自分の収入はしっかりチェック!今さら聞けない「給与明細」の見方
自分の収入はしっかりチェック!今さら聞けない「給与明細」の見方

2017/11/08

自分の収入はしっかりチェック!今さら聞けない「給与明細」の見方

毎月、振り込まれる金額は確認するけど、給与明細はあまりじっくり見ないという人は多いのでは?
基本給は同じでも支給される手当や控除される保険料や税金によって、支払われる金額は変わります。きちんと支給されているか、税金や保険料をいくら払っているか把握することで、自分の働き方を振り返ったり、転職したときなど比較できます。今からしっかりチェックしましょう!

取材・文:百田なつき、監修:福一由紀(ファイナンシャルプランナー/マネーラボ関西)

給与明細は3つに項目にわかれて記載されている

  • 給与明細は、1ヵ月がんばって働いた証のようなもの。その内訳には勤務日数、基本給、支払っている税金など重要な情報が記載されているので、きちんとチェックしておきましょう。

    給与明細は就業項目、支給項目、控除項目の3つの項目で記載されています。

    就業項目は勤務日数や残業時間など、その月の勤務の実態がわかります。支給項目は基本給、時間外手当、通勤交通費などが記載されていて、勤務先からの報酬、手当、その内訳になります。控除項目は健康保険や介護保険などの社会保険料、所得税、住民税などお給料から控除される金額が記載されています。

  • 次からは、それぞれの項目ごとのチェックポイントを解説します。

就業項目では出勤日数や残業時間をチェック

  • 月々の勤務日数、勤務時間などが記載されています。残業時間、有給休暇などもこの項目です。自分が申請した時間、日数になっているか確認しておきましょう。

    会社によって残りの有給休暇日数が記載されているので、何日残っているかわからなくなったらここをチェックして。

支給項目は基本支給額や手当をチェックする

  • 支給項目は、基本給と手当に大きくわかれます。基本給は、残業や業績などによって増減しない、基本賃金のことです。勤務先によって違いますが、勤続年数などによって決まることもあり、賞与や退職金のベースとなります。

    基本給が少ないと当然退職金も少なくなるので、これを機会に退職規定を確認しておきましょう。

  • 手当は会社が業務効率など目的に従業員に対して金銭的な補助をするもので、住宅手当や家族手当、時間外手当、通勤手当などがあります。

    その中でもチェックしたいのが時間外手当です。時間外の中でも、深夜や法定外休日などで時間外手当の割増率は変わりますので、以下を参照に確認しましょう。

  • ・時間外手当/ 法定外残業(1日8時間超、1週間40時間超)… 25%以上増

     ※1ヵ月時間外労働60時間超 50%以上増(一部中小企業適用外)

    ・深夜労働/ 22時から5時 … 25%以上増→時間外深夜50%以上増

    ・法定休日/ 週1回以上(労働基準法で定められた、多くは日曜)… 35%以上増

    ・所定休日/ 法定休日以外の休日(多くは土曜・祝日)… 普通の時間外と同

  • 勤務先によっては法定休日、所定休日は違うので、チェックを。

    基本給、手当を全て足したのが総支給額の合計です。また、通勤手当は課税対象にならないので、課税合計は通勤手当を省いた金額になります。

控除項目は保険料、税金をチェックする

  • 従業員が納めるべき保険料や税金を会社から支給した金額からあらかじめ引くことを控除、天引きといいます。支給額は多いのに手取りで少なく感じるのはこの控除があるからです。控除の内訳は社会保険料と税金になります。

  • <社会保険料>

    ・健康保険料/保険料は勤務先と自分とで折半します。控除項目には自分の負担金額が記載されています。

    ・介護保険料/40歳~64歳まで負担します。39歳までは空欄になります。

    ・厚生年金保険料/国民年金の上乗せとして加入している厚生年金。これも健康保険料と同様、勤務先と折半し、自分の負担金額が記載されています。

    ・雇用保険料/従業員が失業したときに次の職に就くために国が生活資金を給付する制度。これも会社の負担分と自分の負担分があり、自分の負担金額が記載されています。

  • <税金>

    ・所得税/その年の所得に対して払う税金です。所得税は毎月源泉徴収され、12月の年末調整で正確に計算され、清算されます。

    ・住民税/前年の所得に対して払う税金です。翌年に課税されるので、給料が大きくアップした場合は、その翌年から税額アップになります。退職して無職になったとしても、翌年に課税されますので注意をしましょう。

  • <その他>

    財形貯蓄/勤務先が提携している金融機関で行う給与天引きの貯蓄で、融資制度や優遇税制などメリットが多いです。

  • 控除は、自分がどれくらい税金や社会保険(年金保険、健康保険、雇用保険など)を払っているかをチェックするとともに、それらがどのような制度で、どんなときに給付が受けられるのかを確認しておきましょう。健康保険は加入していると病気やケガで会社を4日以上休んだときに支給される「傷病手当」など、いざというときに安心な制度があります。

  • 制度を利用するには、その都度自分で申請しなくてはいけないので、事前に確認をしておくほうが無難です。

    総支給額合計から控除合計を引いた差引支給額がいわゆる手取りとなり、所定の口座に振り込まれる給料になります。

給与明細は毎月変化する

  • 給与明細は、基本給や業務手当、保険料など控除が同じでも毎月違います。時間外手当は毎月変動するからです。また住民税は毎年6月から新年度の徴収になるので、5月とは金額が変更になります。このように手当の金額やタイミングによっても変更するので、毎月目を通しておきましょう。

  • また、給与明細は基本的にとっておくほうが無難です。以前に厚生年金保険料を払っているかどうかなどの年金記録問題などもあり、給与明細があれば過去に何にいくら払ったかという記録にもなります。紙でもつ必要はありませんが、今からでもデータで残してくことをおすすめします。

  • 福一由紀さん(ファイナンシャルプランナー)/マネーラボ関西代表

    ■お話を伺ったのは 福一由紀さん(ファイナンシャルプランナー)/マネーラボ関西代表
    2005年マネーラボ関西を設立。「生活に密着したマネー情報を、わかりやすく教える」をモットーにセミナー、雑誌やWebでの執筆など幅広く活躍。女性の働き方やそのお金事情、家計についてメディアの取材を受けることも多く、「ママのための再就職セミナー」なども行っている。

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