。将来の価値金額を目標にして考えるとよいですね」

    今の時代、元本割れ回避どころか「増やす」ことがマスト!ということはわかりました。しかし、これまで蓄財といえば定期預金の経験しかないようなマネー初心者には、「将来の価値を考えろ」と言われても(ポカン)としてしまいますね。ハードルが高い…。

マネー初心者向けの資産価格が目減りしにくいお金の増やし方3選

  • では、損するものは避けたいし、将来価値が目減りしているのはもっと避けたい、マネー初心者に向いてる預貯金以外の金融商品はあるのでしょうか?

    「上図のとおり、資産運用はリターンとリスクは比例しているものです。運用ビギナーはハイリスクハイリターンのFX取引や商品先物などは無視してOK。いまなら、ただ預貯金として置いておくよりは、利回りが期待できる保険や、投資信託を検討するとよいのではないでしょうか。元本割れを避けられる商品として、インデックス投資信託、貯蓄型保険、そしてiDeCoの3つが、マネー初心者には向いていると思います」

  • ●インデックス投資信託の積立

    インデックス投資信託とは、日経平均株価やダウ平均株価(米国の株価指標)などの株価指標(インデックス)と同じような値動きを目指して運用するように作られた投資信託の一種です。マネー初心者が何千もの銘柄の中からこれぞという投資先を選択するのはかなり難しいはず。その点インデックス投資信託は、日本の平均株価、米国の平均株価、など市場全体に投資するというイメージで選べるので、とてもシンプルですし、値動きもある程度はわかりやすく選びやすいです。

    メリットとしては、投資信託の購入時や保有時にかかる手数料が、他の金融商品と比べて低いため、手軽に分散投資が実現できて、少額で始められる点が挙げられます。購入時の手数料が無料の証券会社も多く、積み立て投資に適している商品です。

    株価指標と連動しているということは、「市場の平均を目指す」商品であると言えます。つまり、期待される利益は市場の平均と同じ。市場の平均以上に大きく利益が出るものではない代わりに、大きな損失が出ることも少ないのです。また、一定額を積立で投資し続けることで長期的には損益が相殺されていきます。元本割れを避けたい投資ビギナー向きの金融商品と言えるでしょう。

  • ●貯蓄型保険

    学資保険や個人年金保険、養老保険、終身保険がこれに該当します。商品案内などで「解約返戻率(かいやくへんれいりつ)」が100%以上とうたわれている場合は貯蓄型保険です。

    例えば、養老保険は、60歳などと定めた期間(満期)までに死亡もしくは高度障害になった際には死亡保険金が給付され、満期になると保障がなくなる代わりに、積み立てた満期給付金を受け取ることができます。個人年金保険や学資保険も、基本的な考え方は同じです。養老保険や個人年金保険は、終身(一生涯)受取にすることで、仮に長生きした場合、一括受け取りよりも多く受け取れる点も魅力です。月々支払う保険料は掛け捨ての定期保険よりもやや高めですが、預貯金よりも高い利率で運用されるため、通常の定期預金で預けておくよりも資産形成しやすいと言えます。しかし、現在は超低金利のため、大きく増えることはありません。元本は守られますが、これは日本円の商品の場合の話です。もしもドル建てなど外貨の商品であれば、為替の影響を受けて元本を割ることもあり得ます。

    これらの貯蓄型保険は途中解約してしまうと、返戻率が100%を下回ってしまうことが多く、支払った保険料の合計額より少なくなることがありますので、「元本割れしたくない」という心理から自然と継続しやすいという側面がありそうです。

    また、貯蓄型保険の中でも、外貨建てや積立利率変動型の保険は、インフレのリスクに強いとされています。

  • ●iDeCo(個人型確定拠出年金)

    公的年金にプラスして個人で準備できる私的な年金として、毎月一定額を積み立てて(掛金)、その資金を自身で運用して年金を増やす制度です。掛金と運用益の合計額をもとに60歳以降に受給します。平成29年1月からは、60歳未満のほとんどの人が加入できるようになりました。(*企業型確定拠出年金の加入者はお勤め先の企業が規約でiDeCoへの加入を認めている場合のみ加入可能)

    メリットは節税効果。通常の投資では、投資額・運用益に対し所得税や住民税がかかりますが、iDeCoの場合、毎月積み立てた掛け金は、全額自分の所得から差し引くことができるため(所得控除)、その年の所得税と翌年の住民税が安くなります。仮に年収400万円の30歳の人が毎月1万円を積み立てた場合、年間1.8万円が節税できます。(iDeCoかんたん税制優遇シミュレーションより)また、運用益はすべて非課税で再投資されます。

    60歳以降の受け取り時にも、年金として受取る場合は「公的年金等控除」、一時金の場合は「退職所得控除」の対象となるため、お得です。

    運用にあたり「元本確保商品」を選べば、預けたお金が減ることはありませんが、定期預金を選択した場合、超低金利のため増える可能性は低いです。前述の所得控除で還付される分を利息分と捉えるとよいでしょう。また、前述の投資信託も保険もiDeCoの運用商品として選択できます。

    参考:「iDeCoガイド」http://www.ideco-guide.jp/

  • これら3つに共通するのは、保険料や掛金が、毎月、自動的に口座から引き落とされるということ。貯めている意識なく、自然と続けやすいことです。これは「先取り貯蓄」の考え方にも通じます。まずは、お金をただ貯めておくのではなく、「増やす」ことにシフトチェンジして、コツコツと、賢く、確実に、将来に備えましょう。

  • ファイナンシャルプランナー 加倉井 慎さん

    ■お話を伺ったのはこの方 ファイナンシャルプランナー 加倉井 慎さん
    医療用医薬品商社での営業職を経て、外資系金融機関へ転職しファイナンシャルプランナーに転身。家計の見直し、保険相談、不動産売買のアドバイス、住宅ローンなどの相談を受け、年間400世帯以上、累計2000世帯以上にアドバイス。大手金融機関の年間表彰式に、3年連続入賞中。
    お客様に寄り添うアドバイスで、「一家に一人、加倉井を」という存在を目指して活動中。

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